(広報資料)
2007年9月26日

「2007年9月期 旅行市場動向調査」

 JATA(日本旅行業協会)では、旅行市場の動向を捉えるため、会員各社に定期的にアンケートを実施し、旅行の種類、方面、顧客層別に業況判断を指数化して四半期ごとにまとめている。
(調査の概要については末尾に記載)
 2007年7月下旬から8月中旬にかけて実施した「旅行市場動向調査」によると、夏休み需要は海外から国内へのシフトがみられ、国内旅行市場は好調であったが、海外旅行市場は前回予測を大きく下回った。
 3ヵ月後も海外DIは横ばいの見込みで、対する国内DIは上昇基調の見通し。

■海外海外旅行全般の業況について
燃油サーチャージや円安が国内へのシフトを促し、
海外旅行全般のDIは前回見通しを大きく下回りマイナス値にとどまった。
 3ヵ月後も好材料に乏しく、横ばいで推移する見通し。
現 況:燃油高、円安などが国内へのシフトを促し、海外DIはマイナス値で推移した



「円安、燃料高の影響で海外の割安感が失われ国内へ需要がシフトしている。」(リテーラー2)
「アメリカ、オセアニア方面に回復の兆しが見られないが、中国を筆頭にアジア方面とヨーロッパ方面は好調に推移している。」(リテーラー1)
海外旅行全般のDIは予測に反して小幅な良化にとどまり、引き続きマイナス値で推移した。
3ヵ月後(10〜12月)の見通し:
 中国への業務渡航は好調だが、中国製品に関する報道の影響が懸念される



「中国ビジネス客は相変わらず伸びている。」(リテーラー2)                         「中国については、安全・安心についての問い合わせが多く、対応に苦慮している。」
(総合旅行会社)
3ヵ月後(10〜12月)は引続き、マイナス値で横ばいの見通し。
総 合 
   夏休み時期の活況が期待された海外旅行市場だが、一層の燃油高と急激な円安による割高感が国内旅行へのシフトを促した結果、前回見通しに遠く及ばず小幅な良化にとどまった。
 円安には歯止めがかかったものの燃油高の長期化は必至で、また、中国は引き続き業務渡航が好調だが、観光渡航については食品をはじめとした中国製品の安全性に関する報道による影響を懸念する声が複数寄せられるなど、全般に好材料に乏しく、3ヵ月後も海外旅行市場は横ばいの見通し。
(単位:DI)
  2年前
(7-9月)
1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前(4-6月) 1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
海外
旅行
全般
- 12 - 18 0 9 - 6 - 2 - 10 - 7 - 8
※3




※は2007年6月期調査見通し数値
  1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前(4-6月) 1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
総合旅行
会社
- 33 4 14 - 12 0 - 14 - 12 3
海外旅行
ホールセラー
- 40 - 12 12 - 22 - 11 - 28 - 20 - 31
海外旅行系
旅行会社
- 10 - 33 - 11 9 - 40 9 9 - 9
リテーラー 1 - 14 0 7 - 4 18 - 10 - 24 0
リテーラー 2 - 15 - 8 - 5 - 11 - 10 - 19 - 6 - 9
インハウス - 2 30 47 20 10 21 11 0


■海外旅行の需要動向(顧客層別)
ファミリーの需要は大きく伸びたが、他の層の動きは芳しくなかった。
3ヵ月後はシルバー、熟年、商用・視察の安定した需要と、
インセンティブ、ハネムーンの上昇が見込まれる。
現況の顧客層別DIは、ファミリーの需要が好調で3ヵ月前(4〜6月)を22ポイントと大きく上回った。一方、その他の層の動きをみると、商用・視察はプラス値で横ばい、シルバーはプラス値を維持したものの低下し、熟年はやや上昇に転じたがプラス値には至らなかった。また、インセンティブ、ハネムーンは低下、OLは上昇したが、これらのDIは低い水準であった。
前年同時期(7〜9月)に比べ、商用・視察は上回ったが、その他は同水準もしくは下回った。
3ヵ月後(10〜12月)は、夏休みを終えたファミリーが大きく後退、OLも低下するが、シルバー、商用・視察は大きな動きはないもののプラス値を維持する見通し。また、インセンティブ、ハネムーンでは上昇が見込まれる。
(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
ハネムーン - 33
- 38 - 42 - 36 - 39 - 28
ファミリー - 2 - 33 - 27 - 28 - 6 - 28
OL - 17 - 35 - 32 - 35 - 26 - 35
熟年 - 1 - 10 0 - 3 0 - 1
シルバー 1 - 1 2 6 2 5
インセンティブ - 31 - 25 - 24 - 29 - 32 - 20
商用・視察 - 4 2 4 1 1 2
※熟年は45〜59歳、シルバーは60歳以上  

