コロナ禍以前の旅行トレンド 2018年6月期(第1回) 旅行市場動向調査~国内

更新日:2022年03月02日


旅行動向調査

2018年6月期(第1回) 旅行市場動向調査~国内

2018年6月28日

DI値は3ヵ月前(1~3月)より+12ポイント上昇しマイナス3。3ヵ月後(7~9月)は+4ポイント上昇しプラス1。
6ヵ月後(10~12月)は現況よりも+1ポイント高いマイナス2。

国内旅行全般の業況について

現況は個人観光旅行が苦戦するも、好調な団体旅行がDI値を押し上げた。3ヵ月後のDI値はプラス圏内まで上昇する見込み。夏休みによる個人観光旅行と沖縄の回復が見込まれる。

総合

国内旅行全般の業況は3ヵ月前のマイナス15から+12ポイント回復するも、マイナス圏に留まった。「北海道」や「東京」「東北」が+10ポイント以上の上昇。「近畿」「愛知・岐阜・三重」「沖縄」以外の地域で上昇。1年前の同時期に最も業況が高かった「沖縄」は、麻疹の流行もありマイナス1に低下。個人観光旅行は振るわず、「ファミリー」以外は3ヵ月前のDI値から上昇が見られない。一方で団体旅行は好調で3ヵ月前と比べて大きく回復。国内旅行全体のDI値を押し上げたと見られる。3ヵ月後の業況予想は夏休みによる個人観光旅行の回復と「沖縄」の回復が見込まれ、業況はプラス1とマイナス圏を脱する見込み。

現況(4~6月) は個人観光旅行が苦戦するも、好調な団体旅行がDI値を押し上げた。

国内旅行全般は3ヵ月前(1~3月)より+12ポイント上昇し、マイナス3

  • 「職場旅行の件数が増大傾向にあり。」(総合旅行会社)
  • 「沖縄ははしかの影響でGWを含めて苦戦。」(国内旅行ホールセラー)
  • 「社員旅行が少しづつですが増えてきております。」(インハウス)

3ヵ月後は夏休みによる個人観光旅行の上昇や「沖縄」の回復により上継続が見込まれる。

3ヵ月後(7~9月)は+4ポイント上昇しプラス1。6ヵ月後(10~12月)は現況より+1ポイント高いマイナス2

  • 「国内旅行については、間際の予約が顕著にふえてます。」(リテーラー2)
  • 「間際予約が多い中で、夏休みのファミリー層は昨年よりも早く予約頂いている。」(総合旅行会社)
  • 「7月と8月にホテルが少ない(特に東京)、お客様希望のホテルが満室でキャンセルになることが多い。(国内旅行ホールセラー)

(単位:DI)

  2年前
(4~6月)
1年半前
(10~12月)
1年3ヵ月前
(1~3月)
1年前
(4~6月)
9ヵ月前
(7~9月)
6ヵ月前
(10~12月)
3ヵ月前
(1~3月)
現況
(4~6月)
3ヵ月後
(7~9月)
6ヵ月後
(10~12月)
国内旅行全般 -13 -11 -14 2 -11 -4 -15 -3 1 -2
※-3 ※-5

※2018年3月期調査見通し数値

  1年半前
(10~12月)
1年3ヵ月前
(1~3月)
1年前
(4~6月)
9ヵ月前
(7~9月)
6ヵ月前
(10~12月)
3ヵ月前
(1~3月)
現況
(4~6月)
3ヵ月後
(7~9月)
6ヵ月後
(10~12月)
総合旅行会社 -18 -19 18 -15 -7 -17 10 15 26
国内旅行
ホールセラー
-43 0 -33 0 -33 -17 -27 18 0
リテーラー1 -39 -19 20 0 21 -19 -5 0 -5
リテーラー2 -3 -16 5 -16 -5 -11 -3 -3 -3
インハウス -5 7 -7 -3 0 -11 6 2 0
ネット系旅行会社 -33 -67 -43 -27 -20 -33 -50 -14 -80

※今回の調査結果は6月18日の大阪府北部地震の影響は含まれておりません。

国内旅行の需要動向(方面別)

現況は3ヵ月前と比べて北海道や東京、東北が前回調査から+10ポイント以上の上昇。沖縄はマイナス圏へ低下したが、麻疹の流行終息宣言もあり、3ヵ月後は前年同時期と同程度までの回復が見込まれる。

  • 現況は3ヵ月前(1~3月)に比べ、「近畿」、「愛知・岐阜・三重」、「沖縄」は低下。それ以外はすべての地域で上昇。特に「北海道」(+17ポイント)や「東京」(+15ポイント)、「東北」(+10ポイント)が大きく上昇、「九州」は3期連続の上昇でマイナス圏を脱した。
  • 3ヵ月後(7~9月)は、「北海道」は+11ポイント、マイナス圏まで低下した「沖縄」が+10ポイントと大きな上昇が見込まれる。次いで「甲信越」が+7ポイント。低下が大きかったのは「四国」の-6ポイント。それ以外の地域は同水準に維持することが予想される。

(単位:DI)

