カルロス 中南米専門の旅行会社として92年に設立、今年で20年目を迎えます。立ち上げた当初は、日本人にとって中南米地域は未知のデスティネーションだったと聞いています。しかし、ここ4?5年は個人からの問い合わせが多くなり、中南米に興味を持つ人が増えてきたと実感しています。
ルイス 中南米の中で人気の国は、マチュピチュ遺跡があるペルーです。当社に申し込むお客様の7割がペルーを含めた旅行を希望されています。でも、「せっかくだから」とあれもこれもと行きたい場所をいっぱい挙げられるお客様が多いですね。
筒井 ペルーは面積が日本の3倍以上。ブラジルは22倍以上と想像以上に南米大陸は広い! さらに、飛行機など公共交通機関が遅れることは日常茶飯事ですし、ストライキや道路封鎖でルートを迂回することもしばしば。景勝地などの観光では、天候にも左右されます。ですので、ルート作りは余裕をもって組むようにしています。
カルロス ギアナ高地のエンジェルフォールはボートでしか行くことができず、たどり着くまで約3時間半はかかります。しかも、川の水位が低いとボートを出すことができず、逆に多すぎても見に行くことができない秘境。「行きたい」と言われた地域を単純に手配するのではなく、ベストシーズンを理解してお客様がどの景色を見たくてその場所に行きたいと思っているのかを知ることが重要です。オフシーズンの場合は、あらかじめその旨を案内して、時期や旅程を一緒に組み立てていきます。
筒井 昨年はマチュピチュで土砂崩れがあり、道が封鎖されて山から下山できなくなったことがありましたし、今年はチリで噴火がありました。自然の状況は日々変わるもの。現地の情報をしっかり把握しなければなりません。
ルイス そのため、私たちは現地の新聞をインターネットで利用して目を通すことを日課にしています。現地オペレーターの情報を聞くのはもちろんですが、必要な時は直接現地の気象庁などの行政機関に電話したこともあります。こうして入手した最新情報を一般の方にはブログで、旅行業界の方にはニュースレターで発信しています。
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