コロナ禍以前の旅行トレンド 2019年3月期(第4回) 旅行市場動向調査~海外

更新日:2022年03月02日


旅行動向調査

2019年3月期(第4回) 旅行市場動向調査~海外

2019年3月14日

DI値は3ヵ月前(10~12月)から-5ポイント低いマイナス8。3ヵ月後(4~6月)は+16ポイント増加しプラス8。
6ヵ月後(7~9月)は現況より+4ポイント高いマイナス4。

現況は好調な個人旅行が牽引し前回調査の見込を上回る。DI値はやや低下はするも、3ヵ月後のGWへの集中が想定される。遠方を中心に「韓国」以外の全ての地域や多くの顧客層で増加が見込まれる。

海外旅行全般の業況について

現況は好調な個人旅行が牽引し前回調査の見込を上回る。DI値はやや低下はするも、
3ヵ月後のGWへの集中が想定される。
遠方を中心に「韓国」以外の全ての地域や多くの顧客層で増加が見込まれる。

総合

海外旅行全般の業況は3ヵ月前と比べて「商用・視察」「教育旅行」の大幅な低下があったものの、「学生」「一人旅」「ファミリー」など個人旅行が好調で前回見通しを上回った。3ヵ月後は前回調査の見込みを大きく上回りプラス圏となる見込み。地域別では「韓国」「中国」が低下したが、遠方の欧州やハワイは好調。「ハワイ」「アジア」は6か月後も好調を維持し、プラス圏となる見込み。

現況(1~3月) は個人旅行が好調。GW前にやや低下したが、前回見込及び対前年は上回る。

海外旅行全般は3ヵ月前(10~12月)から-5ポイント低下だが前回見込よりはやや高いマイナス8。

  • 「1-3月は普通だが、GWの影響からか3月の春休みが足踏み状態です。」(海外旅行ホールセラー)
  • 「相変わらずシニア層は海外旅行の需要が高い。一般の募集ツアーは格安と高級の2極化が進んでいる。」(リテーラー2)
  • 「韓国が少し戻ったかと思ったが、また情勢悪化で下降気味」 (リテーラー2)

3ヵ月後(4~6月)は大幅に回復し、プラス圏の見込。6ヵ月後は前年同月比と同程度まで低下。

3ヵ月後(4~6月)は+16ポイント増加しプラス8。6ヵ月後(7~9月)は+4ポイント増加しマイナス4。

  • 「GW中心に集中しており、逆に4月前半・6月の予約が弱い状況」(リテーラー1)
  • 「GWの10連休効果もありハワイやヨーロッパといったロング方面で数字が伸びている。」(リテーラー1)
  • 「GWに予約が出来なかったお客様が、夏休みにシフトして予約が入り始めている。」(海外旅行系旅行会社)

(単位:DI)

  2年前
(1~3月)
1年半前
(7~9月)
1年3ヵ月前
(10~12月)
1年前
(1~3月)
9ヵ月前
(4~6月)
6ヵ月前
(7~9月)
3ヵ月前
(10~12月)
現況
(1~3月)
3ヵ月後
(4~6月)
6ヵ月後
(7~9月)
海外旅行全般 -28 -16 -16 -16 -8 -3 -3 -8 8 -4
※-11 ※-7

※2018年12月期調査見通し数値

  1年半前
(7~9月)
1年3ヵ月前
(10~12月)
1年前
(1~3月)
9ヵ月前
(4~6月)
6ヵ月前
(7~9月)
3ヵ月前
(10~12月)
現況
(1~3月)
3ヵ月後
(4~6月)
6ヵ月後
(7~9月)
総合旅行会社 10 15 9 -4 11 34 12 42 27
海外旅行ホールセラー -21 -44 -25 -32 17 7 -14 0 -14
海外旅行系旅行会社 -14 -17 -35 -6 8 -19 -23 11 -12
リテーラー1 3 21 4 43 25 25 39 47 23
リテーラー2 -26 -39 -24 -15 -25 -16 -10 0 -14
インハウス -12 2 -8 0 14 7 -22 -8 -6
ネット系旅行会社 -100 25 -40 -40 12 -50 -50 50 0

海外旅行の需要動向(方面別)

現況は「ハワイ」や「アメリカ・カナダ」などアジア圏以外で増加が見られた。
3カ月後は「韓国」以外の全ての地域で増加。
長い連休ということもあり、「ハワイ」「ヨーロッパ」など遠方の増加が続く。
「アジア」「ハワイ」「ヨーロッパ」の3地域がプラス圏となる見込み。

