(広報資料) 2009年9月16日




(社)日本旅行業協会(JATA)では、旅行市場の動向を捉えるため、会員各社に定期的にアンケートを実施し、旅行の種類、方面、顧客層別に業況判断を指数化して四半期ごとにまとめている。
(調査の概要については末尾に記載)
 2009年7月下旬から8月中旬にかけて実施した「旅行市場動向調査」によると、国内DIはさらに悪化したが、新型インフルエンザの沈静化にともない海外DIはやや回復した。

海外旅行全般の業況について
燃油サーチャージ廃止、新型インフルエンザの沈静化や9月の大型連休などにより
現況(7月〜9月)の海外市場はやや回復した。
今後は新型インフルエンザや、燃油サーチャージが懸念材料。
現 況:新型インフルエンザの沈静化により、ようやく上向きに転じた




「燃油サーチャージのゼロ化は需要喚起に繋がっている。」(インハウス)
「新型インフルエンザが落ち着いて徐々に海外旅行が回復しつつある。」(リテーラー2)
「7月、8月の落ち込みを9月でカバー。」(総合旅行会社)
下落傾向にあったDIだが、3ヵ月前(4〜6月)の見込みどおり、8ポイント改善して−72に回復した。
3ヵ月後(10-12月)の見通し: 回復基調の予想だが、新型インフルエンザや燃油サーチャージが懸念材料



「新型インフルエンザが復活した場合、市場全体への影響が予想される。」(総合旅行会社)          「ようやく7月に撤廃された燃油サーチャージが10月から復活するという情報は集客にはマイナス。」
(リテーラー2)
3ヵ月後(10〜12月)はさらに13ポイントの改善が見込まれる
総 合
 燃油サーチャージ廃止を歓迎する需要が9月の連休に集中した。3ヵ月後の見通しも復調傾向となっているが、今回の調査期間が(7/24〜8/11)だったこともあり、新型インフルエンザや燃油サーチャージが市場にどの程度影響を及ぼすか、現時点で楽観視できない状況にある。



(単位:DI)
  2年前
(7-9月)
1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前
(4-6月)
1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
海外
旅行
全般
-7 -33 -53 -62 -64 -72 -80 -72 -59
※-72




※は2009年6月期調査見通し数値
  1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前
(4-6月)
1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
総合旅行会社 -47 -67 -81 -81 -66 -76 -60 -34
海外旅行
ホールセラー
-42 -73 -82 -87 -85 -84 -72 -78
海外旅行系
旅行会社
-63 -28 -64 -64 -82 -100 -73 -67
リテーラー1 -40 -71 -73 -80 -81 -77 -86 -69
リテーラー2 -27
-48 -60 -53 -62 -74 -71 -56
インハウス -13
-39 -36 -54 -84 -95 -72 -60


海外旅行の需要動向(顧客層別)
シニア、ファミリーをはじめ、全ての顧客層で改善した。
3ヵ月後はインセンティブ、商用・視察、シニアでさらに10ポイント以上、改善する見通し。
顧客層別DIは、3ヵ月前(4〜6月)に比べシニアで20ポイント、ファミリーでは17ポイント改善したほか、OL、ハネムーン、学生も10ポイント程度改善し、インセンティブ、商用・視察でも改善幅が小さいものの全顧客層で改善した。
前年同時期と比較すると、商用・視察ではマイナス52ポイントと大幅に下回っている。インセンティブでも23ポイント下回ったが、OLは10ポイント、ファミリーは7ポイント改善した。
3ヵ月後(10〜12月)はファミリーで6ポイントの悪化が見込まれるが、インセンティブ、商用・視察、シニアで10ポイント以上、ハネムーンでは8ポイント改善する見通し。



(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
ハネムーン -63
-56 -52 -68 -59 -51
ファミリー -67
-78 -74 -77 -60 -66
OL -73
-72 -69 -73 -63 -61
学生 -74 -82 -63 -82 -73 -72
シニア -38 -51 -46 -62 -42 -32
インセンティブ -58
-72 -79 -88 -81 -69
商用・視察 -28
-51 -73 -86 -80 -69

