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「地域活性化企業人(企業人材派遣制度)」説明会(オンライン)報告

2021年6月25日

2021年6月16日(水)「地域活性化企業人(企業人材派遣制度)」説明会を開催いたしました。
開催に至った経緯は、現在地方自治体や企業では三大都市圏の民間企業等の社員を一定期間受入れ、そのノウハウや知見を活かし、地域の魅力や価値の向上等に繋げたいという期待の高まりがあります。
そのような環境下、国の制度として、総務省を中心に、地方における企業人材等の確保について、「地域活性化企業人(企業人材派遣制度)をはじめとする各種制度の整備が進んでいます。
一方、コロナ禍で現在非常に厳しい経営環境下の会員会社においても本制度等を活用した地域への人材派遣は、社員の人材活用・活性化と共に経営面の一助にもなるものと考え、説明会開催に至りました。

「地域活性化企業人(企業人材派遣制度)」説明会(オンライン)報告

* 報告順に掲載しています。

【第1部】  「活力ある地方の実現に向けた地方における企業人材等の確保」
総務省大臣官房審議官  黒瀬 敏文 様

はじめに、新型コロナウイルス感染症の蔓延は、地域経済へも激烈な打撃を与えました。一方でコロナ禍により地域に対する意識の変化もおきており、地方移住への関心の程度については、とりわけ若い人達を中心に、コロナ禍前の2019年12月から2020年12月にかけて増えてきています。
また、2020年は東京だけでなく周辺の県も含めた「東京圏」から初の転出超過となる月があり、年間を通じた転入超過についても、前年比 ▲ 33%と大幅な減少になっています。
そのような現状をふまえ、従来の「地域おこし企業人」を大幅にリニューアルし、幅広く地域活性化の課題に対応して地域を起こす企業人材の派遣に係る制度として、「地域活性化起業人」を創設しました。本制度は自治体の民間スペシャリスト人材を活用した地域の課題解決のニーズと民間企業の社会貢献マインド、人材の育成・キャリアアップなどの融合を目指しています。制度の詳細、活用事例、実績等は資料でご確認ください。
また、企業版ふるさと納税の枠組みを活用して、専門的知識・ノウハウを有する企業の人材の地方公共団体等への派遣を促進する仕組み(企業版ふるさと納税(人材派遣型))もあります。こちらは、寄附と人材の派遣により税制上のメリットが受けられる仕組みです。
さらに、地方公共団体が重要プロジェクトを実施する際には、外部専門人材、地域、行政、民間などが連携して取り組むことが不可欠ですが、そうした関係者間を橋渡ししつつプロジェクトをマネジメントできる「ブリッジ人材」が不足しています。そこで、市町村がそうした人材を「地域プロジェクトマネージャー」として任用する際の地方財政措置を新たに創設しました。この制度の創設にいたった背景やその考え方について、昨年度開催した有識者会議の委員の方が非常に上手くまとめてくれておりますので、資料をご確認いただければと存じます。

ポストコロナの社会を見据え、ご紹介した地域活性化につながるプロジェクトが全国各地で展開されることを目指し、人材面だけではなく、資金面でもプロジェクトに取り組む地方公共団体を支援することとしています。
産学金官の連携により、地域の資源と資金を活用して、雇用吸収力の大きい地域密着型事業の立ち上げを支援する「ローカル10,000プロジェクト」という仕組みがあります。国費と地方費による公費支援を呼び水に、地域金融機関からの融資を得てプロジェクトのファイナンスを行う仕組みです。長野県佐久市の酒蔵ホテルをはじめ、事例につきましては資料でご確認ください。また、農泊地域でこうした仕組みを活用していただくため、農林水産省との連携も進めております。 こうした総務省の施策についてご関心がおありでしたら、ぜひご連絡ください。
併せまして、地域活性化起業人につきまして、マッチングをより促進するために、昨年度から、定期的に地方公共団体のニーズリストを作成し公表することといたしました。「首長の思いなど企業に訴えたいこと」や、地方公共団体側の連絡窓口を記載しておりますので、起業人の派遣にチャレンジしてみたい企業様は、是非ご活用ください。

