第13回JATA旅行商品動向調査 〜国内


北海道引き続き好調
猛暑の影響もあり、沖縄期待を下回る

 JATA(日本旅行業協会)は加盟の主要旅行会社を対象に、海外旅行及び国内旅行の第13回商品動向調査(2001年7〜9月)を実施した。このほどまとまった国内旅行商品動向調査によると、方面別総需要では北海道DI値が、前回調査(4月〜6月)のプラス30からプラス53と続伸した。特筆すべきは、今夏の天候と有珠山噴火の沈静化であろう。7月〜8月前半の猛暑の影響から消費者は涼しさを求めたこと。更に、旅行会社各社の価格競争もあり、北海道に割安感があったようだ。

反面沖縄は、前回の調査で7月〜9月の予測DI値は、プラス42と期待されていたが、期待を12ポイント下回るプラス30ポイントにとどまった。沖縄の期待が、北海道へ流れた形となった。

 次回の調査の最大の目玉と期待されている東京ディズニーシー(TDS)は、9月4日(火)華々しくオープンした。開幕後は、周辺ホテル予約も含め予約状況は好調。期待度の高さだけではなく、確かな手ごたえを感じていることから東京方面のDI値は、今回のプラス35から3ヵ月後予測では、プラス64と跳ね上がっている。また、京阪神地区は、若干ポインントを下げたもののユニバーサルスタジオジャパン(USJ)が牽引役となり、近畿地区を巻き込み好調を堅持している。

(※なお、本調査は9月1日から11日に実施したため、9月11日に発生した米国同時多発テロの影響は反映されていない。)


国内旅行商品動向 【方面別総需要】


(調査概要) 国内旅行を取り扱う主要55社を対象に、9月1日〜11日まで郵送アンケート方式を実施。回収は49社(89.1%)。各質問事項に対し「良い、やや良い、普通、やや悪い、悪い、取り扱っていない」で評価。回答数から、取り扱っていない(回答なしを含む)の数を除いた回答数を母数として各回答のシェアを算出、(良い+やや良い)から(やや悪い+悪い)を引いてポイントを算出した。全て良い100から、全て普通0、全て悪いの−100の間の評価となる。
方面別総需要      
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10月〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
北海道 -52 -2 -2 30 53 19
東北 -20 -2 -46 -10 -10 -9
東京〈含横浜・浦安〉 10 14 30 38 35 64
関東 28 2 -7 0 -2 9
甲信越 7 -5 -18 -2 -5 -8
東海〈含伊豆〉 -28 -22 -11 -16 -10 -8
中部 -21 -17 -36 -16 -31 -29
北陸 -16 -27 -37 -38 -53 -40
京阪神 9 17 13 53 51 38
近畿 -5 -9 -4 2 13 4
山陽・四国 -34 -28 -31 -42 -27 -24
山陰 -38 -45 -47 -48 -32 -32
九州 -4 0 -2 -21 -19 -13
奄美・沖縄 -16 7 30 20 30 11


★団体旅行
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
招待・報酬 -56 -63 -48 -61 -56 -54
職場旅行 -59 -52 -48 -58 -63 -54
サークル親睦 -20 -26 -15 -5 -30 -39
教育旅行 -53 -29 -29 -9 -29 -24
 
※団体旅行は、招待・報酬旅行以外で前回調査時(4月〜6月)より5ポイント〜25ポイント下回って低迷を続けており、当面団体旅行が、活気を取り戻す好材料は見出せそうにない。
 

★個人観光旅行
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
OL 12 0 9 -10 8 -4
ファミリー 28 0 2 0 37 4
熟年 21 47 36 39 22 26
シルバー 23 38 36 46 39 41
 
※個人観光旅行では、OL層が18ポイント、ファミリー層が37ポイントを上げたのに対し、熟年層、シルバー層でややポイントを下げた。しかし、堅調な個人旅行のなかでも牽引役は依然として熟年、シルバー層である。(熟年は45〜59歳、シルバーは60歳以上。)
 




個人観光旅行 【顧客動向】



★旅行期間
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
日帰り 8 28 11 4 8 13
1泊〜2泊 36 38 30 35 46 37
3泊以上 -43 -38 -43 -24 -28 -28
 
