実川 ペットマーケットに興味を持ち始めたのは、獣医学関係のツアーを実施したことがきっかけです。渡航先はオーストラリアだったのですが、そこで最先端のペット事情を目の当たりにし、日本のペット環境が遅れていることを実感しました。その頃からペットマッサージ師や動物の理学療法士などと話す機会が多くなり、ペットと一緒に行ける旅行を考えるようになりました。
篠田 初めは国内の募集ツアーから考え、ドッグカフェの経営者などに話を聞いて企画を練りましたが、その当時、まだ動物を受け入れてくれるバス会社やホテルがなかなかなくて断念しました。
実川 そこで、次に海外へペットを連れて行けないか考えました。ペットを海外へ輸送する場合、比較的手続きが簡単な国は飼い主が個人で手配できますが、狂犬病がないハワイとオーストラリアは、犬の渡航手続きが個人では難しいことを聞き、渡航手配代行を始めようと思いました。もともと修学旅行の取引などでハワイ大学と繋がりが深かったため、情報が豊富にあったことも取り組み始めた要因です。
篠田 2年前に「わんちゃんとともにハワイへ」のキャッチフレーズで犬の渡航手続代行のサイトを作成し、都内の動物病院にファクスやメールで情報を流しました。情報を受け取った獣医からは「手間がかかる手続きを代行してくれる会社があれば、飼い主から尋ねられたときに紹介できて助かる」という声を多くいただきました。
実川 ハワイは人気の観光地ですからペット旅行のハード面が進んでいると思われているかもしれませんが、手続きに手間と時間がかかるため、ペット同伴旅行はまだ少ないようです。また、ハワイにはペットと同伴できるホテルが少ないんですよ。あっても犬専用の場所に離されるなど、飼い主と一緒に部屋に泊まれるホテルは2軒ほどです。そのため、犬と一緒に旅行する人はまだ少なく、当社のお客様がホノルル空港に犬同伴で到着したとき、「どこから来たの?」「犬と一緒に来たの?」と話しかけられ、現地の人にビックリされたと聞いています。
篠田 でも、ハワイで愛犬と一緒に散歩ができるってすてきじゃないですか! リゾート気分が味わえるし、海辺を散歩できるし、ハワイほど犬と一緒に楽しめる場所はないと思います。
問い合わせがあれば、ハワイ以外でも対応しますが、愛犬と行くならやっぱりハワイが一番似合う気がしますね。
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