会報誌「じゃたこみ」 【JATA活動】
「2025年度JATA会長表彰」、第3回「 JATA SDGsアワード」
「ツアーグランプリ2025」の表彰式を開催しました

更新日:2025年07月08日


2025年7月2日(水)、全日通霞が関ビル8階会議室にて、JATAは「2025年度JATA会長表彰」、第3回 「JATA SDGsアワード」、「ツアーグランプリ2025」の各表彰式を開催しました。

■2025年度JATA会長表彰
この表彰は、JATAの活動や旅行業における貢献や認定制度合格者に対し「功績表彰」・「永年勤続表彰」・「エリア・スペシャリスト全エリア認定表彰」を行うもので、JATA髙橋会長より各受賞者へ表彰状が授与されました。
※各部門の受賞者詳細(JATAニュースリリース*PDF)は こちら

■第3回 「JATA SDGsアワード」
この取組みは、旅行業界における「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に向けた取組みの推進を目的にSDGsに関する優れた取組みを広く周知することで、他の会員会社の模範となり、業界全体の主体的な取組みを後押しする趣旨で実施され、今年で3回目となります。17の目標を4つのテーマ・部門に分けて募集。今年は去年(50件/18社)を上回る57件/27社の応募があり、応募も大手会員会社のみならず中小の会員会社からも積極的に行われ、その裾野を徐々に広げています。
大賞は各部門優秀賞より審査委員が審議の上決定、今年は「社会経済部門」より以下が大賞に選ばれました。
※各部門の受賞者詳細(JATAニュースリリース*PDF)は こちら

【大賞】
  受賞会社 : 近畿日本ツーリスト株式会社
    ツアータイトル : 「温泉を楽しみたい」をあきらめない!オストメイトのための温泉日帰りツアー
          ~障害者差別解消法の改正施行をきっかけに、誰もが旅を楽しめる社会の実現を目指して~

           
      (右:大賞を受賞された 近畿日本ツーリスト株式会社 伴流 高志さん、左:表彰状授与をしたJATA髙橋会長)

このツアーは、「誰一人取り残さない」社会の実現に貢献する画期的な取組みとして、障害の中でも増加傾向にある内部障害者の旅行環境を改善することを目的に、ストーマ装具メーカーとホテルの協力でオストメイトおよびそのご家族を対象にした温泉入浴体験ができるという内容です。困難な状況にある方々の旅行機会を創出し、当事者同士の共感を生み出すだけでなく、プラスαの創意工夫で関連企業を巻き込み知識向上と理解促進を図っている点は秀逸であり、また、積極的なメディア発信により社会的認知の向上にも貢献している部分も評価されました。

■「ツアーグランプリ2025」
ツアーグランプリは、旅行業における企画力およびマーケティング力の向上、「観光立国」の施策に寄与することを目的に、海外旅行・国内旅行で優れた企画旅行(募集型・受注型)、及び訪日旅行等で実施された企画提案の中から優れた作品を表彰するものです。
対象は、2024年4月から2025 年3月末までに催行された企画旅行(募集型・受注型)及び訪日旅行等で実施された企画提案。「斬新性」「事業性」「業界貢献度」の3項目を主なポイントとし、委員会の審査にて国内・海外・訪日旅行の各部門の中から「優秀賞」 「審査員特別賞」「観光庁長官賞」を、そして最も高い評価を得たものを「国土交通大臣賞」として選考。
31回目となる今回は、応募総数147作品(国内旅行75作品、海外旅行56作品、訪日旅行16作品)の中から12作品が表彰されました。
※各部門の受賞者詳細(JATAニュースリリース*PDF)は こちら
  

【国土交通大臣賞】
  受賞会社 : 株式会社風の旅行社
    ツアータイトル : 未経験者から上級者までみんなで草原集合!! ほしのいえセレクト乗馬6日間

       
 (写真左:各賞を受賞された方々、写真右: 国土交通大臣賞を受賞された 株式会社風の旅行社 山田基広さん)

このツアーは、モンゴルを熟知する乗馬クラブと連携し、レベル別の乗馬指導や柔軟なグループ編成を実現。未経験者から上級者まで安心して楽しめるよう、日本人向けに安全性と快適性を徹底的に最適化した点が高く評価されました。
また、経験者と未経験者をクラス分けし、レベルに適したレクチャーとすることで、集客層の拡大とリピート率の向上にも成功。少人数制を保ちつつ収益性も確保しました。さらに、移動式ゲルキャンプや効率的な移動設計により、環境への配慮と参加者の負担軽減にも取組みました。

国土交通大臣賞を受賞した株式会社風の旅行社 山田基広さんは、「今回受賞したモンゴルのツアーは、お客様の声を取り入れブラッシュアップを続けることで、リピーターも多く年齢層も幅広い人気ツアーに成長した」と受賞の喜びを語りました。

最後に、ツアーグランプリ2025審査委員会 本保芳明委員長は、全体講評として「今年の受賞作品には『深さ』『広がり』『つながり』という共通点があり、これらをもってその土地、文化、人と丁寧に向き合い積み重ねることが観光が社会にもたらす価値を高めていく」とし、来年以降も新しい価値観や挑戦に溢れた商品の応募を期待するとして締めくくりました。


(右:第3回「兼高かおる賞」を受賞したサヘル・ローズさん、左:表彰状授与をした兼高かおる基金 長内 恵子代表理事 )

また、同会場では、日本旅行作家協会による「兼高かおる賞」の表彰も行われ、俳優・タレントのサヘル・ローズさんが受賞しました。「兼高かおる賞」は、海外への憧れと旅の素晴らしさを伝え続けた兼高さんの偉業を後世に伝えるため2022年に創設され、今回が3回目となります。
サヘルさんは、難民キャンプ訪問などで世界の様々な国を訪れている経験に触れつつ、「旅は平和の証。平和でないと旅はできない。世界では自由に旅ができない国も数多くある。これからも多くの国を訪れその現状を発信し、賞に恥じないような歩みをしていきたい」と話しました。

JATAは、これからもこのような様々な取組みを通して、旅の魅力を伝えるとともに課題の解決に努め、国内・海外・訪日それぞれの観光・旅行のさらなる促進に貢献してまいります。