
山田 新人や後輩にも行ってほしいとお考えですか? 平日は忙しいので難しいようにも思いますが。
黒木 ぜひ行ってほしいです。新人や2年目くらいでは知識はあっても経験がない。旅行博のような場で現地の人と話したり、興味のあるものを見つけて得意分野をつくってほしいですね。
乗田 会社の方針で業界日に行くようになればいちばんいいのですが、そうなるためには、旅行博も実益につながる部分が多くなることが必要です。今はまだ、イベント的な要素が強いかもしれません。
山田 今年はB to Bの商談会として「マーケットプレイス」も予定しています。
乗田 それはいいですね。
井上 入社2年目の時、会社からの指示で業界日に行きましたが、その時は目的があいまいだった上、会場も大きく、歩いているだけで終わりました。出展者との商談なんて…と恐縮してしまった面もあります。何かひとつ、具体的な話をするのを目標に、こちらから話しかけてみるといいと思います。
乗田 出展者と直接会って話をすると分かることは多い。資料をいただいて翌年までそのまま、ということもあるんですが(笑)、それでも、話をする姿勢が大事だと思います。出展者の方々は日本が初めての方も多く、出会いにワクワクしているわけですよ。そんな方々とお話しすることで、逆に自分たちからおもてなししたほうがいい。
一同 なるほど(笑)。
乗田 楽しんで帰ってくだされば、「日本はよかったよ」と帰国後、ほかの人に伝わって、次回出展するかもしれない。気になることをどんどん聞いたほうがいい。
黒木 当社の場合、新人には、旅行博に行くように声がかかります。経験を積んでほしいという意図からですが、さらに行く前に先輩が「こういう見方をしたら」とアドバイスするとより充実した時間になりそうですね。
山田 若手にとっては、「忙しいのにわざわざ行かなくても」と思うのでは?
乗田 忙しいといっても、年に1回です。その時間をもったいないと思うほうがもったいない。1年近く前から開催日は決まっていますから、それに合せて仕事は調整できます。何と言っても、一度会った人とは、そのあとのメールのやりとりでも安心感が違います。
井上 たとえばホノルルマラソンは、毎年同じ場所で同じことをするので、かえって新しい情報が入ってきにくいんです。「走る前日はパスタがいい」というリクエストでおいしいパスタ屋さんを探したいといったことは、現地の人に最新の話を聞きたいですよね。 |