Team EUROPEレポート


若月伸一氏 撮影

キプロス研修報告書(2016年10月)

  • 分野:現地視察レポート
  • 関連:欧州文化首都・美しい村30選
  • 国名:キプロス
  • 実施時期:2016年10月14日(金)〜20日(木) 4泊7日

目的:2017年の「欧州文化首都」に指定されたキプロス・パフォスを中心としたキプロスの視察を通じて、更なる周遊型商品の造成を促進すること。

参加者

団長:ワールド航空サービス 浅川直実(仕入企画担当ディレクター)
団員:(株)エヌオーイー 名塩雄一(大阪支店 リテール・団体営業部長)
団員:ANAセールス(株) 清水幸介(海外旅行商品部第1課アシスタントマネージャー)
団員:クラブツーリズム(株) 山西勇輝(ヨーロッパトラベルセンター)
団員:キプロス・インフォメーションサービス 志村暁子
 

日程

 1日目 10月14日(金) NRT/DOH QR807
22:20/04:25
 

<機中 泊>

 2日目 10月15日(土) DOH/LCA QR265
07:15/11:15
ラルナカ市内とホテル視察~リマソール17:00

<Grand Resort Limassol 泊>

 3日目 10月16日(日)

リマソール09:00〜ホテル視察(2ヶ所)〜中世城・クリオン遺跡・ビーナス誕生の地〜パフォス17:00

<St. George 泊>

 4日目 10月17日(月)

パフォス09:00〜欧州文化首都事務局とのミーティング(09:30〜11:00)〜王族の墓・モザイク遺跡・Almyraホテル視察14:00〜アフロディーテ神殿〜Troodos広場(15分)〜Casale Panayiotisの農場・マス養殖場視察

<Casale Panayiotis 泊>

 5日目 10月18日(火)

Casale Panayiotis〜徒歩にて世界遺産のAyios Loannis Lambadistis教会・Omodos村のKtima Yerolemosワイナリーと徒歩散策〜 ニコシア(ヒルトンパーク視察)・ワークショップ(15:00〜17:00)

<Centrum Hotel 泊>

 6日目 10月19日(水) LCA/DOH QR270
20:55/00:30
ニコシア(キプロス博物館・ビザンチン博物館と教会・ファマグスタ門・旧市街散策)〜レフカラ村〜ラルナカ空港18:30

<機中 泊>

 7日目 10月20日(木) DOH/NRT QR806
02:40/18:40
 

コメント

@ アクセスについて

QR以外にはEK等ドバイ・アブダビ経由でのアクセスも可能。又MOWからパフォスへの直行便も就航していることから、ラルナカ〜パフォスのオープンジョーも利便性が高いが、ロシア人の需要が高いためパフォス線の座確は困難な模様。

A 宿泊について

一般的に4〜10月がハイシーズン、主要なマーケットは英・仏・独を中心としたEU諸国とロシア。アジアからは中国が増加中。
  欧州人の平均宿泊数はハイシーズンで7〜10日間、オフシーズンでは10〜20日間程度の滞在が一般的とのこと。又リゾートホテルは4ッ星以上であれば部屋の広さや設備等では大きな差はなく、欧米人を対象にした質が高く洗練されたサービスは評価できる。ハワイのホテルをイメージすると良いかもしれない。連泊の場合は、4ッ星以上でオーシャンビューがお勧め。

リマソール・パフォスとも市内及びリゾート向けの宿泊施設が多数あり、リマソールでは現在「ラディソン ブル」も建設中で、今後客室数も増加の見込み。

ラルナカ Lordos Beach Hotel:ビーチ沿いの4ッ星ホテル。リゾートホテルとしての設備は完備されており、部屋の広さも問題なし。
 
ラルナカ Rize Hotel:市内の考古学博物館の隣接する今年開業した2ッ星ホテル。宿泊料金はリゾートホテルに比べ半値以下が魅力。設備はバスタブなしのシャワーのみが主だが、広さや使い勝手は問題なさそう。
 
Grand Resort Limassol:リマソールのビーチ沿いにある5ッ星ホテル。設備・雰囲気・食事とも問題なし。
 
Mediterranean Beach Hotel:リマソールのビーチ沿いにある4ッ星ホテル。設備・雰囲気・食事とも問題なし。
 
Columbia Resort:リマソールからパフォス寄りにある5ッ星リゾートホテル。1棟当たり6〜8室のスイートルームを有し、宿泊料金も1室280ユーロ位からと手頃。連泊で利用したい。来年は隣接する4ッ星ホテルを、全室スイートタイプの5ッ星に全面改装する予定。
 