海外旅行の需要動向(方面別)
オセアニアのマイナス5ポイント悪化、アメリカ・カナダの4ポイント改善を除き、他の方面では
ほぼ10ポイント以上改善した。中国、ヨーロッパは3ヵ月後も上昇基調が続く見通し。
方面別DIを3ヵ月前(4〜6月)と比較すると、ヨーロッパ、ミクロネシア、アジア、ハワイは11〜14ポイント、中国は9ポイント改善した。対してアメリカ・カナダは4ポイントの改善にとどまり、オセアニアでは5ポイント悪化するなど、これら2方面のDIは依然として−80程度の低水準にとどまった。
前年同時期と比較すると、中国は11ポイント、ハワイは7ポイント高いが、アメリカ・カナダは12ポイント低い水準となった。
中国は6ヵ月前には方面別で最も低いDIをマークしたが、それ以降は改善し、これから3ヵ月後(10〜12月)にはさらに10ポイント改善しアジア、ヨーロッパの水準に近づく見通し。
他方面では、ヨーロッパ、オセアニアが8ポイント、アメリカ・カナダが4ポイントの改善が見込まれる。




(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
ハワイ -67 -67 -63 -71 -60 -59
アメリカ・カナダ -68
-65 -79 -84 -80 -76
ヨーロッパ -49
-57 -70 -67 -53 -45
オセアニア -80
-73 -76 -79 -84 -76
ミクロネシア -57
-62 -61 -68 -54 -54
中国 -70
-71 -82 -68 -59 -49
アジア -41
-48 -39 -58 -45 -44

国内旅行全般の業況について
不況下での新型インフルエンザの影響と、天候不良もあいまって低迷。
今後は低価格指向が根強いものの好転する見通し。
現 況:不況下における新型インフルエンザ発生の影響は大きく、国内旅行市場は一層悪化



「不況によるマーケット縮小を主要因とし、新型インフルエンザの問題が予想以上に旅行需要に影響を与えた。」(総合旅行会社)
「梅雨が長いため海水浴、テーマパーク系の動きが悪い。」(国内旅行ホールセラー)
国内旅行全般のDIは3ヵ月前(4〜6月)に比し、9ポイント悪化して−57であった。
3ヵ月後(10-12月)の見通し: 低価格志向が根強いものの、好転の見通し  



「企業の業績次第だが、徐々に回復基調に感じられる。」(リテーラー1)
「日帰り観光、1泊2日の近場ツアーが低価格の為か、復調の兆しあり。」(総合旅行会社)
3ヵ月後(10〜12月)は17ポイントの大幅な改善が見込まれる。
総 合:
不況の中での新型インフルエンザの国内発生は旅行需要を大きく損ねた。これに夏の天候不良が加わり、国内旅行市場は低迷した。 
今後については、ようやく国内景気が底を打ったとの声も聞かれるようになり、国内旅行市場も回復に向かうと見込まれる



(単位:DI)
  2年前
(7-9月)
1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前
(4-6月)
1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
国内
旅行
全般
5
-7 -12 -6 -16 -42 -48 -57 -40
※-42




※は2009年6月期調査見通し数値
  1年半前
(1-3月)
1年3ヵ月前
(4-6月)
1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
総合旅行会社 -18
-27 -4 -24 -39 -64 -56 -40
国内旅行
ホールセラー
-10 29 20 -44 -29 -100 -50 -17
リテーラー1 9
-21 -8 -17 -46 -64 -68 -48
リテーラー 2 -7
-13 -6 -10 -36 -29 -66 -44
インハウス 0
0 -5 -8 -57 -47 -47 -34


