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入国手続

航空機を利用して入国する場合の手続の流れは次の通り(順序は国により若干異なる)。

降機・検疫 → 入国審査 → 荷物受け取り → 税関手続 → 出口

1.検疫

検疫とは、外国から伝染病の病原体などが自国内に侵入し流行することを防ぐため、人体、動植物を検査し、必要な措置をとることをいう。通常、検疫が簡略化されている国でも人や動物への伝染病(SARSや新型インフルエンザ、口蹄疫、エボラ出血熱など)が流行した際に急遽、健康申告書の記入・提出などが導入されることがある。この場合、流行がおさまると撤廃されることが多い。

人の検疫

入国に際し、健康申告書や国際予防接種証明書(イエローカード)の提示が必要な国では、検疫官にそれを提示する。提示が不要な国でも、検疫官が口頭で乗機地の確認をすることがある。

動植物検疫

食物やペット、生花などの動植物類、肉製品やワラ製品などの動植物製品を持ち込む際に受ける検査のことで、税関の手荷物検査時に実施されることが多い。口頭申告か書面申告となるが、書面申告の場合、検疫申告の質問は他の項目と合わせて税関申告書に含まれていることが多い。検疫の厳しい国(オーストラリア、ニュージーランド)では係員に連れられた検査犬が規制品を所持している旅行者がいないか検査している。

2.入国審査

審査窓口は居住者(Resident)と非居住者(Non-resident/Alien)に分かれている。家族(親子、夫婦)の場合、一緒にブースに入れるが、基本的には1人ずつとなる。旅券、入国カード、査証(必要な場合)を確認するだけの国と、入国目的、滞在先、滞在日数を質問したり、滞在するために十分な資金を所持しているかをチェックする国もある。審査が終了すると、旅券に入国印(スタンプ)が押される。返却された書類は出国時まで大切に保管する。テロ未然防止のため、入国審査時に生体情報採取を実施する国・地域も増えてきている。

必要書類

  • 旅券:入国時に有効なだけでなく、一定以上の残存有効期限を必要とする国もあるので注意が必要。
  • 入国カード(Disembarkation Card/Arrival Card/Entry Card): 出国カードと一体型のものは「E/Dカード」とも呼ばれる。
    (E=「Embarkation:出国」、D=「Disembarkation:入国」)。一体型の場合、入国部分が入国時に回収され、出国部分は返却されるので、出国時まで紛失しないよう保管する(紛失した場合、出国時に手続が必要な国もある)。
  • 査証(Visa):査証が必要な国に入国する場合は、事前に取得した査証を提示し確認を受ける。適切な査証がある場合でも入国が保証されるものではなく、最終的な判断は入国審査官が行う。

3.税関

手荷物と通貨の申告を行う。申告方法は書類申告(申告書に記入して申告する)と口頭申告がある。書類申告の場合、検査場の係員に税関申告書を提出する。口頭申告の場合、「デュアル・チャネル・システム(Dual Channel System)」という方法を採用している国が多い。これは、その国の免税枠に従い「免税範囲内」と「免税範囲外」の検査通路のどちらかを旅行者に選んでもらうシステムで、検査場内には免税基準が表示されている。「免税範囲内」の検査台には「緑色のランプまたは表示(Green Channel)」、「免税範囲外」の検査台には「赤色のランプまたは表示(Red Channel)」が設置。「免税範囲内」の検査では、税関職員に呼び止められた旅行者だけが検査を受け(スポット・チェック)、その他の旅行者は素通りできる。「免税範囲外」の検査では、課税対象物を提示して課税などに応じる。また、口頭申告の場合で検査通路がなく、申告が必要な人が税関窓口に出向くケースもある。

通貨の持ち込み制限

自国通貨の安定や国際収支の均衡のため、通貨や有価証券類の持ち込みを規制するもの。持込額の制限は外貨と自国通貨に分けて行われる。一定額以上については申告が必要となるケースが多い。なお、未申告が発覚した場合、処罰(罰金や所持金の没収など)の対象にもなる。

持ち込み規制品・禁止品

その国に不利益をもたらすと判断される物品、「ワシントン条約」などの国際間の取り決めにより、持ち込みが規制または禁止されるもの、一定量までは持ち込んでよいものとがある。悪質な規定違反に対する罰金は高額になっている。国連の制裁決議など政治上の理由で規制される物品もある。

