チームヨーロッパレポート

ホールセール系販売店とメディア系直販旅行会社に聞く、ヨーロッパ商品のトレンド!

2015年6月30日

4〜5月に最も予約が入った企画商品は何? 気になる顧客の動向は? 最新マーケットの動向を、東京・大阪の6カ所で伺いました。

JTB首都圏トラベルゲート有楽町 販売担当課長 笈川 英 氏

JTB首都圏トラベルゲート有楽町

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

A4〜5月は、秋はもちろん夏出発も含めて、イタリアの問合せが圧倒的でした。4カ月前予約の10,000円の早期割引制度が功を奏しています。4都市を回る定番コースが人気ですが、南イタリアのナポリやシチリアを回るコースも出てきました。南イタリアの登場は、リピーターの絶対数が増え、新しい行き先が求められているからでしょう。次のフランスは、他国との組合せが出てきました。夏出発は、北欧とスイスが続きます。
 ハネムーンはルックJTBの「ときめきヨーロッパ」を中心に好調です。方面では半分を占めるのがやはりイタリアで、4都市巡り、あるいはフランスとの組合せが人気です。最近では夏のハネムーンも伸びてきていますが、二人揃って休めるのが夏だったとか、挙式とハネムーンを別ものと考える方々が多くなってきたことによるものです。
 秋は、「ヨーロッパの紅葉も美しい」というお客様の声が多いことを受け、今後は9〜10月のヨーロッパの紅葉をアピールしていきたいと思います。

Q最近の顧客の動きは?

Aこの春はテロ事件で落ち込んだ熟年・シニア層ですが、5月以降は回復基調にあり、ご自分の判断で決める方が戻ってきつつあります。ファミリーは夏場なので、フライト時間の短いアジアやハワイを選ぶことが多いですね。
 30〜40代の女性グループは、9月を含めて多くのお問合せをいただいています。パリやロンドンなどの都市志向が強く、目的はやはり買い物でしょうか。パッケージツアーでも自由行動が多いものを選びます。安心と自由時間の組合せは、旅行会社にとってもお勧めすべき商品です。昨年のエールフランスのストのときに、代替航空会社を手配できたのはパッケージツアーだけでした。
 ヨーロッパはまだまだ100%の回復には至っていませんので、生き残りをかけて、手配旅行では対応できない、安全・安心のパッケージツアーをお勧めしたいですね。
 

JTB 関西神戸三ノ宮支店 支店長 奥田 明美 氏

JTB 関西神戸三ノ宮支店

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

aイタリアとフランスを中心にヨーロッパは回復基調にあり、第2四半期のヨーロッパは前年を上回りつつあります。イタリアは人気の主要都市を巡るツアーが中心、フランスも「モンサンミッシェル+パリ」など、両国とも王道のコースが人気でした。
 4〜5月は潜在需要に動機付けをした時期と言えます。直近の8〜9月出発から、9月のシルバーウィーク、10月のハネムーンと幅広く受注・問合せをいただきました。8月のハネムーンは、挙式とは別で「休みが決定したから」というご相談が増えたように思います。挙式後すぐのハネムーンのお問合せは10〜11月が多くなってきました。
 ビジネスクラスやプレミアムエコノミーを希望するお客様は増えていますが、数が限定されているのでご希望に沿えないことも多く、早期のお申込みがお勧めしやすいですね。お手頃価格商品が増えたとはいえ、高額商品販売の主力商品です。また、価格面では二極化が進んでいると感じています。

Q最近の顧客の動きは?

A 本来ヨーロッパは上半期型方面ですが、今年の第1四半期は厳しい結果となりました。特にシニアの6月出発は、出足は好調だったものの取消し・様子見により不調、来年への延期というお声が多かったです。それでも10〜11月出発やトルコへ方面などの問合せも増えていますので、もう少し環境が落ち着けば、動きが出ると思います。
 ハネムーンは9、10、11月のお問合せが多く、イスラム国のニュースも少なくなってはいますが、安全の再確認をされている方も多いです。
 マーケットとしてはハネムーンのほかに、シニア、そして休みのとれるキャリアシングルの女性に期待しています。30〜40代の女子旅はもっと活発であってほしいのですが、来店しても自分たちで調べておられる方が多く、カウンターへの誘導に苦戦します。もっと気軽に相談をいただき、確実に取り込んでいきたいですね。新しいところでは子育てが終わった姉妹旅、気兼ねなく旅を楽しみたいとのことです。
 また、関空から乗換えなしでヨーロッパに到着するチャーター便の問合せも年々増えてきており、ベストシーズンを捉えたチャーター便にも期待したいところです。
 