お問い合わせ先

総務省自治行政局地域自立応援課    chiikikasseika1@soumu.go.jp

説明会資料

❏ 活力ある地方の実現に向けた地方における企業人材等の確保PDF

❏ 令和3年度〜地域活性化起業人を募集する地方公共団体リスト(全体版)PDF

【第2部】  「企業の新しい形の社会貢献としての農泊の推進について」
農林水産省農泊推進室長  冨田 晋司 様

「農泊」とは、利用者は、農山漁村地域に宿泊し、滞在中に地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ「農山漁村滞在型旅行」で、提供者は、地域の中で「宿泊」、「食事」、「体験」を提供できる形を備えていることが必要になります。宿泊を提供することで、利用者の地域内での滞在時間を延ばしつつ、滞在中に食事や体験など地域資源を活用した様々な観光コンテンツを提供して消費を促すことで、地域が得られる利益を最大化することが重要です。
そのため、地域の関係者が一丸となって、農泊をビジネスとして取り組み、農泊推進対策で目指す農泊推進地域の体制づくりが重要になります。

令和2年12月時点で、全国554の農泊地域を採択し、地域で利用者がイメージする「農泊」らしい滞在施設・体験プログラム等の増加等、コンテンツの質の向上・量の拡大やWi-Fi設置、キャッシュレス決済の導入など利用者の利便性を向上し、地域一体となった農泊推進体制の構築等に取り組んでいるところです。
農泊に関し、延べ宿泊者数は、平成29年度の503万人泊から令和元年度には589万人泊に86万人泊増加し約1.2倍に増加していますが、国全体の延べ宿泊者数に比べると1%程度であり、農泊はまだ伸びる余地があると考えています。また国が支援して整備した古民家は、平成29年度の16軒から令和元年度には100軒と約6.2倍に増加し、個人旅行者のニーズにも対応した農家民宿の数は、平成29年度の3,175軒から令和元年度には3,715軒へ約1.2倍に増加しています。

課題は農山漁村ならではの宿泊、食事及び体験・交流をセットで楽しんでもらう仕組みづくりになり、今後の取組として、農泊コンテンツの質の向上・量の拡大、利用者がストレスなくアクセスできるよう利便性の向上、地域の人的資源を強化・集中するなど推進体制の構築を支援していきます。
コロナ禍における農泊へのニーズとして、令和2年6月に、東京、大阪、名古屋の在住者1,000人を対象に行われた調査で、コロナの影響下において、60%の人が三密を避け開放的な農山漁村への旅行を希望しており、特に20代・30代ではその傾向が顕著であり、約70%が農山漁村への旅行を希望しています。また、近隣への旅行(マイクロツーリズム)やワーケーション、リモートワークの目的地としても農泊へのニーズが高まっています。

本日の本題部分となりますが、およそ半数の農泊地域がボランティアのみで運営をしている状況であり、農泊をビジネスとして発展させるために重要となる人材の確保が課題です。さらに、年間の売上げが100万円以下の地域が半数を占めており、従業員を雇用する財政的余裕がない地域が多い状況です。人材の確保は、ビジネス体制構築、プロモーションといった農泊地域の各取組において共通の課題で、地域資源の観光コンテンツとしての磨き上げやインバウンド向けの情報発信・外国語対応などもノウハウの不足がネックとなっている状況です。
このため、農林水産省では、総務省の地域活性化起業人、地域プロジェクトマネージャー制度等を活用し、企業人材を必要としている農泊地域の市町村と専門人材を有する民間企業とのマッチングを進めています。現在は、当省の所管法人である日本ファームステイ協会がモデル地域として13市町村に訪問し、具体的なマッチングの成果も出てきているところです。

JATA会員におかれましては、観光に関する専門人材を有する企業が多くおられるかと思います。派遣企業側としましても、人件費負担だけではなく、人材育成、キャリアアップ及び社会貢献といった面でメリットがありますので、ご興味があれば当課までご相談ください。
活動している事例や活用に向けた取組については資料でご確認ください。
ご相談、ご質問は下記へお問合せください。