  1年前
(4~6月)
9ヵ月前
(7~9月)
6ヵ月前
(10~12月)
3ヵ月前
(1~3月)
現況
(4~6月)
3ヵ月後
(7~9月)
6ヵ月後
(10~12月)
北海道 -4 9 -15 -14 3 14 -8
東北 -25 -17 -32 -33 -23 -25 -24
東京(TDR・横浜を含む) -1 -6 -5 -7 8 6 -1
関東 -6 -15 -15 -20 -13 -14 -17
甲信越 -21 -18 -27 -29 -23 -16 -20
伊豆・箱根(静岡を含む) -9 -19 -20 -21 -18 -18 -22
愛知・岐阜・三重 -11 -19 -20 -15 -18 -19 -19
北陸 -14 -17 -21 -25 -19 -17 -21
京阪神(京都・大阪・USJ) 3 9 6 5 9 9 1
近畿 -10 -17 -16 -16 -17 -18 -18
山陽・山陰 -19 -24 -19 -27 -21 -20 -22
四国 -22 -25 -26 -33 -24 -30 -27
九州 -4 -21 -10 -6 0 -2 -6
沖縄・奄美 8 8 -1 3 -1 9 1

※今回の調査結果は6月18日の大阪府北部地震の影響は含まれておりません。

国内旅行の需要動向(団体旅行)

  • 現況は3ヵ月前(1~3月)に比べ、「招待・報奨」「職場」「サークル・親睦」「教育」のいずれも+10ポイント前後の上昇。
  • 3ヵ月後(7~9月)は、「教育」が+4ポイントと継続上昇。それ以外の「招待・報奨」「職場」「サークル・親睦」は前年同時期(9ヵ月前)と同程度まで落ち込むと予想される。

(単位:DI)

  1年前
(4~6月)
9ヵ月前
(7~9月)
6ヵ月前
(10~12月)
3ヵ月前
(1~3月)
現況
(4~6月)
3ヵ月後
(7~9月)
6ヵ月後
(10~12月)
招待・報奨 -12 -20 -9 -23 -11 -20 -9
職場 -6 -21 -8 -19 -8 -17 -7
サークル・親睦 -13 -15 -12 -25 -13 -15 -15
教育 -4 -14 -10 -17 -10 -6 -2

国内旅行の需要動向(個人観光旅行)

  • 現況は「ファミリー」が3ヵ月前に比べて+4ポイント、「シニア」は横ばいでプラス圏を維持。「OL」は-1ポイント、「一人旅」は-11ポイントと大きく低下。
  • 3ヵ月後(7~9月)は「シニア」以外で上昇の見込み。「ファミリー」は+14ポイントと大きく上昇する見込み。

(単位:DI)

  1年前
(4~6月)
9ヵ月前
(7~9月)
6ヵ月前
(10~12月)
3ヵ月前
(1~3月)
現況
(4~6月)
3ヵ月後
(7~9月)
6ヵ月後
(10~12月)
OL -19 -23 -26 -28 -29 -18 -24
ファミリー -10 10 -15 -12 -8 6 -15
一人旅 -18 -22 -27 -19 -30 -25 -24
シニア(60歳以上) 9 0 0 6 6 -3 2

※今回の調査結果は6月18日の大阪府北部地震の影響は含まれておりません。

旅行市場動向調査について

一般社団法人 日本旅行業協会(JATA)では、JATA会員および中連協会員各社へ調査モニターへの登録を依頼し、会員1402社中、登録のあった632社を対象として、四半期ごとに「旅行市場動向調査」を実施し、その結果を発表しております。

「旅行市場動向調査」は、現況・先行き(3ヵ月後・6ヵ月後)についてのアンケートを実施し、旅行市場の動向を把握することを目的としております。
調査では各質問事項に対し「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」で評価を求め、回答数から「取り扱っていない」(無回答を含む)の回答を除いたものを母数として各回答のシェアを算出し、「良い」を選んだ割合(%)から「悪い」を選んだ割合(%)を引いて、「DI」(=DiffusionIndex ディフュージョン・インデックス)という景気動向指数に加工して発表しています。DI値の範囲は、全て良い(100)から、全て悪い(-100)の間の評価となります。

※今回の調査結果は6月18日の大阪府北部地震の影響は含まれておりません。

調査概要

調査地域
:全国
調査対象
:JATA会員各社、中連協会員各社の経営者など
調査方法
:インターネット調査
調査期間
:2018年5月21日(月)~6月8日(金)
設定数
:632社
回収数
:299社
回収率
:47.3%

業態別区分について

「旅行市場動向調査」では、各業況を業態別に分析しています。
各業態の定義と今回調査での回答件数は下記の表の通りとなっています。

業態名 定義 社数 比率
総合旅行会社 全国にネットワークを持ち、全分野に商品を持つ大規模な旅行会社 27 9.0%
海外旅行ホールセラー 海外旅行を専業とするホールセラー会社 19 6.4%
海外旅行系旅行会社 旅行業の取扱額が50億円以上で、うち海外旅行の取扱額が80%以上の旅行会社 16 5.4%
国内旅行ホールセラー 国内旅行を専業とするホールセラー会社 11 3.7%
リテーラー1 上記以外で旅行業の取扱額が30億円以上の旅行会社 24 8.0%
リテーラー2 上記以外で旅行業の取扱額が30億円未満の旅行会社 118 39.5%
インハウス 親会社の業務渡航などを中心に行っている旅行会社 37 12.4%
ネット系旅行会社 上記以外でインターネット販売が中心である会社 13 4.3%
訪日旅行系旅行会社 上記以外で訪日旅行販売が中心である会社 34 11.4%

*ホールセラー:パッケージツアーの企画・販売を専門に行う旅行会社

この資料に関するお問い合わせ

JATA広報室
  • TEL (03)3592-1244