第20回JATA旅行市場動向調査〜海外(2007年3月期)

2007年3月28日
中国・アジア方面が引き続き好調で、海外DIはやや良化した。
一方、国内DIは暖冬の影響で大きく低下。
3ヵ月後は海外DI、国内DIとも上昇が見込まれる。
 JATA(日本旅行業協会)では、旅行市場の動向を捉えるため、会員各社に定期的にアンケートを実施し、旅行の種類、方面、顧客層別に業況判断を指数化して四半期ごとにまとめている。
(調査の概要については末尾に記載)
 2007年2月下旬から3月上旬にかけて実施した「旅行市場動向調査」によると、海外旅行市場は予測に反しわずかに上向きに転じたが、国内旅行市場はほぼ予測どおりマイナス値へと後退した。
 3ヵ月後は海外DI、国内DIとも上昇し、ともにプラス値へ好転する見通し。
 
海外旅行全般の業況について
燃油サーチャージ、円安などの影響はあるものの、中国をはじめ
近場のアジアへシフトがすすみ、海外旅行全般のDIは予測に反してやや良化した。
3ヵ月後も上昇基調を維持する見通し。
【現 況】

燃油サーチャージや円安などが中国をはじめ近場へのシフトを促し、海外DIはやや良化した
「ハワイ、アメリカ本土、オセアニアなど観光需要の高いデスティネーションが苦戦している。
燃油サーチャージの高止まり、円安傾向が影響していると思われる。」(総合旅行会社)
「相対的にアジア、中国など近場は好調。」(リテーラー2)
海外旅行全般のDIは引き続きマイナス値ではあるものの、続落の予測に反してやや上向いた。

【3ヵ月後(4〜6月)の見通し】


団塊世代への期待感が高く、DIは上昇基調が続く見通し
「団塊世代の大量退職を迎えて海外旅行全体は伸びてくると期待している。」(リテーラー2)
「旅行シーズンの到来並びに海外でのテロ事件の報道が下火になっているので、GWは出国ラッシュになると思う。」(リテーラー1) 
GWを含む3ヵ月後(4〜6月)のDIは、引き続き上昇基調が見込まれる。

【総 合】

 燃油サーチャージや円安などの影響はあるものの、中国をはじめとした近場のアジア方面が活況を帯び、海外DIは続落の予測に反してやや良化した。足元の懸念材料として、航空各社による燃油サーチャージ施策や為替市場における円安の長期化などがあげられるが、団塊世代への期待感もあり、海外DIは上昇基調が続く見通し。
(単位:DI)
  2年前
(1-3月)
1年半前
(7-9月)
1年3ヵ月前
(10-12月)
1年前
(1-3月)
9ヵ月前
(4-6月)
6ヵ月前
(7〜9月)
3ヵ月前
(10〜12月)
現況
(1-3月)
3ヵ月後
(4-6月)
海外
旅行
全般
-2 -12 -15 -18 0 9 -6 -2 4
※-11




※は2006年12月期調査見通し数値
  1年半前
(7-9月)
1年3ヵ月前(10-12月) 1年前
(1-3月)
9ヵ月前
(4-6月)
6ヵ月前
(7-9月)
3ヵ月前
(10-12月)
現況
(1-3月)
3ヵ月後
(4-6月)
総合旅行会社 -33 -35 -33 4 14 -12 0 3
海外旅行
ホールセラー
-33 -31 -40 -12 12 -22 -11 -20
海外旅行系
旅行会社
-20 7 -10 -33 -11 9 -40 40
リテーラー 1 -19 -28 -14 0 7 -4 18 6
リテーラー 2 -8 -11 -15 -8 -5 -11 -10 0
インハウス 21 -3 -2 30 47 20 10 22
     
