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更新日:2024年10月04日
JATAは、2024年8月26日 (月) ~31日(土)、9月2日(月)~7日(土)の期間、2024年度「第11回 JATAインターンシップ」を実施しました。 この研修は、旅行業への就職を第一志望として考えている大学3年生を対象に、旅行業界の最新事情や魅力を伝えることを目的として行われ、また、コロナ禍を経て人材不足と言われる中、将来にわたる成長産業として国からも位置付けられている観光業・旅行業での人材確保の強化を目指し、より多くの学生に参加を呼びかけるため今回初めて2回の実施(8月/A日程・9月/B日程)としました。
インターンシップには「観光系学部」(※一部除く)がある大学16校(跡見学園女子大学、江戸川大学、桜美林大学、神奈川大学、杏林大学、國學院大学、淑徳大学、玉川大学、帝京平成大学、東洋大学、獨協大学、日本大学、文教大学、明海大学、明治大学、立教大学※五十音順)より65名 が参加、就業体験の受入企業として、JATA会員会社13社(エヌオーイー・沖縄ツーリスト、KNT-CTホールディングス、クラブツーリズム、JTB、ジャルパック、東武トップツアーズ、T-LIFEホールディングス、日本橋夢屋、日本旅行、阪急交通社、名鉄観光サービス、読売旅行※五十音順)が参画しました。
■スケジュール スケジュールは以下の内容で行われ、学生は6日間を通して旅行業界を総合的に体験できる充実のカリキュラムに臨みました。
■<1日目>講義「職業としての旅行業」、セミナー「納得感ある就活の秘訣」 初日は、旅行会社に就職するにあたり、その全体概要をつかむための講義やセミナーが行われました。 旅行業に関する基礎情報を理解・習得するとともに、就職後、職業として旅行と向き合い携わっていく際に必要な事柄や心構えなどについても学びました。
講義「職業としての旅行業」 まず初めに、JATA渡辺事務局次長より「職業としての旅行業」と題し講義がありました。 この講義では、旅行業の概要として、国内・海外・訪日の各渡航者数や取扱額の推移などについてデータ資料等を用いて解説、さらに現在の課題やその改善のための取組みについて具体的な事例を示しながら説明がされました。 また、Z世代の海外旅行に対する意識調査の結果として、「費用」「治安」「語学」の不安から海外への旅行や語学留学離れが進んでいる現状も紹介され、学生たちは、現在の自らの状況と照らし合わせるとともに、これから社会人として旅行業を志望している(この現状を変えていく側になろうとしている)ことについて、改めて意識・認識しようとする姿が伺えました。
講義の様子(左:A日程、右:B日程)
セミナー「納得感ある就活の秘訣」 続いて、「納得感ある就活の秘訣」と題し、(株)リードポテンシャル 代表取締役大嶋博子氏が以下3つのテーマに沿ってセミナーを行いました。
<テーマ> 1.旅行業を目指す就活の「今」と「必要な考え方」 →仕事をする意味とは?やりがいのある仕事に近づくためには? 2.他の人と差をつける”印象アップのコツ” →ビジネスマナー(身だしなみ、言葉使い、エントリーシートのポイントなど) 3.「自分らしさ」で選ばれるために →自分の原点を探り、自分らしさ(強み)を明確にするプロセス
大嶋氏は、ご自身が以前旅行会社に勤務されていた経験等を交え具体的で分かりやすく説明。 学生たちもグループごとに分かれてそれぞれの意見を交換したり、大嶋氏へ質問を投げかけるなど活発なやりとりが行われました。
セミナーの様子(左:A日程、右:B日程)
■<2~5日目>就業体験 2~5日目は、JATA会員会社の協力のもと、業態の違う2社で各2日間の就業体験をしました。 学生たちはそれぞれ異なる受入企業へ出向き、各企業が行っている様々な業務を実際に体験。受入企業社員から部署ごとの業務詳細について説明を聞いたり、グループワークとしてテーマを与えられ実際に商品造成のアイディアを発表したり、受入企業社員と一緒に帯同し実際に営業現場に出向くなど、実務にリアルに触れる貴重な機会となりました。 商品造成体験で出たアイディアは実際に商品化される可能性もあるとのことで、学生たちは、若い新しい視点を打ち出しつつも実現性のある内容にするにはどうすれば良いかなど悩みながらも積極的に取組んでいました。
