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TravelXML開発にあたって

日本の旅行産業のコンピュータ開発・利用は長い歴史を持っております。今から40年も前、1960年代にはオンラインによるリアルタイム予約機能を持つ旅行会社が現われていました。1970年代にはいると旅行会社は航空会社や鉄道という異業種との企業間取引をEDI(Electronic Data Interchange)で始めております。宿泊産業とのEDI化も同時に進みました。また、インターネット時代にはいる1990年代においてもインターネットでの販売やらイントラネットの構築なども早い時期から取組がなされ、旅行商品の販売という点においてはインターネットの企業利用として成功例のひとつとなっております。
このように旅行産業は他産業と比較してもコンピュータ利用という場面においては、常に先進的な取組をしてきた企業群ということができます。

旅行会社の業務の中心は、様々な「旅行に関わる情報」を駆使することにあります。旅行会社にとって「情報」は産業を支える一番重要な要素であります。また、「予約・決済」を行うという業務は「旅行に関わる情報」と同じくコンピュータにはなじみやすく、早期からシステム化をはかることができた理由となっています。

しかしながら、多くの会社が個別にコンピュータ化に取り組んできたために、そのことが今になって新たな問題点を生み出しました。それは企業間(BtoB)で行われる取引において情報項目、取引項目の「標準化(共通化)」が行われていないという点であります。現代においては旅行会社を営む上でコンピュータの利用を避けて通るということはできません。コンピュータはなくてはならぬものとなっています。またそれを後押しするハードウエアーの劇的な高性能化、急激な低廉化、また通信コストの大幅な削減が実現しており、今やどの企業においても競ってコンピュータ開発を強力に進めることができるようになりました。

このことにより各企業においては独自の取引仕様を比較的低コストで作ることができ、その独自仕様で他企業(取引相手)との取引をおこなってきているのが実態です。

様々な仕様が開発されたことにより、今ではコンピュータを介在して行う企業間取引においても統一性のないばらばらなやり方がおこなわれるようになりました。旅行会社の数だけ取引仕様も存在する、ということになっています。取引相手は同じような取引、似通った商売を行うにも関わらず、相手旅行会社に合わせてコンピュータ処理で様々な対応方をしなくてはならなくなっております。また旅行会社においても同じようなことを行っているにも関わらず仕様作りに個々の企業がばらばらに開発コストをかけているのが実態となっております。今では、このことが産業全体で非常に大きな非効率、莫大な損失を生み出しており早急な改善が求められるようになってきました。

幸いなことに現在のコンピュータの仕組み(技術)では現場での業務に影響のでるような営業や管理での表現、使い慣れた商習慣を変えることはなく、企業間取引を行うときにのみコンピュータの中での処理として標準化(共通化)を行うことが可能となっております。

このような技術変革の背景を受けて、JATAでは旅行産業の健全な発展をめざすべく、企業間取引のときに利用する様々な「取引項目」を、コンピュータがバックヤードとして持つ場合に限って、「標準化(共通化)」を進めることとしました。多くの企業が標準仕様を利用してゆくことにより企業間取引が円滑に、かつ低コストで運営できるようになります。また、そのことは取引相手のコンピュータ化を促進してゆくことにもつながり、最終的には旅行会社としてもメリットとして戻ってくることが期待できます。

今回の取組は旅行会社を出発点とはしておりますが、長期的には旅行産業全般の企業間取引(BtoB)を対象とし、産業全体の取引を円滑なものとしてゆくことを最終目標としております。

今回のポイントは次の2点であります。
<1>XMLによる標準化仕様の開発をする
<2>開発された標準化仕様は広く公開され、誰でもが無料での利用ができる

「XML」・「標準化」という聞きなれない言葉、あるいは開発投資に関わるコストを「企業メリット」としてどこに見出すのか、といった難しい問題を抱えてはおりますが、この活動が将来の旅行産業の基盤を支える重要なインフラとなってゆくことと考えます。

皆様方のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

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