会報誌「じゃたこみ」 【JATA活動】JATA髙橋会長がマルコス大統領との会合で
日・フィリピンの相互交流活性化を宣言

更新日:2023年12月22日


2月9日(木)、日本を訪問中のフィリピンのマルコス大統領と観光業界の主要パートナーとの会合がホテルオークラ東京にて開催され、JATAから髙橋会長と志村理事長が参加し、双方向の交流発展に向けて意見交換を行いました。

(前列中央がマルコス大統領、右がフラスコ観光大臣。後列中央が髙橋会長、右が志村理事長、左は白濱亜嵐氏。)

マルコス大統領は2月8日から12日まで訪日され、岸田総理大臣と会談されるなど忙しいスケジュールの中、2月9日(木)11:00からホテルオークラ東京にて同会合が実施されました。会合には、精力的に観光政策を進めるクリスティーナ・フラスコ観光大臣も出席されました。

日本側出席者を代表してJATA髙橋会長は「コロナ前の2019年日本からは68万人、フィリピンからは61万人の旅行者がそれぞれの国を訪れ、まさに双方向の交流が実現できており、お互いとても大切なマーケットです。
本格的な国際交流の再開により、フィリピンには多くの日本人旅行者が訪れることと期待しています。フィリピンは1年中温暖な気候で、若い方はセブ島やボラカイ島を代表とするビーチリゾートでの休息、リタイヤ層ではロングステイ先として人気を博しています。多くの日本企業も進出しており、ビジネストラベル先としても拡大が見込めます。今後は、学生市場への英語留学や教育旅行、健康増進をテーマとしたウェルネスツーリズム、そして昨今のIR統合型リゾートの拡充から法人市場へのMICEの提案などさまざまなクラスターへの訴求が可能と考えています。近々としては、セブへの増便と機材の大型化にも期待をしているところです。
日本政府は先日、新型コロナウィルスの感染症法上の位置づけを引下げる方針を発表しました。これにより、日本人の海外旅行の本格的な回復が始まるものと確信しています。日本のツーリズム産業が一丸となり、海外旅行の回復に向けた機運醸成を強化してまいります。」と日本とフィリピンの相互交流、海外旅行の復活に力を入れる考えを話されました。

マルコス大統領は「コロナのパンデミック以前、観光産業は我が国のGDPの12.9%を占め、主要な経済的原動力の1つでした。その回復は順調で、昨年は265万人の外国人観光客を迎え、当初目標の170万人を超えました。これは、若く、情熱を持ったフラスコ観光大臣の功績と言えます。観光は経済を牽引するだけではなく、互いの文化、伝統、遺産を共有でき、深い愛を育むことができるものです。また、旅行者だけでなく、そのキーとなる観光地の地元の人々のためにもサポートしています。主要な観光地ではハードとソフトの構築をし、道路や橋、医療施設、きれいな水までも容易に提供することができています。」とフィリピン観光の現状を語り、さらに「フラスコ観光大臣が目標とする観光産業の多様化のひとつが教育観光の促進です。流暢な英語力は私たちのレバレッジのひとつです。フィリピンのプログラムで英語を学ぶ日本人学生に継続的なサポートをお約束いたします。」と、互いの友情を深めるプログラムとして英語教育をあげられました。

そして、「フィリピンはより多くの日本人を迎える準備ができています。日本の景気復活に欠かせない観光業復活への協力を惜しみません。」と観光産業復活への協力を約束されました。1月30日現在でフィリピンへの日本人観光客は6位とのことで、パンデミック前の航空路線の復活、さらには新たな路線の開拓を目指したいと意欲的に語られました。

最後に双方向交流に向けて重要な時期にある今「生産的なアイデアと行動計画は私たちの長期的な友情を後押しします。双方向の復活を楽しみにしています。」と、日本とフィリピンの観光交流の活発化に期待を寄せられました。

会合ではフィリピン観光大使に就任した、フィリピン人の母と日本人の父を持つ、ダンスボーカルグループ「GENERATIONS」の白濱亜嵐氏の紹介も行われました。日本とフィリピンとの懸け橋を担う白濱氏の活躍にも期待が高まります。

2021年に国交正常化65周年を迎えた日本とフィリピン。コロナ禍を経ての新たな関係構築に向けて有意義な会合となりました。

 

<参考>フィリピンの2019年の外国人旅客数は826万人。内訳は1位韓国、2位中国、3位アメリカ、4位日本(68万3千人)
日本への外国人旅客数は3,188万人。内訳は1位中国、2位韓国、3位台湾、4位香港、フィリピンは8位で61万3千人