職業体験の様子(左:部署ごとの業務説明、右:グループワークの発表)
■<6日目>実習の振り返り 最終日は、5日間の実習の振り返りとして、以下2つのグループワークが実施されました。
2~5日目の就業体験のフィードバック 前半は、2~5日目に各自異なる企業へ赴いての就業体験での気付きのフィードバックとして、企業毎に発表を行い、情報を共有しました。旅行会社と一口に言っても企業毎にそれぞれ特徴・得意とする分野があり業務が多様であること、社風や福利厚生など企業風土にも個性があること、など実体験をしたからこそ肌で感じられたことを率直に述べ合いました。
初日(1日目)に伝えられたプレゼンテーマの検討/発表 後半は、今回のインターンシップの締めとして、初日(1日目)に伝えられたテーマに対するプレゼンが行われました。 テーマは、「若者の置かれた海外渡航への厳しい環境に対する解決策」。 コロナ、円安、物価高などの影響により若者が海外渡航し見聞を広め国際感覚を身に着ける機会が減っている状況への解決策を「ツーリズム視点」「現役大学生視点」を盛り込みつつ提言するという内容で行われました。それぞれに日頃大学で学んで得てきた知見と、今回のインターンシップで新たに得た体験を織り交ぜながら作成。各班、着目点の異なる多様な観点から様々な提言がなされ、学生たちは興味深く聞き入っていました。
プレゼンテーマの検討/発表の様子(上:A日程、中・下:B日程)
■インターンシップを終えて インターンシップ終了後、参加した学生、就業体験を受け入れた企業、その効果についていずれからも有意義であったことが伺えるアンケート結果やコメントが寄せられています。
学生からのアンケート結果・コメント(抜粋)
「充実した体系的なプランで様々な角度から旅行業を深掘りでき、より一層旅行業に関する解像度も上がり志望度も強まりました」 「他大学の学生との交流やともにグループワークをする中で自分の至らない点を見つけることができたので、それらを改善し自己成長に繋げていきたいです」 「就活や社会人における基礎的な部分、敬語やお辞儀の角度や所作、気持ちの持ち様など、マナーやコツに関して教えていただき今後の励みとなりました」 「良い点ばかりではなく、イマイチだと感じた点(改善点)もしっかりと話してくれたので、本当に参考になる意見になっていたことがとても良かったです」 「6日間を通して、まずは朝早くの出勤やオフィスでの勤務など社会人のルーティンのようなものを味わうことができ、将来のイメージを明確に持つことができました」
企業からのコメント(抜粋) 「発言や質問から、事前に企業研究を熱心に行っている様子が伺えました」 「実際にやってみたい業務内容を具体的に思い描いている学生も多いようだが、今回の研修によってそこに差異がないかを体感・確認できる場であってもらえたら良いと思います」 「SDGsやオーバーツーリズムなど日頃から学んでいる観光・旅行に関する知識に対し各自意識・意見を持っており、学生同士で積極的にディスカッションする姿は素晴らしかった」 「資料のとりまとめ、それを表現するプレゼン、いずれも慣れており、日頃の授業やゼミなどで行っている成果が発揮されている様子でした」 「テレワークの利用率、育児休業制度、転勤や異動の頻度、残業についてなどの質問もあり、働く環境について現実的に捉えていると感じました」
コロナ禍を経て旅行が大きく動き出し、観光立国として観光業・旅行業が日本の重要な政策の柱の1つと位置づけられる中、そのさらなる発展・成長には将来を担う若い人材の確保と育成が不可欠です。 JATAでは、今回のインターンシップをはじめ、今後も様々な活動を通して学生・若者と観光業・旅行業への橋渡し役となるよう努めてまいります。
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