Team EUROPE ヨーロッパ商品のトレンド!

ホールセール系販売店とメディア系直販旅行会社に聞く、ヨーロッパ商品のトレンド!

2016年5月31日

3〜4月に最も予約が入った企画商品は何? 気になる顧客の動向は? 最新マーケットの動向を、東京・大阪の8カ所で伺いました。

阪急交通社 西日本営業本部 メディア営業二部 海外営業一課係長 伊藤 義勝 氏

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

2016年の上期に入ってもヨーロッパは厳しい状況が続き、前年割れと低調ですが、動きがあるのが、北欧・スイスで5〜8月の出発が好調です。美しい大自然とともに安全のイメージが奏功しています。ツアーは添乗員付きで、スイスは鉄道+ハイキングの定番コースが人気で、北欧はフィヨルドと4カ国周遊コースが伸びています。

 バラの観賞が目的の6月出発のイギリスは、エディンバラからロンドンへ南下する9日間コースが好調です。ロシアは夏の定番として人気が定着しており、6月の白夜が人気です。一昨年はウクライナ問題で低迷しましたが、昨年復活し、ルーブル安で費用が抑えられ、テロのイメージもないということで人気を博しています。
 

Q最近の顧客動向、および次期企画商品について

お客様の集客は会員誌、新聞広告、インターネットなどで行っていますが、メインは会員誌です。そして、主要顧客層のシニアの方々は、まだまだヨーロッパを敬遠している傾向にあるのが現状です。
 今後は、ゴールデンウィーク明けから夏商品の展開に注力し、5月の下旬には、各方面の「秋」を売り出していきます。

 また、関西国際空港は、LCCは増えているものの、この4月からレガシーキャリアが減少したのが厳しいですね。安全のイメージ、何かあった時も安心という理由で成田/羽田発の日系航空会社を望むお客様も増えています。これを捉えて全日空のビジネスクラス利用のツアーを展開したところ、成功しました。
 フランスはもちろん厳しいのですが、すこし復調のきざしが見えてきたかなという状況で、8〜9月の可能性を期待しています。
 

JTB首都圏トラベルゲート有楽町 販売担当課長 笈川 英 氏

JTB首都圏トラベルゲート有楽町

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

Aイタリア・スペインは堅調といったところで、フランスはやはりテロ事件の影響が長引いて減少していますし、オランダ・ベルギーはもともと取扱高が多くない方面でもあり、3月のブリュッセル空港のテロ事件により不調です。

 上昇傾向にあるのは、5〜8月の夏商品の北欧とスイスです。スイスは鉄道+ハイキングの定番コース、北欧は3〜4カ国周遊コースが人気です。中欧のクロアチア、スロヴェニアは、チャーター便を運航しますので、ダイレクトで到着するメリットで上級クラスを中心に人気です。

 ハネムーンはフランスを避ける傾向がありますので、他のヨーロッパのエリアを提案しております。ヨーロッパへハネムーンに行きたい方々は、例えば世界文化遺産を訪問したいなど、興味の対象が他のエリアとは異なっているのでビーチなどへの代替は好まれません。定番ではありますが、イタリア、スペインを中心にご案内しています。

JTB首都圏トラベルゲート有楽町

Q最近の顧客動向、および次期企画商品について

2015年度全体では対前年比でマイナスとなったのですが、パリ同時多発テロ事件の影響で下期の10月から落ちていったという感じです。

 今年はゴールデンウィークから予約・問い合わせの動きがよく、今まで海外旅行を控えていたシニア層は、これから北欧・スイスを期待できますし、ハネムーンもこれからはヨーロッパのベストシーズンですので、動きが出ると思います。

 今後、夏から秋に向かっては、主要ターゲットのファミリーがハワイやグアムを選びますし、女子旅も近場が好まれ、ハワイ、台湾、韓国が人気ですので、ヨーロッパは厳しいですが、北欧、スイス、イタリア、スペインを中心に動いていくと思います。フランスの復調は期待したいですが、まだ社会情勢が落ち着いてきたとは言えないので、今は何も予測できない状況ですね。ただ、ヨーロッパへ行きたいという需要は確実にあると思います。

