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更新日:2025年05月20日
法務・コンプライアンス室 (監修 弁護士 三浦雅生)
だいぶ浸透した「コンプライアンス」という言葉。残念ながら旅行業界でも違反行為が複数発生したため、現在、JATAでも業界を挙げてコンプライアンスの取組みに力を入れ、社会からの信頼回復に努めています。ただ、「実は意味がよくわからない…でも今さら聞けない…」と密かに思っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。 そこで今回は、私たちが事業活動をしている限り避けては通れない課題「コンプライアンス」の意味するところを、もう一度考えてみたいと思います。
「Compliance」という単語の意味 私が学生時代に使っていた(古くて申し訳ありません)「エッセンシャル英和辞典(旺文社)」で「compliance」を引いてみたところ、「服従、従順、承諾、納得、卑屈」とだけ書いてありました。一方インターネットで検索してみたところ、「法律や倫理などの要求に『従うこと』(「ことばの壺」三省堂辞書ウェブ編集部)」という説明がありました。時代を超えて意味が広がってきたことを感じます。「法律の要求に従う」は理解できても、「倫理『など』の要求に従う」が少し難しく感じます。ここが肝、つまり「誰が、何を要求しているのか」を正しく理解することが重要です。
「誰が」求めているのか まず、「誰が」求めているのでしょうか。まずは、私たちが事業活動をする際のありとあらゆる関係者(よく「ステークホルダー」と言われます)の方々、つまりお客様やお取引先はもちろん、従業員、投資家、所属する事業団体、監督官庁、自治体…などがあげられます。さらに今は、事業活動や情報伝達のグローバル化への考慮も必要です。小さなことだと思っていたらSNSであっという間に情報が広がり、見ず知らずの方々からも批判を受ける、ということがあり得ます。例えば採用活動の影響を考えてみると、「ステークホルダー」の範囲はより広くとらえる必要があるように思います。
「何を」求めているのか 次に、その方たちは「何を」求めているのでしょうか。一言で今風に言うと「ホワイトであること」であるように思います。そしてホワイトとブラックの境目が明確なわけではなく、かつ常に変化している、ということが、コンプライアンスの理解を難しくしている一因のように感じます。 JATAで2024年5月に発行した「旅行業界のコンプライアンス推進 具体的取組みのためのガイド」の巻末には、「コンプライアンス・コード(行動規範)」のサンプルを掲載しています。ここには、一般的な行動規範の項目として、「法令遵守」「公正取引の遵守」から始まり、「お客様満足の追求」「人権の尊重」「職場環境の整備」「政治・行政との健全な関係」「反社会的勢力との関係遮断」を挙げています。法令で明文化されているものも簡単に白黒つくわけではありません。明文化されていない他の項目はもっとそうで、「○か×か」はその都度内容に応じて判断する必要があります。しかも、判断には時代背景も影響します。たとえ5年前に問題がなかったとしても、今もそのまま受け入れられるとは限りません(昔のドラマを見ると、それを痛感します)。判断に必要な感性を養い常にブラッシュアップしていくことが、とても重要です。
立場を変えて自分たちの言動を振り返る 「お天道様は見ている」という言葉があります。今なら「お天道様」は空だけでなく私たちの周囲のどこにでもいるよ、と捉えるべきかもしれません。また、「悪事、千里を走る」というようにSNSのない時代ですら悪事は千里を走ったようですが、今はそのスピードはさらに上がっており、ネガティブな情報ほど(たとえ、それが誤解であっても)あっという間に広がって世論が形成されてしまいます。 よく考えると、私たちも他の企業や組織から見た「現代版お天道様」や、SNSで情報を広める立場になり得ます。時々、自分を「自分たちを取り巻く様々な立場の人々」に置いてみて、自分たちの言動はどのように見えるのか、振り返ってみる習慣を持つといいかもしれません。
【参考】 ●「旅行業界のコンプライアンス推進 具体的な取組みのためのガイド(Ver.1.1)」 (会員ログインが必要です/2024年5月31日の欄をご覧ください)
担当 法務・コンプライアンス室 鷲谷敦子
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