ニューデスティネーション


フランソワ1世もその美しさを称えたエルドル川
© CRT Bretagne/DAMASE Joël

西フランス(Ouest-France)

  • 分野:ニューディスティネーション
  • 国名:フランス
  • 期間:通年

企画概要

かつてはブルターニュ公領として栄え、近年は若者に人気のナントを中心とする西フランスの旅。移動は鉄道など公共交通機関の利用を前提に、各地のシティパスも有効活用する。
また、古城巡りはすでに定番となった中流域ではなく、ロワール河下流域の魅力を探る。

企画内容詳細

パッサージュ・ポムレー フランス歴史文化財のパサージュ・ポムレー
© CRT Bretagne/LE GAL Yannick

緑豊かな文化都市、ナント

パリからTGVを利用し約2時間。フランス王アンリ4世が16世紀に発布した「ナントの勅令」で世界的に知られるナントは、かつてブルターニュ公領の中心として栄えた町である。
ルネッサンス期に優美な宮廷文化が花開き、市内には16世紀から18世紀にかけ三角貿易によって莫大な富を築いた商人の大邸宅が残されている。

現在は交通や経済、文化などにおいてのインフラ整備が進み、「デザイン先進都市」として、また「環境先進都市」として注目を浴びる一方、レンヌと肩を並べフランスで特に若者の強い支持を受けている都市の一つである。日本でも開催され、毎回好評を博している「ラ・フォルジュルネ 熱狂の日音楽祭」は、このナントが発祥である。

15〜17世紀にかけて建造された「ブルターニュ大公宮殿」(ナント歴史博物館)や、「SFの父」とも呼ばれる作家ジュール・ヴェルヌの記念館などの見どころが多く集まるナントで、今や街のシンボルともなっているのが「マシン・ド・リル」である。
これは機械仕掛けの巨象など、人を乗せて動くパフォーマンスアートのことで、ロワール中洲の倉庫跡地を転用したギャラリーでは、ヴェルヌの想像世界やダヴィンチの機械の世界、そしてナントの歴史産業を融合させたマシンが次々と生み出されている。ユニークな機械仕掛けの巨象などが街中を闊歩する姿は、ビジュアルインパクトも抜群である。

また、ブルターニュ塔にある「ル・ニ」は、鳥の巣をイメージしたパノラマスポット。地上32階から360度パノラマが、深夜まで無料で楽める。一方、「パサージュ・ポムレー」は、 19世紀末の香りが漂うアール・ヌーボー様式の建造物。1843年に建てられた3層構造の珍しいショッピングアーケードで、フランス歴史文化財に指定されている。ここはナント出身の映画監督、ジャック・ドゥミの傑作『ローラ』のロケでも使用されたパサージュである。

ロワール河が貫くその立地から「西のヴェネツィア」と呼ばれてきたナント。市内を流れるエルドル川畔は、絶好の散策道でもある。フランソワ1世が「フランスで最も美しい」と称えたこのロワールの支流には、川面に次々と城館が現れ、ナント市内からサン・ナゼールまでのロワール河岸には2007年、2009年、2012年のイベントに参加した著名なアーティストの作品を集めた野外インスタレーションアートがある。
ナントではこのエルドル川をはじめ、ツアー造成の際に役立てたいクルーズが各種運航。自然、歴史、遊び、食の楽しみなどに恵まれたデスティネーションである。

ゲランド塩田 世界的にも評価の高い塩が作られるゲランド塩田
© CRT Bretagne/BERTHIER Emmanuel

ゲランド、アンジェ、ル・マン、そしてレンヌへ

先述の通り自然、歴史、遊び、食の楽しみなどに恵まれたナント。その近郊には、地名は知っていても一般的なツアーではあまり馴染みのない観光素材も多い。
その一つが、ナントの西70キロの場所にある長い砂浜が続くラ・ボールと、その隣に広がるゲランドだろう。
ゲランド一帯は、様々な野鳥が群れ集う自然の宝庫。
このゲランドでは古くから職人が、機械をほとんど使わない伝統製法で天然の塩を作っている。上質なミネラル分を含むこのゲランドの塩は評価が高く、世界中の料理人からも揺るぎない支持を得ている。

一方、ロワール河を80キロ遡上した場所にあるアンジェは、独特の文化や芸術を生み出してきたかつてのアンジュー公国の首都。17の塔を持つアンジェ城と、そこにある「ヨハネの黙示録のタピスリー」は必見である。
若者で活気に溢れ、お洒落な町並みが楽しめるのもアンジェの特徴。また、ワインの産地としても名高いことから、セラーの見学を組み込みたいツアーのデスティネーションにも適している。

