会報誌「じゃたこみ」 【海外・研修レポート】
団体旅行セールスパーソンとして、社員が挑む
「海外団体販売基礎・実地研修」のすべて

更新日:2024年04月16日


座学研修プログラム : キャセイパシフィック航空プレゼンテーション


キャセイパシフィック航空は1946年に創業し、本社を香港に構えています。同社は1959年7月4日に初めて羽田空港に就航した外資系航空会社の中でも長い歴史を持つ航空会社の1つであり、本年、日本就航65周年の節目を迎えます。今回の研修を実施するにあたり、多大なるご協力をいただきました。
JATA研修室で行われた座学研修では、東日本旅客営業部 シニアアカウントマネージャーの西氏に講師としてご登壇いただき、同社の最新の運航状況、保有機材、空港サービスの最新情報などについてプレゼンテーションを行いました。

西氏は、はじめに、キャセイパシフィック航空の概況について触れ、2023年度末までの旅客輸送量について、コロナ前 (2019年第1四半期)と比較して約70%まで回復していることを指摘し、今年末までにはコロナ前の水準まで戻すことを目標にしていることを明らかにしました。また、日本線の復便状況についても言及し、2024年2月現在では93%まで復便していると説明しました。


キャセイパシフィック航空 東日本旅客営業部 西 真理子シニアアカウントマネージャー

キャセイパシフィック航空は、現在、東京、大阪、名古屋、福岡、札幌の5都市6空港から週に130便を運航しています。羽田便は毎日2便、成田便は台北経由の1便を含む毎日6便が運航され、西氏はこれらの便について、午前便は東南アジアや香港から中国へのフェリーを利用した乗り継ぎが可能であり、午後便はインド、ヨーロッパ、オーストラリア、オセアニア、南アフリカなどの中長距離路線への接続がスムーズであると強調しました。
また、大阪についても既にコロナ前と同じく1日5便の運航スケジュールに戻っており、名古屋については、現在、運航している午後の2便にくわえ、午前便の復便を希望していると述べました。さらに、福岡は週に10便、札幌からも週5便運航しており、日本―香港間を多彩なフライトで繋いでいることを強調しました。
また、東京、大阪から就航している台北線に関しても、既にコロナ前の状況に戻っており、200席以上の大型機材で運航していることから、修学旅行やMICEの団体にも多く利用されていると話しました。

続いて、キャセイパシフィック航空が保有する機材について紹介し、2021年に導入したエアバス350-900と350-1000型機は、他の主要な旅客機と比較して、二酸化炭素の排出量が少なく、燃費効率が25%優れた航空機であることを強調しました。一方、エアバス330型機は日本-香港間で最も多く運航され、200席以上の座席を備えるため、大型団体に好評で、ボーイング777型機は主に東京、大阪-台北間のフライトに使用されていると説明し、福岡には最新機材のエアバス321NEOが就航していると紹介しました。

西氏は、キャセイパシフィック航空の強みについて、日本-香港間の運航では最大の便数を誇り、特に東京、大阪発では午前発と午後発の設定により、幅広いスケジューリングと充実した乗り継ぎネットワークを展開していると指摘し、香港だけでなく、29の国と地域、68都市への訪問が可能であることを改めて強調しました。また、大型団体グループをハンドリングする際に役立つ情報として、200名ほどのグループサイズでも一括で運ぶことが可能な大型機材を保有している点、業務の効率化を図るための独自の見積もりシステム (Group Sales Optimizer)を導入していること、団体グループでのフレームアサインや自動チェックイン機の対応を挙げました。
また、空港サービスについて、自動チェックイン機をはじめ、セルフサービス手荷物預け機や香港国際空港で導入されたE搭乗ゲートの利用など、コロナ禍によりサービスが大きく変化したことに触れ、今回の研修でぜひその利便性を体験し、実感していただきたいと述べました。

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