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更新日:2022年07月27日
2013年3月12日
社会貢献委員会は、日本赤十字社東京都支部の協力のもと、3月1日より3日間にわたりJATA研修室にて救急法の講習会(基礎講習会+救急員養成講習会)を実施しました。講習会には、会員会社より21名が参加し、救命の基本理念をはじめ、けが人や急病人を正しく救助し、医師や救急隊などに引き継ぐまでの救命・応急手当を学びました。
1日目は、一次救命処置といわれる、命にかかわる状態の方に施す処置について、まず、手当にあたる際の最重要項目として位置付けられる「確認」のポイントを学びました。はしごの下で倒れている傷病者は、転落によるけがの可能性があるため、首を動かさないようにしつつ体を温めるなど、周囲の状況を観察しながら、考えられるケースを想定した上、傷病者を観察し手当を行います。 午後からは、赤十字の指導員のもとテキストで学んだ心肺蘇生やAEDを用いた緊急処置の方法を、訓練用の人形とAEDを実際に使用し、自分のものとして習得していきます。AEDの使用は、講習受講が必須ではありませんが、製品により取扱いやガイダンスに若干の違いもあるため、一定の訓練を受けなければ使用することは難しいとされており、実際の実技訓練時に、参加者が手間取ってしまうこともあり、訓練の必要性をあらためて感じさせられます。
2日目は、救急員養成ということで、実際に起こりうる急病の種類や骨折等のけがに対する応急手当を指導員の実体験のお話も交えながら学びました。 なかでも血液は3分の1以上を失うと生命に危険を及ぼすとされており、迅速かつ適切な止血が必要となります。傷病者の痛みを和らげつつ、患部の悪化を防ぐ手当には、三角巾や包帯をうまく使用することで対応できますが、効果のある包帯の正しい使い方が、最初はなかなかうまくできないものの、参加者同士で互いに教え合いながら訓練をしていくなかで、参加者は慣れた手つきとなっていきます。
3日目は、復習とともに、シミュレーション訓練を行い、事故に遭遇した場合、何を一番に心掛けるべきかを学びました。 その内容は、海外での事故を想定し、10名ずつ救助者役と傷病者役にわかれて、重症者と軽症者が混在し状況が不透明な現場において、これまで学んできたことを活かし対処を試みます。体験では、手当てもされず取り残された方がでてきてしまったことから、全体把握や指揮系統が重要であるという反省点が参加者からあがるとともに、頭では理解していなかがらも行動することの難しい現実に直面します。指導員からはお客様をお連れしているときはまず「点呼」をとること、リーダーを決めること、そして傷病者の状態から手当の順番を決めるトリアージュを行うことなどのポイントを教えていただき、海外であればその国ごとの救急車の呼び方(番号等)を知っておくことも必要ではないかとアドバイスを受けました。
昨今、事故や災害が多発しており、添乗業務などの際に救命・応急手当の知識や技術が役立つ場面に遭遇することも考えられます。終始和やかな雰囲気の中でも、参加者が自ら考え、積極的に話し合いながら進める活発な姿勢に、指導員からは「今回の受講を通して、参加者へは勇気をもって率先して行動してほしい」と期待の言葉がかけられました。また、参加者からは多くの反省点が話される一方で、「講習会を通して学び、知識を得たことで、今後は自信を持って動けると思う」という力強い声があがりました。
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