 また、10月よりイベリア航空のマドリード直行便が就航し、18年ぶりの日本線となります。今までスペインへ行くにはどうしても欧州内乗り継ぎとなっていましたので、スペインが近くなります。記念の商品も発売が始まり、こちらは明るい材料です。

JTBメディアリテ−リング(東京)海外旅行部 海外旅行第一課長 長沢 崇 氏

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

ヨーロッパは2016年に入ってやっと戻りつつあったところに、3月のブリュッセル空港テロ事件がおこり、そこからの動きが鈍いのが現状です。一般人が利用する空港でテロが起こったことは、パリの同時多発テロ以上の影響を旅行者に及ぼしたのではないでしょうか。因みに2015年の上期は、前年同期比を割り込みました。

 そのような状況のなかで、スイス、北欧が2トップで、次にイタリア、スペイン、イギリス、中欧が続きます。そして、やはりフランス、ドイツ、オランダ・ベルギーは低調です。フランスの回復に期待しておりますが、JATAとフランス観光開発機構によって、6月3日に東京の丸ビルで消費者イベントが開催されるなどの動きはありますが、マスコミ全体での安全報道がなければ、なかなか現状からの脱却は難しいと感じています。

 スイスと北欧はテロがないという安全・安心もありますが、6〜7月頃にベストシーズンを迎える大自然の美しさが人気です。スイスはアルプスの4大名峰観光、ミニハイキングを楽しむなどの定番の観光型、もちろん添乗員付きのツアーが人気です。北欧はフィヨルド人気が高いですね。
 

Q最近の顧客動向、および次期企画商品について

『旅物語』は通信販売のブランドで、すべて添乗員付きコースで展開しています。主要顧客層はシニアですので、周遊型コースが人気を集めています。

 シニアの方々は安全を第一に考えていますが、最近はまた、価格に敏感になってきたと感じています。
10万円台、20万円台も出して対応していますが、経済政策アベノミクスの前の状況に戻っているような感覚です。

 ゴールデンウィーク明けからは、夏休みの旅行への動きが出てきます。シニアといっても、ファミリー型の三世代旅行のへの動きを期待しています。若い方は、スイス・北欧の夏商品は高価格ですので、安全で低料金のオセアニア、ハワイ、アジアへと流れていきます。2016年4月から燃油サーチャージが廃止されて動きが良くなるはずだったのですが、なかなか難しいですね。
 

JTB 関西神戸三ノ宮支店 支店長 奥田 明美 氏

JTB 関西神戸三ノ宮支店

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

aヨーロッパ全体に関してですが、一時、お問い合わせやパンフレットに関する質問など、復調の兆しも見え始めたかという期待もあったのですが、戻っていないのが現状です。

 旅行時期を決めておられるハネムーナーも、本来ベストシーズンであるヨーロッパの相談が多い時期であるはずが、異なる方面を選ばれております。ご両親など周りの方々が心配するということも耳にしました。

 3月のブリュッセル空港テロ事件後は、「今、ヨーロッパに行かなくてもいいのでは?」というお声をよく頂戴するのも事実です。

 その様な状況の中でも、イタリア・スペインのハネムーンの相談や夏のスイス・北欧もお申込いただいています。でもダントツに好調なものやトピックスがあまりないのが現実です。

Q最近の顧客の動き、および今後の商品動向について

Aシニアの方は、6〜8月にヨーロッパを検討される傾向に変わりはありませんが、動きは小さいように思います。女子旅は円安傾向の影響もあってか、ハワイやアジアなどに流れているようです。

 もちろん2名催行コースや多彩なコースを揃えてアピールしていますが、ご希望コースが催行中止…という悪循環なケースも多くあります。告知や情報発信に力を入れておりますが、需要喚起には至っていません。今は、スポット的に不調というよりは、ヨーロッパ全体の安全に不安があるというイメージをお持ちの方もあり、全体に底上できないという状況ですが、検討中のお客様へ的確な情報とニーズにあった商品の提供でヨーロッパ方面の販売に努めています。
 

