第23回JATA旅行市場動向調査〜海外(2007年12月期)

2007年12月19日



 JATA(日本旅行業協会)では、旅行市場の動向を捉えるため、会員各社に定期的にアンケートを実施し、旅行の種類、方面、顧客層別に業況判断を指数化して四半期ごとにまとめている。
(調査の概要については末尾に記載)
 2007年10月下旬から11月中旬にかけて実施した「旅行市場動向調査」によると、燃油高、現地の物価高が海外旅行の魅力を削ぎ、国内旅行もまた好材料に乏しく、海外、国内旅行市場とも悪化した。
 3ヵ月後の海外DIは低迷が続き、国内DIはマイナス値で横ばいの見通し。

海外旅行全般の業況について
燃油高や現地の物価高により海外旅行費用が増加、
中国の手詰まり感も影響し、海外旅行全般のDIは前回見通し以上に悪化した。
3ヵ月後も諸事情に好転の見込みはなく、DIは低迷が続く見通し。
現 況: 燃油高や現地の物価高が海外旅行の落込みの原因となり、中国の失速も痛手となり後退局面へ


「現地の物価も高くなり、安いから海外旅行へ、の動機が弱まった。」(海外旅行ホールセラー)
「中国は食の安全性の問題等で客足が遠のいた感がある。」(リテーラー2) 
ほぼ横ばいで推移するものとみられた海外旅行全般のDIだが、予想以上に悪化した。
3ヵ月後(1〜3月)の見通し:
燃油サーチャージの値上げや間際予約の増大で先行きに不透明感



「燃油の影響が非常に大きく、来年の値上げによる予約手控え感が感じられる。」(リテーラー1)「WEBを中心として間際予約が非常に多い。早期申込分の歩留まりも悪くなった。」
(総合旅行会社)
3ヵ月後(1〜3月)はさらに好材料に乏しく、低迷が続く見通し。
総 合
   燃油高や現地の物価高に加え、不安定な為替レートが海外旅行の魅力を削いでいるのが実状で、また、1年以上にわたって好調に推移してきた中国が失速するなど、海外旅行市場は悪化要因が重なった。 
 上記の諸事情に好転の兆しがみられないうえ、近場を中心に間際予約が恒常化し、先行見通しが立てづらくなっていることなども加わり、海外旅行市場は厳しく不透明な局面が続く見通し。
(単位:DI)
  2年前
(10-12月)
1年半前
(4-6月)
1年3ヵ月前(7-9月) 1年前
(10-12月)
9ヵ月前
(1-3月)
6ヵ月前
(4-6月)
3ヵ月前
(7-9月)
現況
(10-12月)
3ヵ月後
(1-3月)
海外
旅行
全般
-15 0 9 - 6 - 2 - 10 - 7 - 11 - 13
※-8




※は2007年9月期調査見通し数値
  1年半前
(4-6月)
1年3ヵ月前(7-9月) 1年前
(10-12月)
9ヵ月前
(1-3月)
6ヵ月前
(4-6月)
3ヵ月前
(7-9月)
現況
(10-12月)
3ヵ月後
(1-3月)
総合旅行
会社
4 14 - 12 0 - 14 - 12 - 16 -4
海外旅行
ホールセラー
- 12 12 - 22 - 11 - 28 - 20 - 27 - 36
海外旅行系
旅行会社
- 33 - 11 9 - 40 9 9 0 15
リテーラー 1 0 7 - 4 18 - 10 - 24 - 22 -32
リテーラー 2 - 8 - 5 - 11 - 10 - 19 -6 - 3 - 11
インハウス 30 47 20 10 21 11 -6 0


