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更新日:2023年12月22日
業界が結束して「反転攻勢の出発点」に
「第66回定時総会 東京・大手町の経団連会館」
JATAは6月22日、東京・大手町の経団連会館で第66回定時総会を開催し、2021年度事業報告と収支決算報告、役員選任が承認されたほか、2022年度事業計画などについて報告が行われました。一昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大により、旅行業界も大きな影響を受けてきましたが、4月下旬からハワイを中心とした海外旅行の実施が再開、また、6月10日から添乗員付きパッケージツアーの受け入れという形で訪日インバウンド旅行が再開されたのに続き、7月前半からは全国を対象とする需要喚起策も実施される予定で、旅行需要の回復に向けた動きが本格化することへの期待も高まっており、今年の定時総会は「反転攻勢の再出発点」として旅行業界の結束を確認する場となりました。
「冒頭で挨拶するJATAの髙橋会長」
コンプライアンスは全てに優先 髙橋広行JATA会長は総会冒頭の挨拶で、昨年、JATAの信用を損なう複数のコンプライアンス問題が発生した事態に言及し、「コンプライアンスは全てに優先することを、改めて、強く認識しなければならない」と強調。JATAでは、経営者向けのコンプライアンス研修会を開催するとともに、コンプライアンスの手引きの作成やeラーニング研修の実施などにも取り組んできました。 高橋会長は「不正行為で開かれる未来など決してないということを肝に銘じる必要がある」と訴え、JATAの役員全員に対して、各社におけるコンプライアンスの取り組み状況調査実施とコンプライアンス遵守の誓約書提出を求めるよう述べました。
需要動向も希望を持てる環境に 2020年初めから続いている新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、海外旅行市場と訪日旅行市場をはじめ、国内旅行市場でも需要が大幅に落ち込むなど、厳しい状況を強いられてきていますが、今年のゴールデンウイークは、コロナ禍で初めて、行動制限がなかったことから、全国各地の観光地などでも久しぶりに賑わいが復活する形となりました。 髙橋会長は、「厳しい状況が続いていた旅行需要動向も、ようやく希望を持てる環境に変わってきている」と語り、事態の好転を歓迎。同時に、「ゴールデンウイークは、当初、懸念されていたような新規感染の急激な増加は見られず、逆に、旅行が直接的な感染拡大の原因とはなっていないことを証明する絶好の機会となった」と指摘し、「今後の国内旅行需要の拡大に向けて追い風となる」と期待を示しました。
高まる「海外旅行復活」の機運 JATAは今年4月、髙橋会長を団長とするハワイ視察団を現地に派遣し、(1)安心で安全なハワイ側の受け入れ体制の確認と確立、(2)ハワイにおける日本市場のプレゼンス向上を目指して、ハワイ州知事や同州4市郡長、同州議会上位下院議長、ハワイ・ツーリズム・オーソリティとの会議・意見交換などを実施しました。 髙橋会長は、「ハワイに続いて韓国にもJATA視察団を派遣し、2年ぶりの海外旅行復活に向けて道筋を開くことができた」と説明。また、数次にわたって水際対策の緩和を求めてきていることや、5月下旬から一部の国や地域に対する外務省の感染症危険情報がレベル1(特定の感染症について、その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けるため、特別な注意が必要)に引き下げられたことから、「いよいよ、ビジネス・観光両面での海外旅行復活の機運が高まってきた」と話しました。
訪日再開で各国から期待膨らむ 訪日インバウンド旅行については今年6月から、旅行業者などを受入責任者とする添乗員付きパッケージツアーによる外国人観光客の受け入れが開始されました。髙橋会長は「JATA会員企業の協力による国の実証事業を経て、訪日インバウンド旅行が再開され、海外の旅行会社やメディアから多くの問い合わせも寄せられるなど、期待度の高さがうかがえる」と説明しています。
「来賓として挨拶する 和田観光長官」
交流の活発化へ取り組みを強化 来賓として挨拶した観光庁の和田浩一長官は、「新型コロナウイルスの感染拡大により、観光分野は2年以上の間、大変に厳しい環境にある」と語り、「感染状況に配慮しながら、いかにして、感染拡大防止策、そして、経済の回復の両立を図っていくかが最大の課題だ」という認識を示されました。 和田長官は、「6月10日から添乗員付きパッケージツアーの受け入れも開始され、インバウンド旅行者の訪日も始まった」のに続いて、「7月前半から全国を対象とした新たな需要喚起策として『全国旅行支援』が実施される(6月22日時点)」ことから、「観光の復興に向けて大きな転換点となる」と話され、また、髙橋JATA会長が「全国旅行支援」の早期実施と分かりやすく実効性の伴うものとなるよう要望したのも踏まえ、和田長官は「平時への回復に向けて、さらに歩みを進めていかなくてはならない」と語り、「関係団体や企業などの関係者と意見交換をしながら、国内外の交流をさらに活発化していくための取り組みを強化していきたい」と決意を示されました。
第66回JATA定時総会の実施内容についてはこちらもご覧下さい。
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