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   特集2:9月24日
P2 【特集1:座談会】



山田 皆さんは旅行博に行かれたご経験はありますか?

乗田 当社が出展者ということもあり、横浜開催の時代から毎年行っています。

黒木 休日を利用して行きます。入社前にも、1度行きました。

井上 入社後に1度行きました。

山田 旅行博に行ったことは、通常の業務にも役立っていますか?

乗田 イタリアのブースで、世界遺産であるマテーラの洞窟を利用したホテルの話を聞き、1年後に商品化したことがあります。普段はランドオペレーターとツアー造成をしていますが、旅行博ではホテルや地元のオペレーターが直接来場なさるので、具体的な商談や情報交換ができるのが魅力。出展者リストを見て、興味のあるブースをまわるようにしています。地図がもらえるのもいいですね。わざわざ情報を探さなくても、向こうから日本に来てくれる貴重な機会です。

黒木 行ったことがない国の資料はあとで役にたちますよね。生の情報がもらえるのも助かります。

井上 私の場合、担当がスポーツイベントなのでその場の商談にはつながりにくいです。スポーツなど、目的別のブースがあるといいですね。今年11月に広州でアジア大会があるので、関連する話ができればと思っています。

山田 黒木さんは休日を使って、一般公開日に行かれるんですよね。

黒木 一般来場者として、人気のブースでは並びます(笑)。たとえばドイツのブースでは、「ロマンチック街道はどれくらいの日程で回れるんですか?」など、初歩的な質問をしてみます。後日、お客様に聞かれたときにそのときのメモをもとにお話すると、実際に行ったことがあるような感覚でご案内できます。

山田 どんなブースに行かれますか?

黒木 ヨーロッパが多いのですが、最近は南アフリカや砂漠の国に興味を持つ方が多いので、そちらにも伺います。

井上 仕事の関連もありハワイブースには足が向きますが、他のブースでクイズを楽しむことも(笑)。


乗田 個人として行く時は、僕も他社さんのゲームに参加しますよ(笑)。人出が少ないブースの方に話しかけたり。あとは食べ物。ワインなどの試飲があるので、のどが渇いたら会場をひと周りして飲んでみたり。

山田 満喫していますね。

乗田 でも最初に行ったときは、広い会場を埋め尽くすブースの数に驚きました。こんなにたくさんの業界人が旅行博を知っているんだ、と。

黒木 タイのパタヤで泊まったホテルの方が「旅行博に行きます」と言うのを聞き、本当に世界各地の方が集まるんだなあ、と驚いたことがあります。

山田 新人や後輩にも行ってほしいとお考えですか? 平日は忙しいので難しいようにも思いますが。

黒木 ぜひ行ってほしいです。新人や2年目くらいでは知識はあっても経験がない。旅行博のような場で現地の人と話したり、興味のあるものを見つけて得意分野をつくってほしいですね。

乗田 会社の方針で業界日に行くようになればいちばんいいのですが、そうなるためには、旅行博も実益につながる部分が多くなることが必要です。今はまだ、イベント的な要素が強いかもしれません。

山田 今年はB to Bの商談会として「マーケットプレイス」も予定しています。

乗田 それはいいですね。

井上 入社2年目の時、会社からの指示で業界日に行きましたが、その時は目的があいまいだった上、会場も大きく、歩いているだけで終わりました。出展者との商談なんて…と恐縮してしまった面もあります。何かひとつ、具体的な話をするのを目標に、こちらから話しかけてみるといいと思います。

乗田 出展者と直接会って話をすると分かることは多い。資料をいただいて翌年までそのまま、ということもあるんですが(笑)、それでも、話をする姿勢が大事だと思います。出展者の方々は日本が初めての方も多く、出会いにワクワクしているわけですよ。そんな方々とお話しすることで、逆に自分たちからおもてなししたほうがいい。

一同 なるほど(笑)。

乗田 楽しんで帰ってくだされば、「日本はよかったよ」と帰国後、ほかの人に伝わって、次回出展するかもしれない。気になることをどんどん聞いたほうがいい。

黒木 当社の場合、新人には、旅行博に行くように声がかかります。経験を積んでほしいという意図からですが、さらに行く前に先輩が「こういう見方をしたら」とアドバイスするとより充実した時間になりそうですね。

山田 若手にとっては、「忙しいのにわざわざ行かなくても」と思うのでは?

乗田 忙しいといっても、年に1回です。その時間をもったいないと思うほうがもったいない。1年近く前から開催日は決まっていますから、それに合せて仕事は調整できます。何と言っても、一度会った人とは、そのあとのメールのやりとりでも安心感が違います。

井上 たとえばホノルルマラソンは、毎年同じ場所で同じことをするので、かえって新しい情報が入ってきにくいんです。「走る前日はパスタがいい」というリクエストでおいしいパスタ屋さんを探したいといったことは、現地の人に最新の話を聞きたいですよね。


乗田 日本人が求める料理の量やお皿の質といったニュアンスはメールで伝わりにくい。一度でも会っていると、相手が話を聞く姿勢も違うものです。それに直接会うと、地図を見ながら新しい見どころを教えてもらえたりもします。 都心からわずか数百円の交通費で数十カ国の情報が一気に得られる。お得な機会ですよね。

黒木 商品造成担当者にもぜひ行っていただきたいです。扱っている地域のことをより深く知るチャンスです。

山田 セミナーや観光会議も開催されますが、参加のご予定は?

黒木 あるのは知っていましたが、行ったことがありません。国ごとのセミナーだと、その国の担当管理者が集まりがちかも。「入社3年目まで」など制限を設けて、現場の人が集まるような仕組みがあるといいですね。また、テーマに絞ったセミナーがあるといいと思います。

山田 運営についてのご意見など、ほかにあればお聞かせください。

井上 私が所属する部署ですと、スポーツなどテーマ別のブースがあれば、会社も「行ってこい」と言うようになると思います。音楽やクルーズブースもいいですね。ぜひ、お願いします。

山田 一般の方も楽しいですね。


黒木 ファミリー向けの企画はどうでしょう。旅行博のリピーターになりやすいですし、今は行けなくてもいずれ旅行に行く。お子さんに限らず、旅行博は来場者に世界の国々に興味をもっていただくいいきっかけだと思います。

乗田 旅行のきっかけ作りになるといいですね。渡航者数が減っているといっても、来場者は本当に楽しそうに会場を回っています。旅行博を通じて、もっと需要喚起をしていければ、と思います。

山田 本日はありがとうございました。




会議
●基調講演とパネルディスカッションは午後開催
●2部構成のパネルディスカッション
旅行博
●商談の場、マーケットプレイスを開催
●充実したセミナー
●業界関係者入場は午後8時まで延長


JATA国際観光会議・世界旅行博2010
■国際観光会議
9月24日(金) 10:30(開場10:00) ◆東京ビッグサイト(国際会議場)
■旅行博
9月24日(金) 12:30〜20:00 業界日
※18:00〜20:00は、各出展者小間内レセプションなどを開催しているブースもあります)
9月25日(土)〜26日(日) 10:00〜18:00 一般公開日 ※26日は17:00で終了
◆東京ビッグサイト(東1、2、3ホール)
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