その歴史は遥か古代ローマ時代にまで遡るル・マンは、「24時間耐久レース」の開催地として世界的にも有名な町。英国王となりフランス王と対立した、プランタジネット家ゆかりの地でもある。
旧市街にはルネッサンス期の邸宅やカラフルな木骨組みの家などが見られる美しい街並みが残り、フランス文化省から「歴史とアートの町」に指定されている。サン・ジュリアン大聖堂では、13〜14世紀の美しいステンドグラスを見ることができる。
映画『シラノ・ド・ベルジュラック』『愛と復讐の日々』『鉄仮面』などの舞台にもなったル・マンの町。
7月から8月にかけての夜間は、プロジェクションマッピングが無料で楽しめる。

西フランス観光、特にモン・サン・ミッシェルへの足掛かりとしてパリからTGVで立ち寄るFITが多いレンヌ。古くから交通の要として栄え、中世の雰囲気を伝える木造建築が多くみられる。数々の庭園が保護されたレンヌはフランスの中でも住みやすい町として人気が高く、フェスティバルが多数催されるダイナミックな都市としても若者に高い支持を得ている。
レンヌはまた、日本でも若い女性を中心に人気のガレットやクレープの本場。もう一つの名物であるシードルと一緒に味わいたいブルターニュ地方の味覚である。
このレンヌから世界遺産モン・サン・ミッシェルへは、陸路で1時間20分ほど。このレンヌを起点にすれば、モン・サン・ミッシェルに宿泊せずともたっぷり観光時間を設定することができる。

ポイント

ナント
世界的な注目を集めている「マシン・ド・リル」
ユニークな機械仕掛けの巨象などが街を闊歩する姿は、ビジュアルインパクトも十分
中世ブルターニュ公国の都で、アフリカ、アメリカと結ぶ三角貿易で栄えた港町
「西のヴェネツィア」とも呼ばれる水の都
自然、歴史、遊び、食の楽しみなどに恵まれている
民度が高く、暮らしたい街の上位にランクイン
『八十日間世界一周』などで知られる作家ジュール・ヴェルヌの出身地
日本でも開催され人気の「ラ・フォルジュルネ 熱狂の日音楽祭」の発祥地
文化イベントを多数開催
2013年の「欧州グリーン首都」
企画可能な期間 通年
アクセス
フランス北西部地図
提供:フランス観光開発機構
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フランス国鉄(SNCF)が運行する高速列車TGVは、フランス国内の主要150都市、隣国のベルギー、スイス、ドイツにも乗り入れており、これらの国を走る高速列車とその路線網へと乗り継ぐことができる。

※ 2012年秋よりフランス国鉄は、ユーレイルセレクトパスより離脱しているので注意が必要。但し、ユーレイルグローバルパスおよびユーレイルリージョナルパスについては、現在も適用国として継続している。

主なルートの所要時間(移動手段)
パリ=ナント間:約2時間20分(TGV利用)
ナント=ラ・ボール間:約1時間(TGV利用)
ナント=アンジェ間:約40分(鉄道)
アンジェ=ル・マン間:約40分(TGV利用)
ル・マン=レンヌ間:約40分(鉄道)
レンヌ=パリ間:約2時間半(TGV利用)
おすすめ観光素材
ナント市内
ブルターニュ大公宮殿
15〜17世紀にかけて建造された宮殿で、内部は現在ナント歴史博物館になっている。月曜休館。
http://www.chateau-nantes.fr

パサージュ・ポムレー
フランス歴史文化財に指定されている、1843年建造の3層構造の珍しいショッピングアーケード。 19世紀末の香りが漂うアール・ヌーボー様式のこの建物は、ナント出身の映画監督ジャック・ドゥミの傑作『ローラ』のロケでも使用されている。
http://www.passagepommeraye.fr

「マシン・ド・リル」
今やナントのシンボルともなった機械仕掛けの巨象など、人を乗せて動くパフォーマンスアート。ロワール中洲の倉庫跡地を転用したギャラリーでは、ヴェルヌの想像世界、ダヴィンチの機械の世界、ナントの歴史産業を融合したマシンが次々と生まれている。月曜休み。
http://www.lesmachines-nantes.fr

ジュール・ヴェルヌ記念館
作家ジュール・ヴェルヌが青年期までを過ごし、異世界への憧れを募らせた場所。ここからはナント港が望める。火曜、日曜の朝、祝日は休館。
http://www.nantes.fr/julesverne

ル・ニ
鳥の巣をイメージしたパノラマスポット。ブルターニュ塔の32階から360度のパノラマが無料で楽しめる。飲食を提供するスペースもあり。
営業は午前10時から深夜2時まで。月曜休館。
http://www.cco-nantes.org

