会報誌「じゃたこみ」 【JATA活動】「JATAビジネスマッチング」サイトオープン

更新日:2024年03月01日


 2024年2月13日、JATAは、旅行業界において初となる「JATAビジネスマッチング」サイトをオープンしました。このサイトはJATA会員会社同士が個々の商品やサービスを紹介・募集するためのプラットフォームで、第66回 JATA定時総会(2022年6月開催)時に発表した「旅行業再生戦略会議」内の提言、「JATA会員相互間の協業・共創」を具現化したものです。今回はこのマッチングサイト立ち上げに、中心となって携わってきた、JATA総務部 増田数馬アシスタントマネージャーに話を伺います。

 

「JATAビジネスマッチング」サイト トップ画面

 

マッチングサイトを立ち上げに至った背景について、教えてください

増田:発端は2022年コロナ禍の渦中において開催された「旅行業再生戦略会議」にて、最終的に取りまとめられた提言です。「旅行業再生戦略会議」は、ウィズ、アフターコロナにおいて、旅行業のあるべき姿「旅行業再生」を目指し、立ち上がった会議体です。議論を重ね、策定された提言書に3つの方針が定められました。その中の一つには、『前例にとらわれることのない協調と共創の実践』が掲げられています。競合意識から協調と共創への意識転換を図り、非競争分野で情報共有や相互連携などの協力関係を目指すものです。例えば、新しいシステムを構築しようとする際に、費用の観点から単独では難しいと考えられる場合でも、協業し費用負担を軽減することで、新たな取り組みが可能となります。また、企業同士で意見を出し合い連携して新しい仕組みを開発するような、垣根を超えたつながりにより、革新的な発想や取り組みがうまれることも期待できます。業務の効率化や生産性の向上を目指し、コロナ禍からの脱却と完全なる回復に向けて、また、業界のさらなる成長と発展に貢献するため、このマッチングサイトがお役に立てばと考えています。

 

マッチングサイトとは?

増田:マッチングサイトは、個社の事業展開を検討するにあたり、情報交換を行うための掲示板です。主な機能は大きく2つあります。一つは、「サービス紹介機能」で、JATA会員(正会員・協力会員・国内賛助会員)およそ1,500社に対し、自社の商品・サービスを紹介することができます。「我が社のサービスを使いませんか?」とアピールし、同時に協業パートナー企業を募集することも可能です。もうひとつは「サービス募集機能」となります。この機能では、会員会社が「こんなサービスがあれば助かる」「こんな商品があれば嬉しい」といった具体的な要望をリクエストすることができます。このような機能を携え2月13日にサイトをオープンしました。早くも、24件の案件が公開されています(2024年2月22日現在)。
紹介動画も用意していますので、ぜひ、ご覧ください。紹介動画はこちら

 

一番の強みは?

増田:ビジネスマッチングサイトは、多く存在していますが、旅行業界に特化したマッチングサイトは他にありません。同じ業務領域の中で展開されるので、必要な情報を迅速に検索でき、効率的にビジネスマッチングができることがセールスポイントです。

実際にどのように利用するのでしょうか?

増田: JATA会員であれば、簡単に利用可能です。JATA公式サイトのトップ画面にマッチングサイトの入口が設けられています。掲載情報を閲覧するためには、IDとパスワードが必要です。普段、利用されているJATAホームページ閲覧用の認証パスワードでログインしていただけます。ログイン後は、全ての情報を閲覧し、投稿することが可能となります。もちろん、すべて無料でご利用いただけます。なお、JATA認証パスワードにつきましては、各会員会社にて管理していただいています。

マッチングサイトの入口はJATA公式サイトのトップ画面に

 

マッチングサイトの開発にあたり、どのような点に苦労しましたか?

増田: このマッチングサイトの開発においては、国の助成金を活用しています。事業実施の必要性や目的、成果目標などについて明確に説明し、国の審査を通過させる必要がありました。承認後も、開発時期の指定や締め切りが明示されており、それらを厳守することが求められます。開発にあたっては、補助金の活用が大前提となっていました。そのため、補助金の内定を受けてから開発業者へ発注といったスケジュールを組まざるを得ず、かなり短期間での開発を迫られました。実際、開発開始から納期までに残された時間は2ヶ月ほどしかなく、大きなプレッシャーを感じながらの開発となりました。思い返すと胃が痛むような気もしますが・・、無事にオープンできた今、その喜びはひとしおです。

JATA総務部 増田数馬アシスタントマネージャー

会員のみなさまにメッセージをお願いします

増田:これまでは、JATAとして、会員同士の協業を促進する取り組みは、ほとんどありませんでしたが、このマッチングサイトを利用することで、JATA会員会社、約1,500社とのコミュニケーションが可能となります。会員会社同士の情報共有が活発になり、新たなビジネス機会が生まれることが期待されます。想定もしていなかった、マッチング展開が大きなうねりとなり、業界全体の底上げにつながるような、これまでにない事業が生まれれば嬉しいです。ようやく運用を開始できましたので、今後は、利用いただいた会員のみなさまからのフィードバックを受けつつ、より良いサイトに進化させていきたいと考えています。多くのみなさまの参画をお待ちしております。