『インターネットと旅行』アンケート調査(2)
2002年4月9日発行


 社団法人 日本旅行業協会では、消費者モニター組織を活用して、2002年2月12日から14日間、インターネット上でアンケートを実施し、モニター会員1,465人の77.5%にあたる1,135人から回答を得た。
 アンケートのテーマは「インターネットと旅行」で、旅行の情報収集や手配などにおけるインターネットの活用状況を多様な角度から検証した。その結果、ホームページを見たことがきっかけとなって旅行に行くことを決めたり、旅行先を決めたりしたことのある人が、若い世代を中心に非常に多くなってきていることなどが明らかになった。以下にアンケート調査結果で注目すべきポイントをまとめる。

旅行関連サイトを見たことがきっかけで旅行に行くことを決めた経験の有無を尋ねた。(グラフ左)
また、旅行関連サイトを見たことがきっかけで旅行先を決めた経験の有無を尋ねた。(グラフ右)

いずれの質問でも40歳代以下は6割前後が「経験あり」と回答しており、とくに20歳代の男性ではほぼ7割が旅行関連サイト閲覧をきっかけに旅行に行っている。また、50歳代以上でも、過半数には届かないものの3〜5割のモニターがこうした経験を持っていることが分かった。男女の比較では、全体的な傾向として男性のほうがそうした経験を多く持っているが、30歳代では逆に女性のほうが多くなっている。インターネットの普及に伴い、旅行サイトの閲覧が旅行の動機あるいは旅行先の決定のきっかけとして重要な要素となっていることが明らかになったと言える。


旅行に関する情報を収集する際にもっともよく利用するものを、国内、海外別に尋ねた。
また、回答の多かった2つの選択肢(「旅行会社のパンフレット」「インターネット」)について、その収集方法の最大のメリットを尋ねた。


国内旅行、海外旅行のいずれにおいても「旅行会社のパンフレット」が3割半ばでトップ、「インターネット」が2割半ばで続いた。この2つが現在もっともポピュラーな旅行情報ツールであると言える。
 そこで、この2つのツールを利用した情報収集のメリットを尋ねたところ、「旅行会社のパンフレット」では「比較・検討しやすい」が3割前後を占め、「インターネット」では4割近い回答者が「好きな時間に利用できる」を挙げた。
 「インターネット」が「旅行会社のパンフレット」に比べて大幅に低いポイントにとどまったのは、「比較・検討しやすい」と「手軽に利用できる」の2項目であった。このうち「手軽に利用できる」は社会全体のインフラ整備(IT化)が進まない限りなかなか改善されないと思われるが、「比較・検討しやすい」旅行サイト作りは、今後関係各社・団体が取り組んでいくべき課題と言えよう。


インターネットで旅行の申し込みをする際にもっとも不安に感じる点を尋ねた。


「手続きが完了したか不安」が約3割でもっとも多く、「個人情報の漏洩が不安」「金銭の詐取が不安」が続いた。男女の比率では、どの不安理由でも女性が男性を上回り、「不安や抵抗は感じない」は男女間で10%近い開きが出た。女性は男性よりインターネットでの申し込みに不安を感じていることが伺える。
 一方、年代による比較では、男女とも年輩者ほど不安を感じない傾向が見られ、とくに男性では「不安や抵抗は感じない」と回答した人の割合が20歳代と60歳代で約16%も離れている。一般にはインターネットに馴染みの薄い年輩者ほど不安を感じていると思われがちだが、実際にはインターネットが生活に不可欠なものとなっている若年層のほうが、迷惑メール等の被害を身近に体験しているためか、不安を感じやすいようである。


旅行計画時にもっともよく利用するサイトを、国内、海外別に訪ねた。


国内旅行では「宿泊施設のサイト」と「旅行会社のサイト」がともに27%台で競り合い、僅差で「宿泊施設のサイト」がトップになった。また、海外旅行では「旅行会社のサイト」が42.6%と他を圧し、国内旅行でトップだった「宿泊施設のサイト」はわずか4.5%にとどまった。その他、「旅行関連総合情報サイト(ポータル・サイト)」と「観光地・観光施設(海外旅行では政府観光局も含む)のサイト」が国内、海外とも1割半ばの支持を集めた。
 今回のアンケートの結果から、旅行に行くことや旅行先を決めるきっかけであり、また旅行会社のパンフレットに次いでよく利用される情報収集ツールと位置付けられたインターネットだが、その中心は旅行会社のサイトであり、旅行情報収集ツールの一番人気「旅行会社のパンフレット」と合わせて、旅行の情報収集や計画段階において旅行会社の担っている役割の大きさが伺える。


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