ニューデスティネーション


ガージ・カーシム・パシャ・イスラム大寺院
提供:ハンガリー政府観光局

ペーチ(Pécs)

  • 分野:ニューディスティネーション
  • 国名:ハンガリー
  • 期間:通年

企画概要

古代ローマ時代の属州であったパンノニアの南に位置するペーチ(ソピアネ)。町に残る初期キリスト教徒の墓地は2000年、世界文化遺産に登録された。穏やかな気候と美しい自然に恵まれたペーチを起点に、ハンガリー三大磁器窯ジョルナイや赤ワインを楽しむ旅の企画を提案。

企画内容詳細

初期キリスト教遺跡(世界遺産)初期キリスト教遺跡(世界遺産)
© Hungarian National Tourist Office

歴史が息づく文化都市、ペーチ

ドラーヴァ川とドナウ川に囲まれた南部トランスダニュービアは、手つかずの森林や広々とした平野、なだらかな丘の間にひっそりと隠れる谷間など、変化に富んだ地方。
メチェック山南麓に位置するペーチは、古代ローマ時代のパンノニア属州のソピアネとして栄えた町で、この町に残る紀元4世紀頃の初期キリスト教の遺構は、ユネスコの世界遺産に登録されている。

また、1367年にはハンガリー王ラヨシュ1世により、ここに王国初の大学が開校した。2010年には欧州文化都市に選ばれるなど、ペーチはハンガリー南部における政治や経済はもちろん、文化の中心都市となっている。

16世紀からおよそ150年に渡り、オスマントルコの占領時代を過ごしたペーチ。町には現在もイスラム建築が数多く残り、神秘的な町並みがその歴史を今に伝えている。
そうした景観の中心を成しているのが、セーチェーニ広場のガージ・カーシム・パシャ・イスラム大寺院。
現在はカトリック教会となっているこの大寺院には、メッカの方向を指し示すミフラーブ(壁龕)と葱花アーチ形の窓が見られる。

高さ23メートルのミナレットが目を引くラーコーツィ通りにあるヤコヴァーリ・ハッサン・パシャ・イスラム大寺院は、ハンガリーで唯一完全な形で残ったイスラム建築の傑作と言われ、付属の博物館にはトルコの歴史的資料や芸術品が展示されている。その他にもトルコ人の巡礼地となっているロークシュ丘のイドリス・ババの霊廟、フェレンツェシェック通りにはメミ・パシャの浴場の遺跡(トルコ式浴場博物館)などがある。

もちろん、ペーチにはバロック時代の歴史的建造物もたくさんある。キラーイ通りにあるリツェウム教会と旧聖パウロ宣教師会修道会館は、ペーチで最高のバロック様式の歴史的建造物と言われている。
フェレンツェシェック通りにあるバロック様式のインテリアが美しいフランシスコ派の教会と修道院、大流行したペストから助かった人々が1691年に建立したハヴィ山の聖母マリア礼拝堂、折衷様式のファザードと象嵌細工の祭壇があるセーチェーニ広場の慈善修道会の教会なども、そうしたバロック様式建築の一つである。

ペーチは芸術が盛んな町でもある。1895年にオープンしたペーチ国立劇場では、バレエやオペラに加え演劇なども上演。夏には町の各所で、野外劇や野外コンサートが繰り広げられる。また、ヤヌス・パンノニウス通りにあるネオルネサンス様式の宮殿内にはハンガリー美術界の奇才、ロマン主義と象徴主義、表現主義の融合した独自の世界を築き上げたチョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダのライフワークを集めたチョントヴァーリ美術館がある。なお、コシュート広場にあるシナゴーグのパイプオルガンは、世界的に有名なこの町のアングシュテル社が製作した最初の傑作と言われている。

dummyaltジョルナイ文化の街角(ジョルナイ・クオーター)
© Pécs.hu

名窯ジョルナイ焼きの故郷、ペーチ

セーチェニ広場に程近い中央広場に「ジョルナイの泉」と呼ばれる釉薬エオシンを使ったユニークな噴水がある。
ハンガリー三大磁器窯の一つジョルナイ焼きは、1853年にこのペーチで誕生した陶磁器。色鮮やかで、冬でも凍ることのないジョルナイのタイルは、建築素材としても長年珍重されてきた。ブダペストにあるマーチャーシュ教会の屋根もその一つである。

ペーチが2010年の欧州文化首都に選ばれたことを機に、市内にある数々の文化施設が拡充されたが、中でもジョルナイ工場に隣接して作られた「ジョルナイ文化の街角」(ジョルナイ・クオーター)にあるジョルナイ焼きのコレクションは必見である。
建物の外観は原型を保ちながら改修され、現在も操業を続けている工場とともに産業遺産として機能。これに合わせて、ジョルナイ磁器で装飾されたジョルナイ家の墓所も公開された。午前のみとなるが、事前に予約をすれば工房の見学も可能となっている。このジョルナイ文化の街角の見学には、(工房見学を除き)2時間程度は見積もっておくと良いだろう。