  • 現況は3ヵ月前(10~12月)に比べ「アメリカ・カナダ」は+15ポイント、「ミクロネシア」は+11ポイントと大きく増加。「中国」は-14ポイント、「韓国」は-8ポイントと大きく低下。「アジア」は±0ポイントだったが、依然として方面別DIで最も高い。
  • 3ヵ月後(4~6月)は「韓国」を除くすべての方面で増加。特に「ハワイ」(+11ポイント)、「オセアニア」「ヨーロッパ」(+9ポイント)「アメリカ・カナダ」(+8ポイント)は大きく増加。「アジア」「ハワイ」「ヨーロッパ」の3方面がプラス圏となる見込み。

(単位:DI)

  1年前
(1~3月)
9ヵ月前
(4~6月)
6ヵ月前
(7~9月)
3ヵ月前
(10~12月)
現況
(1~3月)
3ヵ月後
(4~6月)
6ヵ月後
(7~9月)
ハワイ 6 2 2 -7 0 11 2
アメリカ・カナダ -27 -19 -20 -30 -15 -7 -11
ヨーロッパ -17 -5 -3 -10 -8 1 -7
オセアニア -22 -33 -30 -31 -28 -19 -24
ミクロネシア -45 -46 -41 -28 -17 -16 -16
アジア 9 9 17 14 14 17 8
中国 -47 -41 -36 -31 -45 -38 -41
韓国 -47 -36 -25 -27 -35 -36 -38

海外旅行の需要動向(顧客層別)

現況は春休みにより、「学生」、「一人旅」は大きく増加。
3ヵ月後は10連休のGWもあり、前年同時期と比べて「商用・視察」以外のすべての顧客層が増加。
「ファミリー」と「シニア」がプラス圏となる見込み。

  • 現況は3ヵ月前(10~12月)と比べて「学生」は+18ポイント、「一人旅」が+11ポイント、「ファミリー」「OL」が+7ポイントと個人旅行の客層で大きな増加が目立った。一方で低下したのは「商用・視察」(-16ポイント)、「教育旅行」(-12ポイント)の2セグメントであった。
  • 3ヵ月後(4~6月)は、「学生」を除く全ての顧客層で増加が見込まれる。特に大きく増加が見込まれるのは「ファミリー」(+18ポイント)、「ハネムーン」(+13ポイント)、「OL」(+10ポイント)。

(単位:DI)

  1年前
(1~3月)
9ヵ月前
(4~6月)
6ヵ月前
(7~9月)
3ヵ月前
(10~12月)
現況
(1~3月)
3ヵ月後
(4~6月)
6ヵ月後
(7~9月)
ハネムーン -36 -31 -32 -32 -30 -17 -23
ファミリー -21 -20 -7 -19 -12 6 -6
OL -29 -33 -23 -28 -21 -11 -16
学生(教育旅行を除く) -21 -49 -29 -40 -22 -29 -23
シニア(60歳以上) -1 -3 -2 3 4 10 2
一人旅 -19 -30 -21 -30 -19 -15 -17
インセンティブ(*) -15 -20 -16 -18 -25 -14 -17
商用・視察 -1 0 -3 3 -13 -8 -9
教育旅行 -22 -28 -14 -14 -26 -24 -13

*「インセンティブ」:企業・団体等が従業員への報奨として提供する旅行

旅行市場動向調査について

一般社団法人 日本旅行業協会(JATA)では、JATA会員および中連協会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、会員1413社中、登録のあった607社を対象として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。

「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後)についてのアンケートを実施し、旅行市場の動向を把握することを目的としております。

調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)の回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「良い」を選んだ割合(%)から「悪い」を選んだ割合(%)を引いて、「DI」(=DiffusionIndex ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表しています。DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て悪い(-100)の間の評価となります。

調査概要

調査地域
:全国
調査対象
:JATA会員各社、中連協会員各社の経営者など
調査方法
:インターネット調査
調査期間
:2019年2月4日(月)~2月22日(金)
設定数
:607社
回収数
:267社
回収率
:43.9%

業態別区分について

「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。

業態名 定義 社数 比率
総合旅行会社 全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 28 10.5%
海外旅行
ホールセラー
海外旅行を専業とするホールセラー会社 14 5.2%
海外旅行系旅行会社 旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 18 6.7%
国内旅行
ホールセラー
国内旅行を専業とするホールセラー会社 7 2.6%
リテーラー1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 20 7.5%
リテーラー2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 104 39.0%
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 40 15.0%
ネット系旅行会社 上記以外でインターネット販売が中心である会社 4 1.5%
訪日旅行系旅行会社 上記以外で訪日旅行販売が中心である会社 32 12.0%

*ホールセラー:パッケージツアーの企画・販売を専門に行う旅行会社

この資料に関するお問い合わせ

JATA広報室
  • TEL (03)3592-1244