※旅行期間では、日帰り旅行で4ポイント、1〜2泊旅行で18ポイントDI値を上げているが、長期化している不況の影響か3泊以上のDI値は、3ヶ月後も大きな期待はされていない。
 

★マイカー旅行
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
マイカー 29 13 14 3 11 8
 
※前回調査時(4月〜6月)と比べると、プラス8ポイントの11ポイントとDI値を上げてはいるが、3ヶ月後DI値は3ポイント下げプラス8とポイントと伸び悩んでいる。
 



旅行商品



★商品形態
  1年前 9ヶ月前 6ヶ月前 3ヶ月前 現在 3ヶ月後
  7月〜9月 10〜12月 2001 1月〜3月 4月〜6月 7月〜9月 10月〜12月
パッケージ旅行全体  7 15 0 20 29 23
 航空利用ツアー  -7 13 2 10 21 20
 鉄道利用ツアー  -5 0 -5 5 -7 -13
 日帰りバスツアー  -11 6 -3 -3 -6 3
 周遊バスツアー  -46 -28 -47 -45 -31 -30
レンタカー利用ツアー  10 10 -15 2 19 10
企画宿泊券 23 14 24 26 14 7
JR・私鉄券 -13 -10 -14 0 -13 -32
航空券 12 28 7 -25 -34 -38
 
※商品形態では、パッケージ旅行全体が今回の調査でDI値29と前回調査時(4月〜6月)より9ポイント伸ばしている。中でも、レンタカー利用と、航空機利用がポイントを伸ばしている。しかし今回の調査の締切日が、米国での同時多発テロ事件当日であったことから、3ヵ月後のDI値は大幅に変わることが考えられる。国内旅行でも、航空機利用旅行のキャンセルが出ている一方で、海外旅行から、国内へシフトするケースも多いと思われる。  


回答者からのコメント
ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)方面が増加した。高速バス(路線)利用が多い。ディズニーリゾートへの9月以降の宿泊予約が増加中。航空券・個札が1割以上減少(発券期限の廃止とチケットレス割引影響)
航空利用のパッケージ旅行の好調が続いている。特に南方面の好調が目立ち弊社は「南高北低型」である。 懸念されていた個札航空券も7月中旬から復調。
安い旅行(質の悪い旅行)にうんざりした客が高くても質の良い旅行に移行している。
近場の目的地を選び費用を少なくする傾向有。
個人旅行は順調だが、団体旅行は不振。
景気の悪化による旅行需要の減少が懸念される。
航空機利用のツアーは全般的に良い(人数のみ)。日帰りツアーが昨年の花博が良かった分対前年をクリアー出来ない。
9/4開業東京ディズニーシー(TDS)の影響で東京方面への企画商品が大幅に伸びている。
USJコース順調(秋以降も予約は順調)
USJ・TDSの影響で人気のエリアに偏りがみられるが、全体として堅調。
高需要期の7月〜8月前半猛暑のため沖縄苦戦。東京地区はディズニーシーの開業により需要増が期待できる。
宿泊券及び国内フリープラン商品は季節柄価格UPの商品が販売される中、今年はより一層低価格商品を求める傾向が強い。また、航空券単品が前年よりもダウン傾向が鮮明化。(販売チャンネルの多様化が考えられる)
上期はUSJのグランドオープンに伴い関西商品全体が底上げされ、北海道も有珠山噴火の沈静化もあり好調に推移。 全体的に良い傾向。沖縄はサミット翌年の効果はさほど良い方向では無い。
USJ効果で京阪神は好調だが、反動で中国・九州地区への旅行が不振。発地的には関西発の旅行が低迷。
USJ・TDSが全体の索引役となることを期待。
沖縄・北海道がメインであり、九州ではレンタカーで回るフルプランが好調。USJツアーでは大阪ステイを中心に神戸・京都といった関西も数を伸ばしているが、それ以外の目的地では今後も数の飛躍的増加は望めないと思われる。
2大テーマパーク中心の商戦になりそう(秋)。夏は従来の最繁忙期集中型よりさらに分散化低価格の出発日へシフト。初めてお盆を外した出発日の方がピークとなった。(8月17日)