お問い合わせ先

農林水産省農村振興局都市農村交流課    nohaku01@maff.go.jp

説明会資料資料

❏ 企業の新しい形の社会貢献としての農泊の推進についてPDF

【第3部】  「コロナ禍だからこそ新たな観光需要『農泊』」
日本ファームステイ協会  代表理事 上山 康弘 様

教育旅行、インバウンド、テーマ旅行、日本ファームステイ協会等支援事例、の4つの各テーマ毎に、農泊地域の事例を紹介します。それぞれの事例はコロナ禍前の状況ではありますが、是非参考にしていただければ幸いです。
まず、教育旅行の取組の代表例として、栃木県大田原市の大田原グリーン・ツーリズム推進協議会、奈良県明日香村の明日香交流人口促進協議会、宮崎県小林市・えびの市・高原町の北きりしま田舎物語推進協議会などの事例があります。
明日香交流人口促進協議会では、海外も含めた教育旅行を受入れや若年層や海外からの個人旅行を受入れしています。教育旅行は年間6,000泊以上受け入れています。また個人旅行についても受け入れを伸ばしている状況です。各地域とも、教育旅行を長年実施してきていることで、団体旅行の受入体制があり、様々に地域独自の体験メニューを開発しています。

次に、インバウンドの取組の代表例として、北海道阿寒郡鶴居村のNPO法人美しい村・鶴居村観光協会、秋田県仙北市の仙北市農山漁村体験推進協議会、石川県能登町の春蘭の里・里山ステイ推進協議会((一社)春蘭の里)などの事例があります。
春蘭の里・里山ステイ推進協議会では、世界農業遺産に認定された「能登の里山里海」を活かした体験・交流メニューを開発して、旅行会社と連携したファムトリップなどを実施し、インバウンド需要の獲得を積極的に推進しています。皆様ご承知の通り、農山漁村地域としての日本らしさをうまくコンテンツに昇華している地域も多数あり、そうした地域はインバウンドに人気です。

3つ目のテーマ旅行の取組の代表例として、北海道余市町の余市町観光地域づくり協議会でのウイスキー・ワイン、岐阜県下呂市の馬瀬地方自然公園づくり委員会でのアクティビティ(レンタサイクル、電動バイクなど)、熊本県人吉市ほか4町5村の人吉球磨グリーンツーリズム推進協議会での食コンテンツなどの事例があります。
余市町観光地域づくり協議会では、ワイン特区の認定を受け、農業者自ら生産した果実を原料として、ワインなどを製造し、農家民泊や農家レストランを営む環境を整備しています。
また、持続可能な体制づくりを目指して、農業・漁業・文化施設やワイン・ウイスキーなどの複数の観光資源を組み合わせた多彩なメニューの提供を行うなど、宿泊者数増加の取組を行ってます。

テーマ旅行の分野では、飲食分野だけでなく、農業体験、農産物や魚も含めた収穫体験、サイクルツーリズムや自然を利用したアクティビティ、伝統的なモノづくりなど、先導的な農泊地域では様々なテーマ旅行が楽しめます。
最後に、日本ファームステイ協会の取組の代表例として、岩手県八幡平市のクラインガルテンモデル、宮城県大郷町のアルベルゴディフーゾモデル、長崎県平戸市の平戸島まるごとホテル構想の実現、宮崎県日南市の農泊・城下町エリア分散型ホテル構想の実現などの事例があります。
一例をご紹介すると、休耕地の貸し農園化・空家の宿泊施設化による町中クラインガルテン構想の実現に向け、中心施設「パストラル縁の郷」リニューアルし、地元野菜をふんだんに使った本格フレンチが楽しめるクラインガルテンにして客単価が飛躍的向上しました。また、旧貸し農園・休耕地を貸し農園化し、空家の宿泊施設化(遊休資産の活用)しました。

お時間の都合上大変駆け足となりましたので、事例や取組については是非資料でご確認いただければ幸いです。これらの農泊地域の取組についてご不明点ありましたら、ご相談、ご質問度は下記へお問合せください。

お問い合わせ先

一般社団法人日本ファームステイ協会    info@jpcsa.org

説明会資料

❏ 農泊地域事例紹介PDF

この件に関する担当部署

一般社団法人 日本旅行業協会 国内・訪日旅行推進部
TEL : 03-3592-1276
E-Mail :  kokunai@jata-net.or.jp

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