国内旅行の需要動向(方面別)
東北で13ポイント改善し、京阪神、近畿でもやや改善したが、東京<含横浜・浦安>、九州、甲信越では悪化した。
3ヶ月後は北海道が悪化の見込みだが、西日本を中心に改善する見通し。
方面別DIを3ヵ月前(4〜6月)と比較すると、東北は13ポイント改善し、北海道も5ポイント程度改善した。一方、東京(含横浜・浦安)は13ポイント悪化し、九州、甲信越は5ポイント以上、静岡(含伊豆)、北陸、山陰は3ポイント悪化した。
前年同時期を比較すると、東北は7ポイント上回ったが、他の方面はいずれも大きく下回り、東京(含横浜・浦安)は50ポイント、九州、京阪神は40ポイント弱、その他の各方面でも30ポイント前後悪化した。
3ヵ月後(10〜12月)は京阪神をはじめ西日本の各方面で10ポイント前後の改善が見込まれるが、北海道は8ポイント悪化する見通し。



(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
北海道 -3 -18 -52 -39 -34 -42
東北 -50
-46 -75 -56 -43 -42
東京〈含横浜・浦安〉 8
-3 -20 -29 -42 -39
関東 -13
-22 -36 -41 -41 -36
甲信越 -23 -42 -56 -50 -55 -50
静岡〈含伊豆〉 -29
-35 -51 -53 -56 -49
愛知・岐阜・三重 -30
-44 -63 -61 -60 -52
北陸 -26
-31 -57 -54 -57 -51
京阪神 -16 -25 -36 -54 -53 -41
近畿 -28
-29 -48 -60 -58 -48
山陽・四国 -28
-33 -54 -55 -54 -43
山陰 -32
-38 -58 -59 -62 -52
九州 -8 -11 -33 -40 -47 -39
奄美・沖縄 3
-8 -30 -34 -28 -25

国内旅行の需要動向(団体旅行)
団体旅行のDIは、3ヵ月前(4〜6月)に比べて職場は7ポイント、サークル・親睦は5ポイント悪化したが、招待・報奨は4ポイント改善し、教育はほぼ横ばいであった。
前年同時期との比較では、全ての顧客層で25ポイント以上悪化した。
3ヵ月後(10〜12月)は全ての顧客層で好転し、教育、職場では10ポイント以上、改善する見通し。



(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
招待・報奨 -50 -49 -67
-79 -75 -67
職 場 -41
-36 -63 -67 -74 -63
サークル親睦 -30
-39 -54 -51 -56 -48
教 育 -21
-35 -40 -51 -50 -38

国内旅行の需要動向(個人観光旅行)
個人観光旅行のDIは、3ヵ月前(4〜6月)に比べシニアで5ポイント改善し、OL、ファミリーはほぼ横ばい。
前年同時期と比較すると、シニアは33ポイント、ファミリーは30ポイント、OLは22ポイント悪化した。
3ヵ月後(10〜12月)は、OLが5ポイント、シニアが3ポイント改善する見込みだが、ファミリーでは横ばいの見通し。



(単位:DI)  
  1年前
(7-9月)
9ヵ月前
(10-12月)
6ヵ月前
(1-3月)
3ヵ月前
(4-6月)
現況
(7-9月)
3ヵ月後
(10-12月)
OL -37
-50
-61
-61 -59 -54
ファミリー -21 -33 -55 -53 -51 -52
シニア 5
-1 -18 -33 -28 -25

旅行市場動向調査について
 (社)日本旅行業協会(JATA)では、E-mail会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、登録のあった620社を対象として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。
 「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後)についてのアンケートを実施し、旅行市場の動向を把握することを目的としております。
 調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)への回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「良い」を選んだ割合(%)から「悪い」を選んだ割合(%)を引いて、「DI」(=Diffusion Index ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表しています。
DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て悪い(−100)の間の評価となります。
調査概要
調査地域 : 全国
調査対象: JATA会員各社の経営者など
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2009年7月24日(金)〜8月11日(火)
設定数 : 620社
回収数: 230社
回収率: 37.1%
業態別区分について

「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。
業態名 定義 件数
総合旅行会社 全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 32
海外旅行ホールセラー 海外旅行を専業とするホールセラー会社 18
海外旅行系旅行会社 旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 15
国内旅行ホールセラー 国内旅行を専業とするホールセラー会社 7
リテーラー1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 31
リテーラー2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 83
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 44
この資料についてのお問合せは、JATA広報室までお願いします。
TEL :(03)3592−1244(直)
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