■海外旅行の需要動向(方面別)
中国はやや後退するも高いDI値を維持し、アジア、ヨーロッパも好調。
続落のハワイ、ミクロネシアは2ケタの上昇に転じたが、オセアニア、アメリカ・カナダは低迷。
3ヵ月後も中国、アジアは好調、オセアニアが良化、他は悪化の見通し。
現況の方面別DIは、中国が依然高い水準を維持するもののやや低下した。アジアは9ポイント上昇してプラス値へと好転し、また、ヨーロッパはやや上昇してマイナス値を脱した。その他の方面も軒並み上昇に転じ、ハワイ、ミクロネシアは2ケタの伸びとなったが、アメリカ・カナダ、オセアニアは小幅な動きで低い水準にとどまった。
前年同時期(7〜9月)と比較すると、中国は11ポイント上回るが、逆にハワイ、アメリカ・カナダは10ポイント前後下回り、他の方面は同水準もしくは下回った。
3ヵ月後(10〜12月)も中国は引き続き高いDI値を維持、アジアもプラス値で推移する見通し。他方、低水準の続くオセアニアで伸びが見込まれるほかは悪化の見通し。
(単位:DI)  
(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
ハワイ - 12 - 16 - 29 - 35 - 21 - 24
アメリカ・カナダ - 25 - 40 - 35 - 41 - 36 - 37
ヨーロッパ 3 - 7 - 7 - 1 0 - 5
オセアニア - 36 - 33 - 36 - 47 - 41 - 25
ミクロネシア - 24 - 26 - 29 - 41 - 22 - 32
中国 11 17 20 27 22 22
アジア 9 1 9 - 3 6 8


■国内旅行全般の業況について
海外から国内へのシフトが進み、長距離路線が好調で国内DIはプラス値へ好転した。
3ヶ月後はシルバー、熟年の底堅い需要と団体需要の伸びが見込まれ、
DIはさらに上昇する見通し。
現 況:
割高感の強い海外から国内へのシフトが進み、長距離路線が好調でDIはプラス値へ好転


「海外から国内旅行へのシフトがみられ、その分好調。」(リテーラー2)
「北海道・沖縄のロングデスティネーションが好調。」(総合旅行会社)
国内旅行全般のDIは3ヶ月前(4〜6月)より12ポイント上昇し、前回見通しは下回ったもののプラス値へ転じた。
3ヵ月後(10〜12月)の見通し:
団体が好調でDIは上昇の見込み、シルバー、熟年の需要にも明るい見通し


「熟年・シルバーで国内のロングステイ商品が顕著な伸びを示している。」(リテーラー2)
「社員旅行、職場旅行が増加している。」(リテーラー2) 
3ヵ月後(10〜12月)も好調で、DIは緩やかな上昇を保ちつつプラス値を維持する見通し。
総 合:
  今夏の国内旅行市場は海外からのシフトが目立ち、方面では奄美・沖縄、北海道などが好調で、国内DIIは前回見通しには及ばなかったもののプラス値へと好転した。
3ヵ月後はファミリーが大きく低下するも、シルバー、熟年の旺盛な需要に下支えと、職場旅行を中心とした団体需要の伸びが見込まれ、DIは堅調に推移する見通し。     
(単位:DI)
  2年前
(7-9月)
1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前
(4-6月)
1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
国内
旅行
全般
0 - 13 - 4 - 5 6 - 7 - 7 5 8
※10




※は2007年6月期調査見通し数値
  1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前(4-6月) 1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
総合旅行会社 - 38 0 - 27 - 11 - 16 - 20 - 8 4
国内旅行
ホールセラー
- 43 - 30 - 19 0 - 9 - 37 - 45 0
リテーラー 1 - 16 - 8 8 32 0 - 3 20 20
リテーラー 2 - 12 - 7 - 12 - 5 - 7 - 4 2 5
インハウス 5 5 22 17 0 6 25 10