海外旅行の需要動向(顧客層別)
ファミリーは30ポイント低下、OL、熟年も10ポイント以上低下した。
3ヵ月後はシルバー、商用・視察のDIもマイナス値に落ち込み、
全ての顧客層DIがマイナス値となる見通し。
現況の顧客層別DIは、3ヵ月前(7〜9月)の夏休み期に活況を呈したファミリーで30ポイントと大幅に落ち込み、OLでは18ポイント、熟年も15ポイント低下した。その他の層では目立つ動きはない。前年同時期に比べ、インセンティブ、OLは10ポイント前後下回っている。
3ヵ月後(1〜3月)は、好調に推移してきたシルバー、商用・視察もマイナス値に後退する見込み。
他の層では、下降基調にあったインセンティブがやや好転、逆に今回やや上向いたハネムーンは再び低下が予測され、全ての顧客層でDIがマイナス値となる模様。
(単位:DI)  
  1年前
(10-12月)
9ヵ月前
(1-3月)
6ヵ月前
(4-6月)
3ヵ月前
(7-9月)
現況
(10-12月)
3ヵ月後
(1-3月)
ハネムーン - 38
- 42 - 36 - 39 - 35 - 42
ファミリー - 33 - 27 - 28 - 6 - 36 -36
OL - 35 - 32 - 35 - 26 - 44 - 41
熟年 - 10 0 -3 0 -15 - 16
シルバー -1 2 6 2 1 -6
インセンティブ - 25 - 24 - 29 - 32 - 38 -34
商用・視察 2 4 1 1 0 -6
※熟年は45〜59歳、シルバーは60歳以上  

海外旅行の需要動向(方面別)
方面別DIはほぼ全面的に低下。中国は20ポイント下落、
ヨーロッパ、ハワイ、ミクロネシアも低下した。
3ヵ月後は中国はマイナス値へ後退し、ヨーロッパも続落の見通し。
現況の方面別DIは、3ヵ月前(7〜9月)よりほぼ全面的に低下。中国は20ポイント、ミクロネシア、
ハワイ、ヨーロッパは10ポイント以上低下し、アメリカ・カナダ、オセアニアは低迷が続く。ただし、中国は大きく落ち込んだもののアジアとともにプラス値にとどまった。
前年同時期と比較すると、アジアはほぼ同程度だったが、中国、ハワイ、オセアニアは10ポイント以上下回り、ヨーロッパ、ミクロネシアも前年の水準には届かない。
3ヵ月後(1〜3月)はミクロネシア、オセアニアでやや上向くものとみられるが、他の方面は横ばいもしくは低下の見込みで、1年以上プラス値を維持してきた中国はマイナス値へ後退し、ヨーロッパも続落の見通し。
(単位:DI)  
(単位:DI)  
  1年前
(10-12月)
9ヵ月前
(1-3月)
6ヵ月前
(4-6月)
3ヵ月前
(7-9月)
現況
(10-12月)
3ヵ月後
(1-3月)
ハワイ - 16 - 29 - 35 -21 - 34 - 36
アメリカ・カナダ - 40 - 35 - 41 - 36 - 34 -40
ヨーロッパ - 7 - 7 - 1 0 -14 - 22
オセアニア - 33 - 36 - 47 - 41 - 44 - 38
ミクロネシア - 26 - 29 - 41 - 22 - 35 - 25
中国 17 20 27 22 2 -6
アジア 1 9 -3 6 3 2

旅行市場動向調査について
 JATA(日本旅行業協会)では、2007年1月にE-mail会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、登録のあった575社を会員として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。
 「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後)についてのアンケートに答えていただいたものから旅行市場の動向を把握することを目的としております。
 調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)への回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「DI」(=Diffusion Index ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表をいたします。DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て普通(0)、全て悪い(−100)の間の評価となります。

調査概要
調査地域 : 全国
調査対象: JATA会員各社の経営者など
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2007年10月29日(月)〜11月13日(火)
設定数 : 575社
回収数: 219社
回収率: 38.1%

業態別区分について
「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。
業態名 定  義 件数
総合
旅行会社
全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 27
海外旅行
ホールセラー
海外旅行を専業とするホールセラー会社 22
海外旅行系
旅行会社
旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 14
国内旅行
ホールセラー
国内旅行を専業とするホールセラー会社 8
リテーラー 1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 30
リテーラー 2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 79
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 39
この資料についてのお問合せは、JATA広報室までお願いします。
TEL :(03)3592−1244(直)

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