海外旅行の需要動向(顧客層別)
商用・視察はプラス値を維持、熟年、シルバーもマイナス値を脱した。
3ヵ月後はハネムーンで12ポイント良化するほか、全ての層で上昇の見通し。
現況の顧客層別DIを3ヵ月前(10〜12月)と比較すると、ハネムーン以外は上昇もしくは横ばいで、商用・視察はプラス値を維持、熟年、シルバーもマイナス値を脱した。
前年同時期(1〜3月)を下回る層は見当たらず、熟年、シルバー、インセンティブ、商用・視察では10ポイント以上上回っている。
3ヵ月後(4〜6月)は、ハネムーン、ファミリー、OLで10ポイント前後の伸びが見込まれるほか、総じて上昇の見通し。
     
(単位:DI)  
  1年前
(1-3月)
9ヵ月前
(4-6月)
6ヵ月前
(7-9月)
3ヵ月前
(10-12月)
現況
(1-3月)
3ヵ月後
(4-6月)
ハネムーン -42 -30 -33 -38 -42 -30
ファミリー -31 -20 -2 -33 -27 -19
OL -38 -28 -17 -35 -32 -23
熟年 -14 -1 -1 -10 0 2
シルバー -10 4 1 -1 2 8
インセンティブ -34 -22 -31 -25 -24 -18
商用・視察 -10 -2 -4 2 4 8
※熟年は45〜59歳、シルバーは60歳以上
     
海外旅行の需要動向(方面別)
中国は引き続き拡大し、アジアも上昇に転じた。
3ヵ月後は各方面とも上昇もしくは横ばいで、ヨーロッパはプラス値に好転する見通し。

現況の方面別DIをみると、中国、アジアは3ヵ月前(10〜12月)より上昇しプラス値を維持したが、
ハワイは13ポイント、オセアニア、ミクロネシアはともに3ポイント低下し、DI値はいずれもマイナス30前後で低迷。また、アメリカ・カナダは上昇に転じたもののDI値は−35で、依然オセアニアと同様の低い水準にとどまった。 
前年同時期(1〜3月)と比較すると、中国は52ポイントと大幅に上回り、ほかにアジアで20ポイント、ヨーロッパで14ポイント上回っている。
3ヵ月後(4〜6月)はいずれの方面も上昇もしくは横ばいで、ヨーロッパもプラス値への好転が見込まれる。
(単位:DI)  
  1年前
(1-3月)
9ヵ月前
(4-6月)
6ヵ月前
(7-9月)
3ヵ月前
(10-12月)
現況
(1-3月)
3ヵ月後
(4-6月)
ハワイ -17 -13 -12 -16 -29 -22
アメリカ・カナダ -29 -20 -25 -40 -35 -24
ヨーロッパ -21 -2 3 -7 -7 2
オセアニア -29 -36 -36 -33 -36 -38
ミクロネシア -20 -18 -24 -26 -29 -23
中国 -32 -3 11 17 20 24
アジア -11 0 9 1 9 8

旅行市場動向調査について

 JATA(日本旅行業協会)では、2007年1月にE-mail会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、登録のあった593社を会員として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。
 「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後)についてのアンケートに答えていただいたものから旅行市場の動向を把握することを目的としております。

 調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)への回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「DI」(=Diffusion Index ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表をいたします。DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て普通(0)、全て悪い(−100)の間の評価となります。


調査概要

調査地域 : 全国
調査対象 : JATA会員各社の経営者など
調査方法 : インターネット調査
調査期間 : 2007年2月19日(月)〜3月5日(月)
設定数  : 593社
回収数  : 283社
回収率  : 47.7%

業態別区分について
「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。

業態名 定義 件数
総合
旅行会社
全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 30
海外旅行
ホールセラー
海外旅行を専業とするホールセラー会社 28
海外旅行系
旅行会社
旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 10
国内旅行
ホールセラー
国内旅行を専業とするホールセラー会社 11
リテーラー 1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 35
リテーラー 2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 119
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 50

この資料についてのお問合せは、JATA広報室までお願いします。
TEL :(03)3592−1244(直)
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