エルドル川クルーズ
川面に次々と城館が現れるエルドル川のクルーズ。1時間45分から複数のコースが設定されている。食事付きは3時間所要。
http://www.bateaux-nantais.fr

ナント港クルーズ
1時間30分のクルーズ。6月から9月まで運航。10名から利用可。
詳細は以下のウェブサイトを参照。
http://www.marineetloire.fr

ナント港とロワール河クルーズ
サン・ナゼールまでの片道2時間半のクルーズ。4時間の自由時間あり。
6月28日から9月1日まで運航。
http://www.estuaire.info

エスチュエール
ナント市内から河口のサン・ナゼールまでの60キロに亘るロワールの岸に設置された野外インスタレーションアート。
2007年、2009年、2012年のイベントに参加した著名なアーティストの作品の一部がそのまま公開されている。
http://www.estuaire.info

ラ シガル
アールデコ内装が印象的な1895年創業のブラッスリー。
http://www.lacigale.com

ナント近郊

ラ・ボールとゲランド 
長い砂浜が続くリゾート地(ラ・ボール)と、その隣に広がる塩田地帯(ゲランド)。 ゲランドは城壁や堀が残る、こじんまりとした中世の旧市街のある芸術歴史都市で、塩田までの距離は約5キロ。気温が上がり風が吹く夏の時期、職人が塩田に海水を引き込む昔ながらの製法で塩が作られている。
ゲランドの塩は上質なミネラルが豊富に含まれ、世界中の料理人から揺るぎない支持を得ている。
見渡す限りの塩田は壮観。また、ビジターセンターでは製塩の様子が学べる。

アンジェ
ロワール河を80キロ遡上した場所にあるアンジュー地方の都。15世紀後半までアンジュー公国の首都として栄えた。百年戦争の時代には独自性を主張し続け、この地域独特の文化や芸術を育んできた。
17の塔を持つアンジェ城とそこに展示された「ヨハネの黙示録のタピスリー」は必見。周辺には中世期の城が多数点在し、またワインの産地としても名高いことからセラーの見学もお勧めだ。
近代から現代に至るまで様々な芸術が生まれ、街中には美術館も多い。若者が多いことから、お洒落な町並みも楽しめる。

ル・マン
24時間耐久レースの開催地として世界的に有名な都市であると同時に、古代ローマ時代からの歴史の足跡が残る芸術歴史都市。英国王となりフランス王と対立した、プランタジネット家ゆかりの町でもある。
旧市街には中世期の木骨組みの建物も多く見受けられる。7月と8月の夜間には、プロジェクションマッピングが無料で楽しめる。

レンヌ
ブルターニュ地方の玄関口のレンヌは、古くはガリア人の城塞都市として、また長きに亘り独立を保ったブルターニュ公国の都である。交通の要として栄え、中世の面影を今に伝える木造建築も多く見られるのが特徴。
中でも、荘厳な雰囲気を醸し出すサン・ピエール大聖堂や、豪華な内装の大法廷で知られる高等法院は必見だ。
数々の庭園が保護されたレンヌは、フランスの中でも住み易い街として知られ、多くのフェスティバルが催されるダイナミックな都市でもある。レンヌでは本場のガレットやクレープも味わいたい。

モン・サン・ミッシェル
言わずと知れたフランスを代表する世界遺産。その様から「西洋の驚異」「海上のピラミッド」などと形容されている。
2012年春からアクセス方法が大幅に変更され、島へのアプローチとなる新しい道路と橋の建設が進められている。完成は2015年となる見込みで、完成後には現在の堤防道路は取り壊される。
モデルコース
知られざる西フランス
ロワール、ブルターニュの街めぐりとモン・サン・ミッシェル(6泊8日)


1日目   空路パリへ
着後、ホテルへ移動

(パリ泊)

2日目 午前 パリのモンパルナス駅からTGVでナントに移動(約2時間20分)
伝統と格式のあるレストラン「ラ・シガル」で昼食
午後 ナント観光:ブルターニュ大公城、パサージュ・ポムレーなど
夕刻 ジュール・ヴェルヌ記念館を見学(約2時間30分)
「マシーン・ド・リル」で、機械仕掛けの巨象などを見学(2時間)その後、川沿いを散策(約60分)
夕食はエルドル川ディナークルーズで(約2時間30分)

(ナント泊)