St. George:パフォス郊外の4ッ星リゾートホテルで、市心まで車で15分程度。設備・部屋の広さ・使い勝手・食事・サービス等を含め問題なし。
 
Almyra Hotel:パフォス城砦からビーチ沿い徒歩10分ほどの洗練された5ッ星のリゾートタイプのホテル。 外観・内装とも白を基調にした落ち着いた雰囲気で、16歳以上の大人専用のプールも設置されている。正面のビーチでも遊泳可能で、ビーチ沿いの散策やショッピングを楽しめるのが特徴。
 
Casale Panayayiotis:過疎に悩む山岳の人口128名の村全体を客室とリゾート施設に改装し、住民の住居・商店・リゾート施設が村の昔からの建築様式で統一されている。昔の村の街並みをテーマパークにした中に宿泊するイメージ。遊歩道が石畳となっており階段も多いため、足の悪い人には配慮が必要。
 
ヒルトンパークホテル:ニコシア市内にある室内プール等も完備したリゾート型ホテル。設備面ではブランド通り。和食レストランあり。
 
セントラムホテル:シャワーオンリーの3ッ星ホテル。旧市街の散策やショッピング等自由行動には最適だが、バス(車)の乗降が大通りのため100メートル程歩く。
 

B 視察箇所について

欧州文化首都報告書(PDF版へのリンクあり)
 
ラルナカの塩湖:空港に近接しており、1〜2月は多くのフラミンゴが飛来して見ごたえがあるとのこと。
 
ラルナカのビーチ:ニースの「プロムナーデザングレ」を連想させる、太陽・椰子の木と遠浅のビーチが印象的。
 
Ayios Lazaros教会:St. Lazarosの頭蓋骨と数本の遺骨が安置・展示されている。
 
中世城:キプロスの中世時代の出土品を展示したかつての要塞。見学後徒歩で港や繁華街の散策が可能。
 
クリオンの遺跡:良く整備され規模も大きく必見の遺跡。
 
アフロディテ誕生の地(Petra tou Romiou) 
 
トロードスの教会群(世界遺産あり):Casale Panayiotisに滞在するのであれば世界遺産にも指定されている教会やワイナリー、オモドス村等の訪問はお勧め。但し教会は道路事情により大型バスでの訪問は困難な箇所があるので事前に確認要。
 
ニコシア市内:レドラ通り他、計6ヶ所からトルコ領の旧市街に訪問可能だが(徒歩ではここのみ)、細い道が迷路のように入り組んでおり、商店街の雰囲気もキプロス側とは違って何となく怪しげのため、自由行動は避けガイド引率が必須。
 
北側は日本が国家として未承認のため、旅券紛失等のトラブルがあると対応困難。
 
C「ヨーロッパの美しい村30選」に選ばれたレフカラ村

今回は村長が自ら出迎えて案内のもと視察。ニコシア・ラルナカ・リマソール等から片道バス1時間程度で訪問可能で、標高も600メートル程度のため気候も温暖。村の教会から東地中海を見下ろす眺望が素晴らしい。上記3ヶ所から4〜5時間程度の半日観光がお勧め。村内は安全に散策でき、カフェでの休憩やレース・銀細工等のショッピングも楽しめる。今後は、村としても更なるイメージアップに向け取り組むとのことで、30選による日本人観光客の増加を大歓迎。ブーゲンビリアの花が印象的。
 

欧州文化首都パフォス事務局とのミーティング

出席者:

Mr. Christos G. Patsalides, Chairman of Pafos 2017 Organization, Ms. Galatia Georgiou, International Relations Officer

開催日時・場所:

2016年10月17日(月)9:30〜11:30、文化首都事務局にて

Chairmanの発言要旨:

パフォスの人口は6万人、年間100万人以上の観光客が訪問。2017年は152のプロジェクト、300以上のイベントを実施予定で、内容に関しては既に欧州委員会からの承認も完了。英語版のプログラムは10月中に完成予定で、イベント内容を含めた最新情報はWEBで閲覧可能。
日本関連は、6月30日に和太鼓コンサートを予定。その他、ビーナスやキリストをテーマにした展覧会、古代ギリシャをテーマにした劇、日本人芸術家シオタチハル(ベネチアビエンナーレ入選)の展覧会や、日・キプロスの写真家による共同展覧会等も開催し、多くのイベントを屋外で実施予定。文化首都終了後の2018年以降は、環境保護に向けた取組みを計画中で、過去の文化首都との連携も継続の方針。
日本でのプロモーションについては、CTO(Cyprus Tourism Organization)が中心となって取り組むことも可能とのこと。
パフォスのホテル事情に関しては、リゾートホテルは供給不足が予想されるが、市内のホテルは余裕があるとの見解。