ワシントン条約規制品 条約加盟国では同条約が規制する動植物(加工品含む)の持ち込みを規制または禁止している。
動植物検疫の対象品 国外から持ち込まれる動植物類には害虫や土、病原菌などが付着し、その国の動植物の生態系を変えてしまう恐れがあるため、島国では特に厳格な検査が行われている。
酒類
タバコ製品
香水
土産品
持ち込み数量や金額の制限を設けている国が多い。免税枠の超過分は納税すれば持ち込みが可能な国と超過分の持ち込みを禁止する国とがある。酒類やタバコ製品などは、持ち込める年齢を制限している国が多く、国により設定年齢は異なる。酒類とタバコ製品とで別々の年齢制限をしている国もある。
社会不安を与えるおそれがあるもの 麻薬類や武器、爆薬など、社会不安を与えるようなものは禁止されている。不道徳な印刷物や写真類(ポルノ)の持ち込みを禁じている国も多い。
宗教上の規制 イスラム文化圏の国の中には、イスラムの規範に反する酒類、ポルノ雑誌類、豚肉や豚皮革製品などの持ち込みを禁止としている国が多い。

保税(ボンド/Bond)

免税枠を超えた手荷物でその国の滞在中には不要なものや規制品を所持している場合、通関せずに保税倉庫に保管、出国時に引き取ることができる。関税は不要だが保管料(Bond Fee)が必要。保管料は預ける品物の価格、重量、日数により計算される。保税手荷物(Bond Baggage)等の案内のあるカウンターで手続する。

4.出入国手続のさまざまなケース

ここでは特殊な出入国手続となっているケースの一例を国ごとに紹介する。

米国

・事前入国審査(Preclearance)

カナダ、バハマ、アイルランド、アブダビ、バミューダ、アルバの16空港では米国に出発する旅客に対し、事前に入国審査を行っている。
該当空港(英語)
http://www.cbp.gov/travel/preclearance 別ウインドウ

・カナダやメキシコから陸路入国する場合

I-94(米国の陸路・海路用E/Dカード)オンラインから事前申請可能。https://i94.cbp.dhs.gov/I94/#/home

・自動入国審査Automated Passport Control(APC)

米国の一部空港の入国審査場では、審査の待ち時間短縮を目的に、入国者自身が情報登録を行うAPC端末が導入されている。利用対象は、米国/カナダ市民、査証免除プログラム対象国のESTA取得者など条件があるため確認が必要。APC端末が設置されている主要な空港として、ジョン・F・ケネディ国際空港、オヘア国際空港、ロサンゼルス国際空港、ホノルル国際空港などがある。また、グアム国際空港でも導入されており、上記に該当する方は利用することが可能。
制度の概要と設置空港(英語)
https://www.cbp.gov/travel/us-citizens/apc 別ウインドウ

英国

・自動化ゲート:「ePassport gates」

オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、シンガポール、米国、韓国のIC旅券所持者は、主要空港等で入国時の自動化ゲートの利用が可能。対象は18歳以上。12~17歳は大人と同伴の場合利用可能。
https://www.gov.uk/uk-border-control/at-border-control 別ウインドウ

日本

・トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)

商用、観光、親族訪問等のため短期間滞在する外国人の方でも、一定の条件を満たすビジネスマン、観光客およびその家族等については、事前に利用希望登録(オンラインによる一次審査、日本入国後の二次審査)を申請し、特定登録者カードの交付を受けることで、自動化ゲートを利用できる。
トラスティド・トラベラー・プログラムを利用するには、特定国の旅券を所持しており、利用希望者登録のために来日する以前の1年間に1回以上日本への渡航歴がある等の一定の要件を満たす必要がある。
トラスティド・トラベラー・プログラムの詳細(出入国在留管理庁ホームページ) https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/ttp2_index.html 別ウインドウ

オーストラリア

・自動出入国:「Smart Gate」

オーストラリアの国際空港では、自動出入国管理システム「Smart Gate」が導入されている。このシステムを利用すれば、係員のいる窓口ではなく、機械で自動的に入国審査が受けられる。入国の際は、日本を含む一部国籍のIC旅券を保有する16歳以上が対象となるが、出国の際は国籍、年齢を問わず利用可能。
https://www.abf.gov.au/entering-and-leaving-australia/smartgates/ 別ウインドウ

香港

・顔認証出国システム:「Smart Depature」

香港を訪れた外国人が出境する際、自動ゲートによる顔認証システム(Smart Depature)を利用可能。日本を含む一部国籍のIC旅券を保有する11歳以上が対象。事前登録の必要はないが、入境審査時に顔写真が撮影され、Smart Depature対象者のロゴ入りスリップが渡される。
制度の詳細と設置空港(英語)

https://www.immd.gov.hk/eng/services/echannel_visitors.html 別ウインドウ

入国審査時の生体情報採取

 テロ未然防止のため入国審査を強化し、主に外国籍の入国者に対し指紋スキャンや顔認証撮影を実施する国・地域が増えてきている。

各国の出入国手続の詳細を確認したい場合

観光局、各国大使館に確認する。そこで不明な場合、「外務省 海外安全ホームページ」より国・地域別の安全対策基礎データ→査証、出入国審査等で確認する。

●外務省 海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/ 別ウインドウ


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