ペーチを起点とした南ハンガリーの旅

このように十二分に見どころが詰まったペーチだが、この町を起点にした長期滞在の旅や、様々なテーマを切り口にした旅の造成も可能となっている。
ペーチの東47キロの場所にあるモハーチは、2009年にユネスコ世界無形文化遺産に登録された「ブショーヤーラーシュ」で、近年注目されている町である。この「ブショーヤーラーシュ」は秋田のナマハゲに似たカーニバルのことで、恐ろしげな衣装を身にまとい、冬を追い出すため町中を練り歩く。

また、ペーチの南東35キロ、クロアチアとの国境近くにあるヴィッラーニは良質なブドウの産地として知られ、ヴィッラーニ・シクローシュワイン街道を形成。美しい田園風景はもちろん、ワインツーリズムにも適した町である。その他にもペーチの周辺には、硫黄のお湯が湧き出でる温泉リゾート地として人気のハルカーニ、「建築物の博物館」と呼ばれるカポシュヴァール、そしてペーチの北48キロのビカル村には、優雅なひと時をお客さまにご提供するのに最適な城館ホテルなどがある。

ポイント

2つの世界遺産「ソピアネの初期キリスト教徒の墓地」とモハーチの「ブショーヤーラーシュ」を訪問
ハンガリーの名窯、ジョルナイ焼き
ペーチを主宿泊地とした、半日あるいは1日エクスカーション
ワインツーリズムに最適なヴィッラーニ・シクローシュワイン街道
城館ホテルに滞在し、優雅なひと時を過ごす
企画可能な期間 通年、あるいは4〜11月
アクセス
ペーチ周辺の地図
提供:ハンガリー政府観光局
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ユーレイル オーストリア - ハンガリー パス
パスの有効期間2ヶ月のうち最大10日間まで、オーストリアとハンガリーで使えるユーレイルパス。オーストリア、ハンガリーの国鉄(またはそれに相当する鉄道)網に乗り放題となる(但し、座席/寝台指定、高速、夜行、シーニックの各列車は別途指定券が必要)。鉄道で両国を巡る旅は料金的にお得なだけでなく、「旅の楽しさが倍増する」と多くの旅行者から嬉しい声が寄せられている人気のパスでもある。

主なルートの移動距離/所要時間(移動手段)
ブダペスト=ペーチ間:240キロ
ペーチ=モハーチ間:47キロ
ペーチ=ヴィッラーニ間:35キロ
ペーチ=ハルカーニ間:26キロ
ペーチ=カポシュヴァール間:65キロ
ペーチ=ビカル間:48キロ
ヴィッラーニ=ハルカーニ間:20キロ
ヴィッラーニ=シクローシュ間:14キロ
世界遺産 ペーチ (ソピアネ)の初期キリスト教徒の墓地
ローマ時代に、原始キリスト教の重要地となっていたペーチ。このペーチには、16のユニットからなる大規模な共同墓地ネクロポリスが残っており、それらは2000年にユネスコの世界文化遺産に登録された。
4世紀に建造されたと見られるこの遺跡は現在、7つのユニットの発掘調査が進められているが、うち2つが見学可能となっている。
最も重要な遺跡が、セント・イシュトヴァーン広場にある2階建ての原始キリスト教の墓地。地下墓地には壁画やキリストのイニシャル、大理石製の石棺が3点ある。ビールジョッキを描いた壁画があるカタコンベには、ドーム広場から入ることができる。

ブショーヤーラーシュ(モハーチ)
ハンガリー南部の町、モハーチでショカツ人によって行われる秋田のナマハゲに似たカーニバル。例年2月に行われ、冬を追い出すため恐ろしげな衣装を身に着け町中を練り歩く(開催日は、復活祭と同様キリスト歴により移動)。
2009年、ユネスコ無形文化遺産に登録された。
エクスカーション

Viallany
小さなワインセラーが建ち並ぶヴィッラーニ
© ハンガリー政府観光局

モハーチ
秋田のナマハゲに似たカーニバル「ブショーヤーラーシュ」が、2009年にユネスコ世界無形文化遺産に登録されたことにより、近年注目が高まっている町。
16世紀にここでオスマントルコ軍との戦いが行われ、国王が殺害され敗北したことで、ハンガリー史において重要な節目となった事件の場所でもある。
戦場は現在、記念公園となっている。

ヴィッラーニとシクローシュ地域(ヴィッラーニ・シクローシュワイン街道)
クロアチアの国境近くの町。張り出した地中海性気候により良質な黒ブドウが栽培され、優れた赤ワインを送り出している。町はずれにはワインセラー小屋が建ち並び、テイスティングや購入が可能。ワインツーリズムに好適な場所となっている。また、ヴィラーニにはホテルとレストランを兼ねたセラーがあり、ソムリエのアドバイスを受け、料理ごとに異なるグラスワインを安価で楽しむこともできる。シクローシュには中世の古城がある。