近畿日本ツーリスト個人旅行(株)有楽町営業所 海外旅行サロン 川口 美緒 氏

近畿日本ツーリスト個人旅行(株)有楽町営業所

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

a4月に入り、6〜7月出発にフランスへ行かれるお客様が戻ってきました。フランス1カ国を周遊するツアーが人気で、これまでの北フランス中心のコースのほか、これからベストシーズンとなる南フランスとパリを組み合わせるコースも増えてきました。
 またロンドン、バルセロナ、ドイツをパリと組み合わせる旅程もハネムーナーを中心に好評です。その他、スペイン、北欧(4カ国周遊)が続きます。 9〜10月出発は、シルバーウィークを中心とした連休を絡める日程のハネムーナーのお問合せも多くなり、添乗員付きのイタリア周遊やスペインが人気です。
 熟年・シニア層のご夫婦の旅行先では、イタリア、スペインはもちろんのこと、中欧やドイツも人気です。9〜10月なら初秋の美しい雰囲気と景観が楽しめること、旅行代金が夏よりも抑えられることなどから、この時期を選ばれるのではないでしょうか。
 総じてヨーロッパのお申込みは戻りつつあり、社会情勢不安に対する質問自体も減ってきておりますが、安心を求め日系の航空会社を希望する方が増えてきた印象を受けます。

Q最近の顧客の動きは?

aハネムーンのお申込みは、添乗員付きツアーであっても「観光タイム」と「フリータイム」がバランス良く入っているコースが選ばれているのが特徴です。この傾向は「全観光・全食事付き」を好まれるシニア層と対照的です。
 また、3月までに多く見られた母娘層にとって代わるように、夏休みの旅行として女性グループのお申込みが増えております。女性グループは20代から70代まで幅広く動きました。また、30歳前後の方は、ロンドンやパリの個人旅行に近い一都市滞在型フリープランも人気です。
 お一人参加も引き続き「クラブツーリズム」のおひとり参加限定コースが安定して売れており、女性はもちろん、男性のお一人参加も幅広い年齢でいらっしゃいます。
 最近は、ヨーロッパでも「休みがとれたから」と、出発の近い日程でのお申込みも増えており、夏休み、連休、ハネムーン、年末年始など早期の取込みはもちろん、間際でもいかにご希望に沿える旅行を提案できるかという対応も必要です。様々なニーズのお客様をしっかりと逃さないようにしていきたいと思っております。
 

名鉄観光サービス名駅地下支店 店長 石橋 和英 氏

名鉄観光サービス名駅地下支店

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

A国別では、イタリア、フランス、ドイツ、スイス、ロシア、イギリスの順となります。少なかったのはスペイン、ポルトガル。夏がお勧めのスイスが動き、イタリア人気は定着しています。出発月では7〜8月、直近型が多かったですね。2〜3月に手控えていた反動で動いたのではないでしょうか。いわゆる直近型は、ヨーロッパにも及んできたという実感です。
 2カ国周遊よりも、イタリア、フランスなどの1カ国滞在が主流です。お客様は、まず休みがとれる日程で選び、価格が高い夏場ですので、安い料金が決定要因となっています。名駅地下支店のお客様は、都市型ですので、例えば、料金が安いならば、空港は名古屋のみならず、関空、成田・羽田でもこだわりません。それだけ商品の選択肢が多いと言えます。
 また、この時期はビジネスクラスのご希望が多かったことも特徴です。売上で、ツアー件数の伸び悩みをカバーしました。料金に値頃感も出てきましたし、一度その快適さを味わった方が増えたということでしょう。

Q最近の顧客の動きは?

A女性グループは堅調で、OLはもちろんですが、熟年の女性グループが多くなってきています。ハネムーンはキャンペーンをしていることあって、8〜9月出発が増えています。お二人のお休みがこの時期にしかとれないという事情があるようです。一人参加は増加傾向にありますが、シニア層はまだまだ少ないですね。
 ここで扱う商品は、飛行機だけのお客様も増えてはいますが、90%以上が添乗員付きのパッケージ商品です。しかも1カ国周遊が多いですね。現地での不測の事態に対応できるパッケージツアーの安心感は、旅行会社としてアピールすべきものですし、現在のヨーロッパでは特に必要とされていると感じます。
 

