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新たなソフト観光資源の「商品化」と流通・販売
国内の観光地では、1980年代までの「男性中心・団体・宴会・施設内囲い込み型の観光」から、「女性中心・個人・町歩き型観光」へのシフトを進めている。その動きの中で、地域にさまざまな新しいソフト観光資源が生み出され、育てられてきている。これらの観光資源は、地域外からの観光客にとって魅力の高いものであるが、それらの中には市場に十分認知されていないものが多い。そのため、せっかくの地域の人々の地道な努力の成果である新しい観光資源が、近郊からの日帰り旅行者を呼び込むことはできても、宿泊を伴う遠距離からの旅行者の誘致につながっていない。
JATAおよび各旅行会社が積極的に地域とつながり、このような「隠れた」魅力的な観光資源を取り上げ旅行商品化することにより、全国の市場に対してアピールし、宿泊観光客の誘致促進につなげることが可能である。
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その土地ならではのテーマによる、伝統的な観光地の再発見
従来、温泉や食、歓楽のイメージで観光客を惹きつけてきた観光地の中には、その土地ならではの文化的・歴史的資源を持つところが少なくない。特に古くからの温泉地は、歴史的人物や文化人等が長期にわたり湯治をかねて逗留し、その足跡が周辺に残っている。しかしながら、昭和30年代以降の「観光ブーム」の中で、そうした個性ある資源が後ろに追いやられ、全国どこにでもあるような温泉と歓楽のイメージに塗られてしまったところが多い。
こうした観光地に、その土地ならではのテーマを設定し、地域の歴史・文化的観光資源をテーマに関連付けてソフトプログラム化することにより、そのテーマに関心を持つ新たな顧客層の獲得が可能になる。
前述のように、これからの消費者が興味を示しうるテーマは極めて多岐に亘るので、地域の資源をさまざまな角度から見直してみることで、その土地らしいテーマは必ず見出しうる。
旅行会社は、こうして見出されたテーマに強い関心を持つマーケットを特定し、企画商品・企画提案型団体旅行商品としてアプローチすることで、地域にとっても旅行会社にとっても新しい旅行需要創出が可能になる。 |
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旅行商品化可能な新しいデスティネーションの発掘
従来、土地の人々には観光資源として認識されてこなかった地域の自然、生活文化、町並みなどが、都市住民の目から見ると優れた観光資源となりうることがある。滋賀県長浜の黒塀の町並み、徳島県脇町の「うだつ」の町並み、長野県飯田市の農業体験などは、地域を別の角度から見直すことによって、観光資源として光を当てることによって、いまや人気の観光デスティネーションとなった事例である。
日本国内には、このように地元の人たちにとっては「あたりまえの日常風景」でありながら、観光資源となりうる要素が数多く残されている。これらを見出し、観光資源として利用できるような形に作り上げ、新たなデスティネーションとして育てていくことは、まさに旅行者のニーズを知り尽くしたプロである旅行会社にこそ期待される役割である。 |
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新しいホテル滞在型旅行商品の開発
全国各地で旅館の経営が行き詰っている一方で、都市ホテルの室数は外資系の積極的な展開もあり、年々増加の一途を辿っている。ビジネス客を宿泊の主要ターゲットとする都市ホテルは、一般的に週末の宿泊客が減少する。それをカバーするために各ホテルでは、女性やファミリー向けにさまざまなプランを開発し、営業努力を行っている。年末年始や夏休みなどの特定期間を除き、旅行会社はホテル滞在に付加価値をつけた企画商品の企画・販売に必ずしも積極的ではないが、「アーバン・ツーリズム」とも称される都市型観光や産業観光、美術館・博物館めぐりなど、テーマのある滞在型の旅行に対する需要が今後伸びることが予想されるなか、週末のホテルを起点にじっくりと地域を楽しむ滞在型旅行商品は、新しいマーケットの創造につながりうる。各地域のホテルが独自に開発した滞在型プランに、旅行会社が往復の交通をつけて主催旅行商品化することで、全国市場への展開が可能になる。 |
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サステイナブル・ツーリズムの地域における具体的展開
これからの旅行・観光において、「サステイナブル=維持可能であること」はますます重要性を増してくる。観光客の増加により、その観光地の「サステイナビリティ」が脅かされている地域と連携して、旅行会社が新しいサステイナブルな旅行のしくみの開発に向けた取り組みを行うことは、旅行会社に求められる社会的な責務であるといっても過言ではない。 |