ニコシアでのワークショップ

@キプロス側参加者

CTO Acting Director General, Ms. Annita Demetriadou、Papageorgi ACTA(Association of Cyprus Travel Agents)会長 Mr. Dinos Kakkouras、事務局長、キプロスホテル協会会長 Mr. Zacharias Ioannides、Qatar Airways Commercial Manager Ms. Theresa Cissell

旅行会社:ミキ・トラベル、G.A.P. Vassilopoulos, Korona tours & travel、TH PKATINUM LTD、LOUIS TRAVEL、Orthodoxou Travel 他、旅行会社

地方観光局:Famagusta、Larnaka、Pafos、Troodos

※ 詳細は別紙のリスト(PDF)を参照:「参加者リスト
 

A内容

CTO Senior Tourism Officer, Chirman of CTO, Acting Director General of CTOからの挨拶、日本市場への取組みについて(CTO Tourism Officer)、JATA(保坂)による日本の旅行市場の現状、地方観光局4ヶ所のPR等。終了後、旅行会社各社とJATA側出席者との名刺交換。
 

文化首都及びキプロス全般の日本でのPR活動

夕食会の席上、今回の受け入れ側責任者及び担当者であるCTOのMr. Christris とMr. Minasの両氏に、雑誌取材のFAMを早期に計画するよう依頼。両者とも実現に向け協力を約束。帰国後、日本代表の志村氏を通じて具体化の予定。
 

総括

安心安全、公共施設のトイレの清潔感、西欧諸国に比べた物価の安さ、食文化の多様性、リゾートホテルをはじめとした高いサービスレベル、交通渋滞の少なさ、そして何よりも歴史・文化の多様性等、この国は日本のツーリズム市場にとって非常に魅力であると思われる。
2017年のパフォスの欧州文化首都に関しては、イベント内容等を含めWEBでの情報収集が効果的。
4〜10月のハイシーズンに関しては、ホテルの仕入れが非常に重要。
ニコシアの旧市街を中心とした北キプロスの観光に関しては、企画段階からのオペレーター、又は現地旅行会社との緊密な情報交換が必須。特に旅券の盗難・紛失や動乱・政治的混乱等、不測の事態が発生した折の対策は不可欠。
今後は雑誌媒体等を通じた、一般消費者への情報発信を観光局が強化する予定。企画造成部門の早めのアクションが必要。

参加者からの一言

ワールド航空サービス 浅川直実(仕入企画担当ディレクター)
1、2月は雪が降るというトロードス山塊を除けば、オフシーズン対策として格好のデスティネーションと言える。ただロシア人、ウクライナ人観光客の多さに度肝を抜かれた。遺跡のスケールや保存状態は、トルコなどのローマ遺跡と比べるとかなり落ちるが、ホテル、レストランなどインフラは整備されており、かつ治安が良いので安心して旅することができた。
(株)エヌオーイー 名塩雄一(大阪支店リテール・団体営業部長)
ニコシア市内の目抜き通り「レドラ通り」を散策中、グリーンラインの向こう側の北キプロスから聞こえてくるコーランが、なんとも神秘的で印象深かった。やはり日本の未承認国家で多少リスクがあるとはいえ、検問所を通り雰囲気も違う北側もお客様に見ていただきたいと思いました。
ANAセールス(株) 清水 幸介(海外旅行商品部第1課アシスタントマネージャー)
日本の旅行者(特にシニア層)がコースを選択される上で気にされる、@治安面、Aホテルの質と設備の充実、B歴史面(遺産・遺跡の充実さ)、C食文化(バラエティ溢れる料理や豊富な海の幸)、Dホスピタリティ(西欧諸国と比較しても高いレベル)という条件を満たしており、加えて物価の安さ、気候の良さとターゲット層を惹きつける魅力ある素材が溢れているディスティネーションであることを実感した。

参加者が撮影したイメージ画像

撮影者:(株)エヌオーイー 名塩雄一氏


撮影者:ANAセールス 清水幸介氏

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