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更新日:2022年06月09日
2016年12月16日
冒頭、川廷氏の問いかけに、参加者の多くが「CSRの伝え方」を今回のセミナーの受講ポイントであると挙手されました。このことから、2003年頃、CSRがブームとなり、日本企業が本格的に取り組み始めた一方で、未だCSRを「利益を得てから対応するもの」と捉える経営者等も多く、社内の意識改革がCSRを担当する方の共通課題であることが伺えました。
貧困問題、環境問題などあらゆる社会課題があふれる昨今において、資本力のある企業のあり方、また事業のなかで企業が社会責任をどう考えているかが、問われています。 川廷氏は、その社会責任の精神は元々日本企業にあった理念であり、全く新しい概念ではないと、渋沢栄一氏の「道徳経済合一説」を紹介されました。それは、真の富を得るには道徳が必要であり、社会全体に対して責任を持たなければ長続きしない、というものです。 いま社会貢献活動だけでなく、社会的に責任ある経営が、市場において支持、評価されており、社会課題をリスクやコストと考えるのではなく、新しい事業の可能性を提示する「投資」の対象とみるようになってきています。
SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)は、自然生態系と人間社会の持続的な繁栄に向けた国際目標です。これまで、国連において環境保全と社会発展(開発)の分野は、各々異なる文脈で活動していましたが、それを束ね、共に推進していくための行動計画がSDGsであり、17の目標から成ります。 なぜ、企業がCSRに取り組むにあたり、SDGsの視点が必要なのか、川廷氏は3つのポイントをあげられました。
また、日本がSDGsを採択する際、政府の方針として、「貧困撲滅や気候変動への積極的関与とともにGPIFがPRIに署名し持続可能な開発の実現に貢献する」と安倍総理は表明されました。これは、世界最大の年金基金であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESG投資*を推進するPRI(国連責任投資原則)に署名するという点において、短期の利益追求だけではなく、長期でしっかりビジョンをもち、持続可能な社会づくりに貢献するような企業に投資をしていく、という日本の姿勢の表れであり、世界にもたらす影響は大きいとされており、グローバルな企業成長を考える上で、ESG投資への対応は見過ごせない時代となってきています。
博報堂DYグループのCSR基本構想「生活者と社会の幸せを生み、つなげ、ともに拡げていくこと」は、「生活者発想」「パートナー主義」というポリシーのもと推進されています。
今回のセミナーでお話がありました持続可能な社会へ向けて、消費者を巻き込み、行動変容を促す点は、旅行業のCSRを考える上でも、欠かせない視点であり、最大限に活用できる見方であります。今回お話いただきました川廷氏は、積極的にCSRを企業成長の機会として取り組まれていらっしゃり、最前線でCSRに携わられる方の生の声であり、参考になるお話を聞けたセミナーとなりました。
講演される講師の川廷氏
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