近畿日本ツーリスト個人旅行(株)有楽町営業所 海外旅行サロン 森田 典子 氏

近畿日本ツーリスト個人旅行(株)有楽町営業所

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

a3月のブリュッセル空港テロ事件の影響もあり、ヨーロッパ全体が厳しいのですが、それでも大自然を楽しめるスイス・北欧が対前年比110%と好調を示しています。
今まで好調だったスペイン・イタリアも動きが鈍いですし、オランダ・ベルギーのお問い合わせも少なく、フランスは戻っていません。テロのイメージから遠い所へとシフトした感があります。

 2016年当初、イタリア、スペイン、ドイツは好調でしたが、ブリュッセル空港テロ事件の影響は大きいようで、「今出かけなくても…」という想いをお持ちのようです。

 クロアチアは4月後半から伸びています。これからベストシーズンに入るヨーロッパですので、都市よりも美しい自然が好まれ、スロヴェニアやクロアチアも自然系に入りますので、多くのお問い合わせがあります。

 スイスは鉄道に乗り、展望台から眺望を楽しみ、初級のハイキングという王道コースが人気です。北欧はフィヨルド観光を中心に3〜4カ国周遊が好評で、カラフルな町を歩くことも人気アイテムとなっています。

Q最近の顧客の動き、および今後の商品動向について

a自然系のツアーが楽しめる6〜7月出発では、熟年が戻りつつあり、参加形態は、家族、母娘、友人同士、夫婦と様々ですね。

 ハネムーンは落ち着いた推移を見せていますが、ヨーロッパに行きたかった若いカップルが、全く異なる方面、例えばハワイ、アメリカ、オーストラリアなど、イメージのいいデスティネーションを選択される方も少なからずいらっしゃいます。

 昨年の今頃は「フリープラン個人旅行」、例えばロンドン、パリなどの都市を巡るコースが人気だったのですが、今年は動きが鈍いですね。何かあったときの情報を現地で手に入れることが難しいと感じていらっしゃるのかもしれません。

 これからは、夏からシルバーウィークまで見込んで展開していきます。夏はファミリー旅行、女子旅は9月が狙い目です。ハネムーンも6〜7月に挙式をする方が多いので、イタリア・スペインへもまだまだ期待をかけています。
 

名鉄観光サービス名駅地下支店 店長 小倉 久幸 氏

名鉄観光サービス名駅地下支店

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

Aヨーロッパは今年に入ってから低調のまま推移しており、対前年を割り込んでいます。
その中で動きがあるのが、周遊型のスペイン、イタリアでは北イタリア周遊コースです。また、新しい動きとしては、添乗員付きではなく、都市へのフリー滞在が出てきました。

 フランスは低迷しています。テロ事件の影響による不安感と、昨今の円安も関係しているのではないでしょうか。これらのマイナス要因がヨーロッパ全体に及んで来ており、その反動が、北米が2倍に伸びたという結果をもたらしました。
ロング向けのデスティネーションとして、添乗員付きの北米周遊、カナダの周遊が人気です。海外旅行に行きたいという需要は根強くあると感じています。

 3月のブリュッセル空港のテロ事件は、昨年のパリ同時多発テロの影響を引きずっているなかで、またか…と思われたようで、中欧も減ってしまいました。

Q最近の顧客の動き、および今後の商品動向について

A夏の人気定番ツアーは予約をいただいていますが、高額商品となりますので、シニア中心の動きとなっています。スペイン、スイス、北欧にはリピーターの方々をメインに予約をいただき、現在は、催行決定をお待ちいただいています。

 ハネムーンは動きが鈍かったのですが、ゴールデンウィーク頃から動きが出ていまして、夏のスイスなどへのお問い合わせが増えてきました。トンネルを抜け出せるかどうかといったところです。

 シニアのお客様は、ヘルシンキやフランクフルトへなど、中部国際空港セントレアからの直行便にこだわる方が多く、それで日程が合えば行くし、またはセントレア出発のツアーがないと、様子見に回ってしまう傾向があります。

 6月以降もシニア中心でスイス・北欧方面を取り込んでいくことになると思います。次いでイタリア、スペイン、中欧ですね。

 ヨーロッパへの女子旅は動きがなく、北米のグランドサークルを巡る8日間など、欧州へ行きたい気持ちがある方々でも、大きく行き先を変えてしまうというのが今の状況です。
 

日本旅行新宿支店ヨーロッパプラザ 支店長 安部井 正 氏

日本旅行新宿支店ヨーロッパプラザ

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

a全体で言えばヨーロッパは不調なのですが、3〜4月は、3月のブリュッセル空港テロ事件の直後は悪かったのですが、夏商品の出だしは好調でした。但し、ゴールデンウィーク明けに予約が止まってしまったので、今後の巻き返しを期待したいです。7〜8月出発分よりも9月出発分が低迷しています。