3日目 午前 ヨーロッパでも随一の美しい砂浜があるラ・ボールへ移動(鉄道:約1時間/陸路:約1時間30分/約70キロ)
リゾートの散策と昼食(90分)
タクシーで近郊のゲランドへ(陸路:約15分/10キロ)
午後 中世の城壁が残るゲランドの町と一流シェフも愛用のミネラル塩の塩田(塩作りは夏期限定)を見学(約2時間)
タクシーでラ・ボール駅へ(陸路:約15分/10キロ)
ラ・ボール駅を出発(直行TGV:1時間/陸路:90分/70キロ)
夕刻 駅に程近いリュー・ユニーク国立現代アートセンター見学
午後 夕食はエルドル川ディナークルーズで(約2時間30分)

(ナント泊)

4日目 09:08 アンジェに移動(在来線:直行で約40分/陸路:75分/90キロ)
09:44 アンジェ着(観光局で大型荷物を預ける:3ユーロ/同日引取り)
午前 アンジェ市内観光
アンジェ城とアポカリプスのタピスリーを見学(約60分)
10時から毎時発のプチトレインで街を一周(約40分/日本語あり)
昼食後、観光局で荷物を引き取り
14:39 ル・マンへ(TGV:約40分/陸路:90分/100キロ)
15:20 ル・マン着
ホテルに荷物を預け観光へ
ル・マン市内散策:サンジュリアン大聖堂や14世紀終わりから続く木骨組みの旧市街、古代ローマ浴場跡や城壁、自動車博物館など。プランタジネット家ゆかりの芸術歴史都市を散策(2時間30分)
夕方 7月と8月は毎晩、旧市街のプロジェクションマッピング「ラ・ニュイ・デ・シメール」が無料で楽しめる(2時間30分)

(ル・マン泊)

5日目 09:06 レンヌへ移動(鉄道:約40分/陸路:2時間30分/160キロ)
10:27 レンヌ着ホテルで大きな荷物を預ける
11:35 モン・サン・ミッシェルへ移動
(陸路:約1時間20分/85キロ)
12:50 モン・サン・ミッシェル着
昼食は名物のオムレツ、または子羊を(60分)
14:30 世界遺産モンサンミッシェルで島と修道院を見学
(見学約1時間45分+移動60分)
17:20 レンヌへ移動
18:40 レンヌ着

(レンヌ泊)

6日目 午前 レンヌ市内観光
ブルターニュ高等法院や木骨組みの旧市街を散策(90分)
16:03 TGVでパリへ
18:22 パリ モンパルナス駅着

(パリ泊)

もしくは
午後 日本に向けて出発

(機中泊)

7日目 午前 パリ自由散策
午後 空路、帰国の途へ

(機中泊)

8日目 成田着

ツアー造成時の注意
アンジェ駅に手荷物預かり所やコインロッカーはないが、ほど近い観光局で日中の大型荷物の一時預かりに対応している。
料金は3ユーロで、利用の際にはパスポートのコピー、携帯電話の番号が必要。 営業時間は火曜から土曜が朝9時から、日曜と月曜は朝10時から。閑散期の月曜午前は休みとなる。
注意事項
一般的に11月〜4月は閑散期にあたり、運営時間が縮小されることも多いので注意が必要
その他 欧州グリーン首都賞(European Green Capital Award)
都市部の環境改善と経済成長を両立させるとともに、人々の生活の質を向上させる地域の取り組みをたたえ、後押しをするために欧州委員会が設けた賞。
毎年、応募都市の中から1都市が選ばれ、受賞都市は翌々年の1年間「グリーン首都」を名乗る。(出典:駐日EU代表部公式ウェブマガジン)
http://www.nantesgreencapital.fr (欧州グリーン首都2013)
関連・参考サイト http://www.raileurope.jp (レイルヨーロッパ・ジャパン)
http://en.nantes-tourisme.com (ナント観光局)
http://www.ot-guerande.fr (ゲランド観光局)
http://www.angersloiretourisme.com (アンジェ観光局)
http://www.lemanstourisme.com (ル・マン観光局)
http://www.ot-montsaintmichel.com (モン・サン・ミッシェル観光局)
http://www.tourisme-rennes.com (レンヌ観光局)
現地コンタクト ナント観光局
E-mail:Benjamin.bellet@nantescultureetpatrimoine.fr

ゲランド観光局
E-mail:contact@ot-guerande.fr

アンジェ観光局
E-mail:accueil@angersloiretourisme.com

ル・マン観光局
E-mail:nadine.bouttier@ville-lemans.fr

モン・サン・ミッシェル観光局
上記ウェブサイトよりコンタクトフォームを利用

レンヌ観光局
E-mail:marketing@tourisme-rennes.com
問い合わせ先 フランス観光開発機構
コックス・アンド・キングス・ジャパン
G2 Travel Japan
クオニイ グループ トラベル エキスパート
ミキ・ツーリスト
トラベルコーポレーション・ジャパン
ツムラーレ コーポレーション
更新日 2013年11月8日