旅の安全・危機管理 2026年度 旅の安全の日模擬訓練の実施結果について
(7月1日~7月7日実施)

更新日:2026年08月10日


2026年8月10日
一般社団法人日本旅行業協会
旅行安全マネジメント推進チーム

1. 実施日:2026年7月1日(水)~7日(火)

※ 2026年度も旅の安全の日Weekとし、期間内に模擬訓練を実施
 その中で7月1日にはJATA共通模擬訓練を実施

2. 実施内容

「緊急事態(大地震・テロ・バス事故等)が発生し人身に関わる被害が出ている」という状況を統一とし、各社の緊急連絡体制の一巡に要した時間と社員数、及び国内・海外・訪日の部門毎にお客様滞在数を報告する。
① 7月1日JATA共通模擬訓練
午前10時45分にJATAの指定した都市・シミュレーション(国内・訪日は a) 南海トラフ、b) 首都直下、c) 日本海・千島海溝対象エリアより選択したエリアで地震が発生、海外は d) ホノルル、e) 香港より選択した都市で大規模な地震が発生)に基づき訓練を開始、第1報をメールにて1時間以内に、第2報を報告フォームにて訓練終了後速やかにJATAの対策本部に報告する。
② 期間内に、各社取扱方面の中で任意に設定した都市・エリアを対象とした都市名訓練を実施し、実施日同日の17時までにJATAに報告する。
③ 期間外の別日程・別途実施をおこない、訓練終了後速やかにJATAまで報告する。

3. 実施対象

7月1日~7日の期間中および期間外(7月中)の実施会社は以下の通り。
実施参加社数 : 89社(国内60社・訪日14社・海外54社)
内)7月1日共通模擬訓練参加社数 : 41社(国内27社・訪日9社・海外27社)
※ 重複エントリーあり
(参考)前回2025年度実施80社(国内67社・訪日27社・海外45社)

4. JATA共通模擬訓練の実施結果

実施参加エントリー社数 : 43社(国内・訪日31社・海外30社)
第1報時間内返信社数 : 国内・訪日17社(54.8%)、海外18社(60.0%)
詳細報告期限内回答社数 : 国内・訪日29社(86.8%)、海外28社(89.7%)
未回答社数 : 国内・訪日2社、海外2社
緊急連絡体制の一巡平均所要時間 : 44分(最長316分、最短3分)

5. 全体講評

全参加会社89社のうち46%(41社)が5月に実施したセミナーを受講されており、本訓練は緊急体制の構築において一定の効果があったものと推察されます。参加各社からは「社内全体の安全に対する意識が向上した」「緊急連絡体制を再確認できた」といった前向きな感想が多数寄せられました。

一方で、昨年度参加した会社の46%(23社)は今年度も①共通模擬訓練に参加した一方、25%(10社)は今年度未実施となっており、共通模擬訓練に参加した会社が、次年度以降は定期的にステップアップした③期間内独自実施を行うサイクルが定着するよう、今後も促進していきたいと考えています。

6. 実施後の感想(抜粋・要約)

① 訓練の成果

  • 危機管理意識の向上:会社として訓練に参加したことで、社内の安全管理に対する意識を高め、緊急連絡体制を再確認することができた。
  • 現実的な課題の把握:日頃の運用における連絡網のボトルネックや、有事の際に想定される対応の遅れなど、改善すべきポイントが具体的に可視化された。
  • マニュアルのブラッシュアップ:既存の課題を反映したマニュアルの実効性を検証する機会となった。

② 主な課題

  • 連絡体制の強化:電話連絡時の不備(スタッフの登録漏れ、着信制限による遅延、営業時間外のつながりにくさ)が確認された。単一の連絡手段ではリスクがあるため、複線化(複数ルートの確保)が必要である。
  • 情報管理の精度向上:緊急時に必要なお客様の正確な連絡先やシステム上のデータに不足・不備が見られた。平時からの台帳管理と情報共有の徹底が急務である。
  • 報告・対応プロセスの標準化:「対応中です」といった曖昧な報告ではなく、安全状況や精神状態を正確に伝える報告フォーマットの統一が必要である。また、役割分担の明確化と災害発生直後の優先順位の再定義が求められる。
  • 多様な状況への対応:平日日中以外(休日・夜間)、通信環境が遮断された状況、遠隔地(山間部・島嶼部)など、様々なケースを想定した対応力の強化が必要である。

③ 今後の方向性

  • マニュアルの具体化:報告フォーマットの統一や役割分担の明文化など、実用性の高い運用ルールを再構築する。
  • 訓練のステップアップ:次年度はより踏み込んだ内容(平日日中以外の独自シミュレーション等)を実施し、社員の危機管理意識のさらなる向上を図る。
  • 平時の備え:ツアー増加を見据えた社内連携体制の構築と、データ管理の徹底を継続していく。

以 上

【参 考】実施旅行会社一覧

【この件に関する担当部署】
▸ 国内旅行推進部 飯島  TEL : 03-3592-1276
▸ 訪日旅行推進部 田村   TEL : 03-3592-1252
▸ 海外旅行推進部 大久保 TEL : 03-3592-1274