日本旅行新宿支店ヨーロッパプラザ 支店長 安部井 正 氏

日本旅行新宿支店ヨーロッパプラザ

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

a4月はフランスの申込みが少なかった分、イタリアは堅調な伸びを示しました。主要マーケットはハネムーンで、シニア層はまだまだ無理して行くこともないと、まだ動きは出ていません。
 5月になると、6月間際の出発、7月上旬出発のいわゆる直近が目立ちました。人気はやはりイタリアで、「ベストツアー」のナポリに1泊し、青の洞窟+ポンペイを回る「たっぷりイタリア8日」と、青の洞窟+アマルフィ海岸を回る「憧れのイタリア8日」の人気が出てきました。南イタリアは動きが出てきています。そのほかは、中欧・クロアチアは安全という印象からか反応が良く、昨年を上回る申込みがありました。さらに、他社にはない組合せの「クロアチアと南イタリア夢紀行10日」は人気が出ました。ドブロブニクから船でイタリアに向かいます。
 方面別の特徴としては、イタリアは1カ国周遊、中欧は3カ国周遊、クロアチアは1カ国周遊ですが、もう1カ国のプラスも求められているというところでしょうか。
 ヨーロッパ全般を眺めれば、2月がテロ事件の影響で動きがなかったため、5〜6月の出発分が不調に終わり、ここへ来て7月出発分が動くといったように、まだまだ申込みには波があります。

Q最近の顧客の動きは?

シニア層は、2月頃に9月のシルバーウィークの予約を入れた方もいらっしゃいますが、社会情勢の不安から、翌年に回した方々が多いのではないでしょうか。お金も時間もある方々ですから無理しないですね。
 女性の母娘旅ですが、最近は両親を連れてイタリアや中欧に行くパターンもあります。ご両親はビジネスクラスを利用することも多いですね。若い人々は、添乗員なしのパッケージツアーや手配旅行が増えてきました。
 今後は、シニア層がこの春に行き控えた反動で、戻ってくると予想しています。毎年海外旅行に行く方も多いシニア層ですから、そのニーズは強いと思います。方面ではクロアチアが人気です。ご自分で行きたいシーズンを選びますが、日程は合わせられるシニア層はまだまだ伸びると思います。
 

日本旅行TiS大阪支店 支店長 上田 純子 氏

日本旅行TiS大阪支店

Q2015年4〜5月の売れ筋商品は?

aヨーロッパはまだ低迷はしていますが、そんな状況でも伸びているのはハネムーナー向きの「感動の宝石箱 ヨーロッパ」です。「イタリア周遊とモンサンミッシェル・パリ9日間」などが定番で変わらず人気でした。総じて、店舗の立地が良いこともあり、ヨーロッパ旅行の相談は増えていますので、回復基調にはあると思います。
 さらに「ベストBUY」も2人から出発保証されている日の「とっておきのイタリア8日」、「充実のスペイン・アンダルシア紀行8日」、「充実の中欧3カ国周遊8日」なども定番で人気です。また、ホテルと食事等内容を厳選した「大人のためのちょいといい旅 ヨーロッパ」がハネムーナー中心ですが、イタリアのコースで増えています。イタリアの魅力は観光と円安ですが、ショッピングも変わらず大きい要素です。
 2015年に創業110周年を迎えた日本旅行では、記念コースとして高額の「オリエント急行の旅」を設定しています。残念ながら申込みいただいたものの、出発日と催行最少人数が噛み合わず、ご希望のお客様はあっても催行に厳しい状況です。今までにない企画だけに、何とか高品質で高額商品を求めるお客様の需要を取り込めるチャンスとして集客に努めたいです。

Q最近の顧客の動きは?

シニアは回復し始め、ゆったりした日程、いい部屋、ビジネスクラスなどハイグレードの商品に需要があります。高額商品はシニアのご夫婦等には選ばれていますが、最近増えている熟年女性グループは値段も重視で、そこまでの商品は選択されていないようです。
 若い女性はいつも価格を絞ってきますから、「ベストBUY」や「びっくりだ値!」シリーズが定番、20万円台が人気ですね。また、個人旅行も増えています。選択コースが増えた「個人で旅するヨーロッパ」は、旅行目的が明確な30代女性に人気です。添乗員は付かないものの、企画商品という安心感と自由時間が魅力となっています。自由旅行として今後もさらに伸びると思います。
 6月から売り出した「遥かなるヨーロッパ」(7〜12月出発)は、出発日は少ないながらビジネスクラス利用、内容全てにこだわった逸品です。今一番のお勧め商品です。現在は、このようなこだわりの商品を求めているお客様へ、「どう届けるか」を課題とし、販売拡大の努力をしながらこの商品を育てていきたいと思っています。