コロナ禍以前の旅行トレンド 2019年12月期(第3回) 旅行市場動向調査~訪日

更新日:2022年03月02日


旅行動向調査

2019年12月期(第3回) 旅行市場動向調査~訪日

2019年12月12日

DI値は3ヵ月前(7~9月)から+2ポイント高いプラス4。
3ヵ月後(1~3月)は-15ポイント低下しマイナス11。
6ヵ月後(4~6月)は現況よりも-6ポイント低いマイナス2。

現況は3ヵ月前(7~9月)の見込みより上昇したが、3ヵ月後はマイナスになる見込み。ラグビーワールドカップの効果で欧米や豪州からの景況感が上昇した。

訪日旅行全般の業況について

業況・客数ともに好調で、引き続きプラス圏を維持しているが、3ヶ月後は低下の見込み。
種別では、「第1種」が引き続き好調で、「第2種」もプラス圏に回復したが、「第3種」は低調。
国・地域別では「欧州」「北米」「豪州」が上昇した一方、「韓国」「香港」は低下した。

総合

訪日旅行全般の業況は3ヵ月前(7~9月)から+2ポイント上昇してプラス4、客数も+2ポイント上昇のプラス7。
種別の業況では、「第1種」がプラス9とプラス圏を維持し、「第2種」が+29ポイント上昇してプラス圏に回復した一方、「第3種」は-5ポイント低下しマイナス16と不調。

現況は一部を除き上昇、引き続きプラス圏を維持する。

訪日旅行全般は3ヵ月前(7~9月)より+2ポイント上昇し、プラス4。

客数は+2ポイント上昇し、プラス7。

  • インバウンドの伸びが鈍化する中、第4四半期はラグビーW杯の影響で販売、前年比も大きく伸びた。今後イベント関係で団体をどれだけ取扱えるかがポイントになってくる。 (第1種)
  • 訪日旅客は対前年を上回り増えているが、韓国、香港は減少傾向にある。団体の数はまだ増えているが、FITの伸びの方が堅調である。 (第1種)
  • 東北に目を向け始めている。 (第1種)

3ヵ月後(1~3月)は現況のプラスからマイナスへ低下する見込み。6ヵ月後(4~6月)も低迷の可能性。

訪日旅行全般の3ヵ月後(1~3月)は、-15ポイント低下してマイナス11。6ヵ月後(4~6月)は+9ポイント上昇してマイナス2。

客数の3ヵ月後(1~3月)は-13ポイント低下しマイナス6。6ヵ月後(4~6月)は+3ポイント上昇しマイナス3と、見込みは低調となった。

  • 訪日外国人の日本旅行での楽しみ方が「モノ」から「コト」に変化している。買い物よりも、体験することへの変化を感じる。さらに、旅先にも変化あり、大都市だけでなく地方都市や農村にまで訪れている。 (第2種)
  • 以前は旅行全てを手配していたが、最近は、ガイドだけの手配、ホテルだけの手配、車だけの手配となり、手配の一部は現地旅行社が直接するようになってきている。 (第3種)
  • 年々ホテル代が上がっているが、依頼する側の予算希望が相変わらず厳しく、手配に苦労している。オリンピックを来年に控えホテルの手配動向が気になる。 (第1種)

訪日旅行の需要動向(方面別)

  • 現況は3ヵ月前(7~9月)に比べて「関東」が-10ポイント低下した一方、「東北」「中四国」「九州」でそれぞれ+9ポイント上昇した。
    「東京」「ゴールデンルート」はやや低下したものの、いずれもプラス圏を維持している。
  • 3ヵ月後(1~3月)は「東海・北陸」(-10ポイント)、「ゴールデンルート」(-9ポイント)の低下が大きい。

(単位:DI)

  1年前
(10~12月)
9ヵ月前
(1~3月)
6ヵ月前
(4~6月)
3ヵ月前
(7~9月)
現況
(10~12月)
3ヵ月後
(1~3月)
6ヵ月後
(4~6月)
北海道 -20 -4 -16 -17 -17 -15 -17
東北 -33 -34 -35 -32 -23 -27 -30
関東 -1 6 -4 -2 0
東京(TDRを含む) 14 13 10 8 9
東海・北陸 -4 -13 -6 -16 -15
関西 13 6 8 8 7
中四国 -30 -38 -24 -24 -15 -19 -22
九州 -8 -23 -11 -22 -13 -17 -23
沖縄 -6 -17 -15 -24 -32 -30 -33
ゴールデンルート(関東⇔関西) 8 6 9 7 4 -5 0