ハルカーニ
硫黄のお湯が湧き出でる温泉リゾート地。観光はもちろん、湯治を目的とした長期滞在者が多い。ヴィッラーニ・シクローシュワイン街道の延長線上にある。

カポシュヴァール
ショプロン北に位置する町。メインストリートに個性的な建物が建ち並んでいることから「建築物の博物館」と呼ばれている。ハンガリーの著名な画家、リップル・ローナイ美術館は必見。
お勧めのホテル ホテルプフナー
Castle Hotel Puchner
客室数:全77室
住所:7346 Bikal, Rákóczi u. 22.
Tel:(+36) 72-459546/459547/459548
Fax:(+36) 72-459549
E-mail:info@puchner.hu
http://www.puchner.hu
ビカル村にある4ッ星の城館ホテル。優雅なひと時が過ごせる。
モデルコース
“ドナウの真珠” ブダペストとハンガリー周遊10日間


1日目 日本発、ヨーロッパ内乗継ぎショプロンへ

(ショプロン泊)

2日目 ショプロン=(約40キロ)フェルトゥード=ショプロン
午前:ショプロン観光 (町のシンボルである火の見塔などの歴史建築物が並ぶ◎中央広場や●旧シナゴーク(ユダヤ教寺院)を巡る)
午後:エステルハージ宮殿観光(エステルハージ家の栄華を偲ばせる、ハイドンゆかりの壮麗なバロックの宮殿を見学)
夕食:ハンガリー名物グャーシュと共に

(ショプロン泊)

3日目 ショプロン=パンノンハルマ=ヘレンド=バラトン湖畔(計:約210キロ)
午前: 世界遺産、パンノンハルマの修道院(1,000年以上の歴史を誇るベネディクト会の●大修道院)を見学
午後:磁器の村、ヘレンド観光(ヴィクトリア女王も愛したといわれる●ヘレンド焼の博物館を見学)後、中欧最大のバラトン湖へ移動

(バラトン泊)

4日目 バラトン湖畔=ペーチ(約170キロ)
午前:国内最初の大学が創立された歴史ある町ペーチへ移動
午後:ペーチ観光(ローマ帝国時代に主要都市として栄え、キリスト教の中心地の一つであったペーチで●大聖堂や●ジョルナイ博物館、世界遺産◎初期キリスト教墓地遺跡を訪れる)

(ペーチ泊)

5日目 ペーチ=カロチャ=エゲル(計:約410キロ)
午前:パプリカと刺繍で有名なカロチャ観光(パプリカの歴史を展示する●パプリカ博物館を見学)
午後:バロック、そしてワインの街として知られエゲルへ移動
夕食:「雄牛の血」と呼ばれる名産のワインをテイスティング

(エゲル泊)

6日目 エゲル=(約100キロ)ホルトバージ=エゲル
午前:世界遺産、ホルトバージ国立公園へ(プスタと呼ばれる大平原での華麗な馬術ショー見学)
午後:エゲル観光(旧市街を見下ろすように建つ●エゲル城、40メートルもの高さがある●ミナレット見学)

(エゲル泊)

7日目 エゲル=ホッロークー=ゲデレー=ブダペスト(約185キロ)
午前:世界遺産、昔ながらの独特な文化を守り続けているホッロークー村を訪問
午後: ゲデレー宮殿観光(ハンガリーをこよなく愛したオーストリア・ハンガリー二重帝国の皇妃エリザベートの夏の宮殿ゲデレー宮殿を見学)後、ブダペストへ移動。 
夕食:夕食と共にハンガリアンダンスを楽しむ

(ブダペスト泊)

8日目 終日: 世界遺産、ブダペスト観光 (ブダペストの象徴の一つ◎くさり橋、ブダ地区ではフランツ・ヨーゼフとエリザベートのハンガリー国王としての戴冠式が行われた●マーチャーシュ教会、◎漁夫の砦、ゲッレールトの丘を、ペスト地区では壮麗な●国会議事堂、ハンガリー建国1000周年を記念して建てられた●聖イシュトヴァーン大聖堂、◎英雄広場、“市民の台所”◎中央市場を巡る)
:国立オペラ座にてオペラ鑑賞

(ブダペスト泊)

9日目 ブダペストを出発、帰国の途に

(機中泊)

10日目 日本着

関連・参考サイト http://www.raileurope-japan.com (レイルヨーロッパ・ジャパン)
http://www.pecs.hu (ペーチ・ポータルサイト)
http://www.harkanyfurdo.hu (ハルカニー温泉)
http://www.pecsorokseg.hu (ペーチの世界遺産)
http://www.zskn.hu (ジョルナイ文化の街角)
http://www.zsolnay.hu (ジョルナイ本社工房)
現地コンタクト ペーチ観光案内所
E-mail:pecs@tourinfom.hu(日本語不可)
問い合わせ先 ハンガリー政府観光局
コックス・アンド・キングス・ジャパン
G2 Travel Japan
クオニイ グループ トラベル エキスパート
ミキ・ツーリスト
トラベルコーポレーション・ジャパン
ツムラーレ コーポレーション
更新日 2013年7月26日