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(社)日本旅客船協会ファムトリップ
「島原・天草・有明海の旅」実施報告書(平成22年10月27日〜28日実施)

平成22年11月29日

(社)日本旅行業協会
国内・訪日旅行業務部

1. 主催

(社)日本旅客船協会

2. 協力

(社)日本旅行業協会 国内旅行委員会 船旅活性化WG

3. 目的

旅行事業関係者に旅客船に乗っていただき、島原・天草を始めとする有明海の観光素材、航路の状況、船舶の設備、旅客サービス等を体験してもらうと共に、航路事業者等からの日頃の取り組み状況等の説明を受けることにより、新たな旅行商品の企画販売への旅客航路の効果的活用を支援する。

4. 日程

平成22年10月27(水)〜28日(木)

5. 行程

行程

6. 航路図

航路図

7. 視察ポイント

①熊本フェリー(熊本〜島原)

熊本県の熊本港と長崎県の島原外港を結ぶ高速カーフェリー「オーシャンアロー」が平成10年から就航。時速約50kmで走ることで、従来フェリーで1時間かかっていたところを半分の30分に短縮しただけでなく、観光船としての要素も取り入れ、オープンデッキでは11月から4月にかけてカモメの餌付けもできる。また、島原のシンボルである雲仙普賢岳を海から見ることができ、陸上から見るのとはまた違った姿を堪能できるのも船ならではの楽しみ。この航路は、九州横断クルーズとして国内外にPRしており、観光客が全体の50%以上を占め、修学旅行生や外国からの旅行客が多いのも特徴。年間利用客50万人のうち外国人の利用が7〜8万人で、その多くを韓国、台湾からの旅行客が占めている。この日も韓国からの修学旅行生が多数乗船していた。

  • オーシャンアロー
    <オーシャンアロー>
  • 韓国からの修学旅行生
    <韓国からの修学旅行生>

②島原城下町

島原城や武家屋敷等の歴史・伝統・文化や豊富な湧水を主な観光資源としてきた島原市だが、最近ではユネスコが支援する世界ジオパークに日本で最初に認められた「島原半島ジオパーク」として火山を活用した観光資源を、雲仙市、南島原市とともに新たな観光の目玉として売り出している。また、島原は坂本龍馬が長崎に初上陸した地であり、龍馬が島原市内を歩いたコースを「龍馬の道」として設定したり、龍馬関連のイベントを実施したりして、観光客の誘致に力を入れている。島原市内には観光ボランティアガイドがおり、事前に予約をしておけば要望に応じたコースを案内してもらえる。

  • 観光ボランティアガイド
    <観光ボランティアガイド>
  • 4ヶ国語表示された案内版
    <4ヶ国語表示された案内版>

③雲仙岳災害記念館

平成14年7月、全国初の火山体験学習施設として開館。通称「がまだすドーム」。「がまだす」とは島原地方の方言で「がんばる」という意味。平成2年に始まった平成噴火の疑似体験や火砕流の体験ができるなど、見て触れてリアルに体験しながら、わかりやすく学習できる日本で唯一の「火山体験ミュージアム」としてPRしている。

④島原鉄道フェリー(口之津〜鬼池)

島原半島南端の口之津と天草鬼池港を結ぶカーフェリー。バスに乗車したまま船に乗り込み、到着時もバスに乗車して下船することができる。島原半島と天草を結ぶ重要なルートでもあり、修学旅行生の利用も多い。また、イルカウォッチングのポイントにも近く、運が良ければ船内からイルカの群れを見ることができる。

  • フェリーくちのつ客室
    <フェリーくちのつ客室>

⑤イルカウォッチング

五和町内には現在イルカウォッチング事業者が9社あるが、今回はイルカクラブの「TENJIN U」に乗船。ポイントには予想をはるかに上回るたくさんのイルカがいて、船の間近を泳ぐイルカの群れやジャンプする姿を見ることができる。この海域にはミナミバンドウイルカが約300頭生息しており、定住性のため年間を通して楽しむことができ、その遭遇率は99%以上(※イルカクラブ調査)とかなりの高確率で見ることができる。また、イルカクラブでは現在、天草市、天草宝島観光協会などの後援を受け、「イルカの専門的解説」以外に「ジオパークの専門的解説」「天草キリシタン関係の解説」「天草の風土史、歴史、文化の解説」もできる専任ガイドの養成を行っている。来年4月にはこの専任ガイドを乗船させ、日本ジオパーク認定の「御所浦ジオパーク」をセットにして、「エコツアー+ジオツアー」として売り出す予定。

  • TENJIN U船内
    <TENJIN U船内>
  • 船の間近を泳ぐイルカの群れ
    <船の間近を泳ぐイルカの群れ>

⑥天草キリシタン館

今年7月に天草の歴史や文化を学べる施設としてオープン。天草島原の乱で使用された武器や国指定重要文化財の天草四郎陣中旗、キリシタン弾圧期の踏み絵、隠れキリシタンの生活が偲ばれるマリア観音など、約200点が展示されている。館内を4つのゾーン(天草キリシタン史、南蛮文化の伝来と天草、天草島原の乱、乱後の天草復興とキリシタン振興)に分けて天草キリシタン史を紹介している。