 オランダ・ベルギーは4〜5月出発分は好調で、取り消しは2件のみ、その判断はお客様それぞれが決断されました。

 イタリアは南イタリアが人気で、6月以降の出発に力を入れています。ドイツ+オーストリアの人気が高いのは、9月にオーストリア航空が撤退してしまう前の、直行便人気、駆け込み需要だと思われます。バブルのころに就航した欧州便の撤退は、寂しい限りですね。従来人気だった夏のスイスとスペインがあまりふるいませんでした。

Q最近の顧客の動き、および今後の商品動向について

ヨーロッパへのハネムーンは残念ながら不調です。長期で行けて安心な所ということで、北米などへシフトしています。心配する家族の意見には逆らえないのでしょう。

 熟年の方には「感動のシンフォニー」の人気が上昇中です。1年以上前から設定しているのですが、ツアーの1日、一つの都市だけ歴史あるホテルに宿泊するという一点豪華主義です。デスティネーションはドイツ、オーストリア、イタリアと各種あります。

 フランスの動きはまだまだですが、今後は8月の出発ツアーと、9月のシルバーウィークに期待します。
昨年のシルバーウィークは5連休で早々と売り切れになったのですが、今年は飛び飛びなので、休みの取り方もバリエーションがあると思いますので、それに対応した様々なツアーの提案をしていきます。
 

日本旅行TiS大阪支店 支店長 上田 純子 氏

日本旅行TiS大阪支店

Q2016年3〜4月の売れ筋商品は?

aヨーロッパ全体が不調という状態が続いていますが、その中で唯一ハネムーンだけは好調に推移しています。「感動の宝石箱ヨーロッパ」の「感動のとっておきイタリア8日」、「ベストBUY」の「ドイツ・ロマンティック街道とザルツブルク・ウィーン8日」というハネムーンの定番コースはやはり人気です。

 スペインもご希望される方が多く「魅惑のスペイン8日」や「ときめきのスペイン周遊9日」が売れています。また、女子旅ではこの時期人気のクロアチアの動きが良く、「ベストBUY」の「ときめきのスロベニア・クロアチア9日」や「クロアチア・スロベニア グランド周遊8日」の申し込みも増えています。「スイス周遊ハイライト8日」も時期的にも安全性からも好調です。

 新たな方面では、「ベストBUY」の新コース「輝く氷河と大自然アイスランド」(6〜9月の月1回設定)の引き合いが良く、9月10日出発は早い時期から満席となるほどの人気です。このコースはハネムーンのお問い合わせも多く、お買物や遺跡等ではなく、ヨーロッパの自然を楽しみたいという新しい目的のお客様が増えてきたのかもしれません。

Q最近の顧客の動き、および今後の商品動向について

Aこの時期は、夏の北欧、エーゲ海クルーズが楽しめるギリシャなど、ベストシーズンのヨーロッパを楽しむべく、お客様自身が、目的と時期と場所を決めて来られています。人気はありますがコース数が多くないので早く満員になってしまうのが辛いところです。

 お客様の需要は多岐に渡っているのですが、値ごろ感は30〜40万円といったところです。人気だったフランスは残念ながらまだまだ復活までいかず、フランスが入らないコースの選択の幅は広がっています。

 シニアの方は動きがまだ鈍いです。女子旅は休暇を調整して9月出発が多いですね。今年はお盆もシルバーウィークもまだまだ動きが弱い気がします。

 ハネムーンは、現在は、ロングで周遊が楽しめる北米やオーストラリアへと方面がシフトしていますが、今後はハネムーン・コーナー等に力を入れて、ハネムーン・デスティネーションとしては新しいクロアチアやアイスランドなどもアピールし、安全性を重視しつつ新たなヨーロッパ楽しみ方などをアピールし、お勧めしていきたいと思っています。ヨーロッパの復活を心より願っています。