■国内旅行の需要動向(方面別)
北海道、東北のDIが30ポイント近く上昇。北海道はじめ、奄美・沖縄、東京(含横浜・浦安)は
引き続きプラス値を維持し、九州もプラス値へ好転した。
現況の方面別DIは、いずれの方面も3ヵ月前(4〜6月)を下回ることなく、中でも北海道、東北は 30ポイント弱、奄美・沖縄、関東、愛知・岐阜・三重は20ポイント前後と大幅に上昇した。
前年同時期(7〜9月)と比較すると、各方面とも概ね上回ったが、北海道、北陸はやや下回り、甲信越、山陽・四国は同水準であった。
3ヵ月後(10〜12月)は北海道で19ポイント低下、東京(含む横浜・浦安)、奄美・沖縄も低下の予測だが、それぞれプラス値を維持する見通しで、今回プラス値に転じた九州も引き続き好調な推移が見込まれる。
(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
北海道 33 10 - 13 1 30 11
東北 - 21 - 21 - 45 - 37 - 10 - 10
東京〈含横浜・浦安〉 0 7 14 5 15 11
関東 - 22 - 23 - 22 - 25 - 8 - 10
甲信越 - 30 - 36 - 38 - 36 - 27 - 18
静岡〈含伊豆〉 - 30 - 28 - 30 - 28 - 20 - 22
愛知・岐阜・三重 - 36 - 34 - 40 - 44 - 24 - 26
北陸 - 29 - 17 - 31 - 45 - 32 - 24
京阪神 - 18 - 13 - 20 - 4 - 4 - 3
近畿 - 22 - 23 - 20 - 16 - 12 - 8
山陽・四国 - 25 - 25 - 29 - 29 - 24 - 17
山陰 - 39 - 35 - 39 - 42 - 32 - 23
九州 - 10 2 2 - 11 3 9
奄美・沖縄 22 16 14 14 31 24

■国内旅行の需要動向(団体旅行)
団体旅行のDI値は、職場、サークル親睦で3ヵ月前(4〜6月)よりやや低下したが、招待・報奨、教育は引き続き上昇した。
前年同時期(7〜9月)に比べ、教育は8ポイント上回るが、他はほぼ同水準。
3ヵ月後(10〜12月)はいずれも2ケタの上昇が見込まれ、中でも職場は30ポイント以上上昇しプラス値へ好転する見通し。
(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
招待・報奨 - 26 - 14 - 32 - 26 - 22 - 9
職 場 - 30 - 4 - 33 - 24 - 28 6
サークル親睦 - 21 - 9 - 25 - 17 - 21 - 10
教 育 - 35 - 33 - 38 - 34 - 27 - 13

■国内旅行の需要動向(個人観光旅行)
個人観光旅行のDI値を3ヵ月前(4〜6月)と比較すると、ファミリーで34ポイント、熟年で12ポイント上昇し、ともにプラス値へと好転した。シルバーも前回から引き続きプラス値を維持した。
前年同時期(7〜9月)に比べ、いずれの層も5ポイント前後上回っている。
3ヵ月後(10〜12月)はファミリーで20ポイント低下しマイナス値への後退が見込まれるが、シルバーは上昇、熟年は横ばいでともにプラス値を維持する見通し。
(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
OL - 27 - 24 - 26 - 28 - 22 - 23
ファミリー 8 - 6 - 13 - 21 13 - 7
熟 年 4 6 - 4 - 3 9 11
シルバー 13 15 0 9 16 23
※熟年は45〜59歳、シルバーは60歳以上  
     
■ 旅行市場動向調査について

 JATA(日本旅行業協会)では、2007年1月にE-mail会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、登録のあった569社を会員として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。
 「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後)についてのアンケートに答えていただいたものから旅行市場の動向を把握することを目的としております。
 調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)への回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「DI」(=Diffusion Index ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表をいたします。DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て普通(0)、全て悪い(−100)の間の評価となります。

調査概要
調査地域 : 全国
調査対象: JATA会員各社の経営者など
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2007年7月30日(月)〜8月13日(月)
設定数 : 569社
回収数: 220社
回収率: 38.7%

業態別区分について
「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。

業態名 定義 件数
総合
旅行会社
全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 27
海外旅行
ホールセラー
海外旅行を専業とするホールセラー会社 26
海外旅行系
旅行会社
旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 11
国内旅行
ホールセラー
国内旅行を専業とするホールセラー会社 9
リテーラー 1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 31
リテーラー 2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 81
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 35
この資料についてのお問合せは、JATA広報室までお願いします。
TEL :(03)3592−1244(直)

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