※「関東」「東京(TDR含む)」「東海・北陸」「関西」は、2019年6月調査で聴取方法を変更したため、以前のデータなし

訪日旅行の需要動向(顧客層別)

  • 現況は、「FIT」が3ヵ月前(7~9月)に比べて-5ポイントの低下ではあるものの、プラス圏を維持。「団体」は+5ポイント、「MICE」は横ばいであった。
  • 3ヵ月後(1~3月)は全ての客層で低下の見込み。

  1年前
(10~12月)
9ヵ月前
(1~3月)
6ヵ月前
(4~6月)
3ヵ月前
(7~9月)
現況
(10~12月)
3ヵ月後
(1~3月)
6ヵ月後
(4~6月)
FIT 18 4 16 7 2 -6 0
団体 -9 -13 -11 -6 -1 -13 -11
MICE -17 -28 -28 -13 -13 -17 -8

訪日旅行の需要動向(国・地域別)

  • 現況は3ヵ月前(7~9月)に比べ、「香港」(-23ポイント)や「韓国」(-17ポイント)が大きく低下した一方、「欧州」(+13ポイント)や「北米」(+6ポイント)、「豪州」(+4ポイント)で上昇。
  • 3ヵ月後(1~3月)は「韓国」がプラス1ポイント回復する他は、横ばいもしくはやや低下の見込み。

  1年前
(10~12月)
9ヵ月前
(1~3月)
6ヵ月前
(4~6月)
3ヵ月前
(7~9月)
現況
(10~12月)
3ヵ月後
(1~3月)
6ヵ月後
(4~6月)
中国 5 6 16 7 5 -4 -2
韓国 -15 -19 -24 -59 -76 -75 -73
台湾 14 9 3 2 2 -4 -3
香港 0 -19 -7 -10 -33 -36 -29
東南アジア 1 -4 8 0 2 -2 2
欧州 -6 -15 0 -5 8 -4 -4
北米 -15 -18 -9 -8 -2 -7 -2
南米 -37 -47 -26 -24 -14 -14 -17
豪州 -33 -26 -17 -11 -7 -12 -15

旅行市場動向調査について

一般社団法人 日本旅行業協会(JATA)では、JATA会員および中連協会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、会員1411社中、登録のあった644社を対象として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。

「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後・6ヵ月後)についてのアンケートを実施し、旅行市場の動向を把握することを目的としております。

調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)の回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「良い」を選んだ割合(%)から「悪い」を選んだ割合(%)を引いて、「DI」(=DiffusionIndex ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表しています。

DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て悪い(-100)の間の評価となります。

調査概要

調査地域
:全国
調査対象
:JATA会員各社、中連協会員各社の経営者など
調査方法
:インターネット調査
調査期間
:2019年11月5日(火)~11月22日(金)
設定数
:644社
回収数
:276社
回収率
:42.9%

種別について

「旅行市場動向調査」では、各業況を種別に分析しています。
各種別の取り扱い業務範囲と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。

種別 取り扱い業務範囲 社数 比率
第一種旅行業 海外・国内の募集型・受注型企画旅行の企画・実施、海外旅行・国内旅行の手配、及び他社実施の募集型企画旅行の代売を行うことができる。 184社 66.7%
第二種旅行業 国内の募集型企画旅行の企画・実施、海外・国内の受注型企画旅行の企画・実施、海外旅行・国内旅行の手配、及び他社の募集型企画旅行の代売を行うことができる。 38社 13.8%
第三種旅行業 海外・国内の受注型企画旅行の企画・実施、海外旅行・国内旅行の手配、及び他社の募集型企画旅行の代売を行うことができる。また、実施する区域を限定し、旅行代金の支払い時期を制限したうえで国内の募集型企画旅行を行うことができる。 54社 19.6%

この資料に関するお問い合わせ

JATA広報室
  • TEL (03)3592-1244