  • 天草キリシタン館
    <天草キリシタン館>
  • 天草キリシタン館から本渡港を臨む
    <天草キリシタン館から
    本渡港を臨む>

⑦マリノステーションシークルーズ(本渡〜三角)

昨年4月に開設された天草市の本渡港と宇城市の三角港とを結ぶ海上公共交通機関で、別名「天草宝島ライン」と呼ばれる。航路上では天草五橋や雲仙普賢岳、天草松島の美しい景観を眺めることができ、ただの海上公共交通機関としてだけではなく、観光クルーズ船としても楽しむことができる。また、三角港でJR三角線と連結しており、熊本市をはじめ九州各地からはもちろん、九州新幹線開通後は関西や中国地方からも公共交通機関で容易に天草を訪れることができるようになる。なお、今回は高波の影響で本渡港〜松島港間が欠航となったため、本渡〜松島間はバス移動となり、松島港〜三角港間17分の乗船となった。

  • マリソル号
    <マリソル号>
  • 日本三松島のひとつ天草松島
    <日本三松島のひとつ天草松島>

8. 地元観光関係者との意見交換会(島原温泉九十九ホテル)

島原港到着後、市内ホテルにて日本旅客船協会会員船会社と地元観光関係者出席のもと、旅行業関係者との意見交換会を実施。日本旅客船協会の眞鍋常務理事の挨拶で始まり、国土交通省海事局内航課の保坂旅客船活性化推進室長、島原市の谷口副市長が挨拶された後、各船会社からのプレゼン、地元観光関係者からのプレゼンが行われた。なお、高波により天草〜島原間の船が欠航したため、参加を予定していた天草からの関係者は欠席となった。

  • 意見交換会会場
    <意見交換会会場>

9. ファムトリップ参加者へのアンケート結果
※回答者8名、(社)日本旅客船協会集約

(1)参加者の勤務先(地区)

北海道 1人、関東 2人、関西 2人、九州 3人

(2)参加者の担当セクション

企画 5人、販売 1人、その他 2人

(3)旅客船に係わる商品の取扱い経験について

日常的にある 2人、たまにある 4人、めったにない 2人

(4)今回参加して知りたい又は経験したいと思われたこと(複数回答可)

船を活用した島原・天草での旅行商品の可能性
5人
船を活用した新たな観光資源発掘の機会
4人
島原・天草への船を利用したアクセス、利便性
4人
港へのアクセス及びターミナル設備
2人
船旅ならではのよさ、楽しみかた
4人
現地関係者との意見交換による情報取得
8人
航路事業者と旅行事業者の取引に関する課題等
0人

(5)上記目的の達成状況

概ねできた
5人
ある程度できた
3人
できなかったまたは不十分だった
0人

(6)今回のファムトリップの評価について

①対象航路について

良かった
8人
他の航路の方が良かった
0人

②プログラムについて
今回のプログラムに関し、良かった点、改善を要する点等について(自由回答)

  • イルカウォッチングの体験がとても良かった(3人)
  • 上手くつなげる航路とあわせれば魅力的な旅行商品、特に着地型に良いかも
  • 天候に左右される事が問題
  • 設備的には改善が必要(船内、乗り場など)
  • ほとんど取り扱わないプログラムだったので有意義だった
  • 乗船してから意見交換会など、各船会社のアピールタイムがあってもよかった
  • 利用ホテルの客室見学などの時間があればよかった
  • 意見交換会での説明内容が重複していたり、今回の目的とは少し違う説明もあり時間だけが過ぎてしまった感があった
  • 旅行商品を実際に造成する旅行業者の参加者があまりにも少かったので、実施時期、募集告知の強化が必要

③今回のファムトリップは有益だったか(複数回答可)

旅客航路の実情が良くわかった
3人
今後の業務に役立つ
6人
今後積極的に旅客船を取り上げたい
1人
問題点を認識した
3人

※具体的に

  • 天候による欠航(2人)
  • 代替案の準備
  • コース作成、仕入れ、設定時期

(7)今後ファムトリップを実施する場合に乗船してみたい航路等及び実施時期について
(自由回答)

  • 北海道以外の長距離フェリー(秋)
  • 離島、四国、瀬戸内(夏以外)
  • 佐渡(秋)、利尻・礼文(春)、屋久島・種子島(秋〜冬)
  • 長距離フェリー(春)
  • 飛鳥Uなどの豪華長距離フェリー(春、秋)
  • 南西諸島などの離島航路(秋)
  • レストランシップ(秋)
  • 伊豆七島、小笠原、隠岐の島(秋)

(8)その他、ご意見ご要望について(自由回答)

  • 司会、進行などの案内がもう少し円滑になっていたらよかった
  • 添乗員のような業務になるが、トイレ休憩の有無や点呼の徹底など
  • 他の交通機関にない船旅のよさを再認識した
  • 実際に商品造成を担当している方の参加率を上げることが急務

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