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海外渡航・観光地情報
更新日:2022年04月12日
去る1月27日(木)奈良県奈良市において「外国人訪日促進地域フォーラム奈良大会」が開催されました。 会場のならまちセンターには、近畿一円から観光業界、行政関係の方々、約170名様の参加をいただきました。 JATAと共同主催者である国土交通省近畿運輸局・原局長の主催者挨拶に続き、開催県・奈良県から窪田副知事による来賓挨拶をいただきました。続いて東洋大学・島川准教授による基調講演がありました。「こんな時代だからこそ、持続可能な外国人観光客を」というテーマで、観光振興に関わる「正のインパクト」と「負のインパクト」という観点から、具体的事例の紹介をされました。また、地域振興に関わる、「ストーリー性の確立」についても、単に観光スポットを見せるだけでは記憶には残らないことが多く、説明を付け加えるなどの工夫の重要性を指摘し、「赤毛のアン」の舞台となった、カナダ・プリンス・エドワード島の取組事例が紹介されました。島全体を、小説の舞台にふさわしく、筆者を取り巻く環境、主人公のたどったゆかりの場所などを訪れる人に味わってもらえるよう、様々な取組みの様子が紹介され、単に観光スポットを見せるのではなく、ストーリー性構築による旅の奥深さを示すことで、毎年多くの観光客を迎えている事例が紹介され、“持続が重要”との指摘がありました。
パネルディスカッションの登壇者は次の通り
パネルディスカッションでは、地域でのインバウンド関係のそれぞれのお立場での取り組み例が紹介されましたが、アレックス・カー氏から、長年の日本滞在経験から、日本の自然、伝統文化等を生かした取組の中で、外国人受入の際のアピールポイントなどについて、持論を展開されました。その中で、世界遺産の岐阜県・白川村でも、日本人の平均滞在時間は、たったの40分。この短い滞在時間について、観光地の素材は素晴らしいのに、観光バスの駐車場が大きいだけで、これらの現象は極めて不十分との厳しい指摘もありました。 また、奈良ロイヤルホテルの八坂社長からは、奈良の滞在時間を拡大し、宿泊客の拡大を図る意味で、奈良に詳しいランドオペレーターの存在が重要との提言をいただきました。時節柄、近畿運輸局・平嶋部長からは、フォーラムの開催前日に発表された、2010年の訪日外客数・861万人という発表があり、更なる取組の紹介が披露され、 地域振興における広域連携の取り組みついても紹介がありました。 今回、ファシリテーターとしてご登壇をいただいた、小林裕和氏(JTBGMT・GMTツーリズム総研所長)は、奈良・ならびに関西にとっての「強み」と「弱み」について、各登壇者から意見をまとめ、その場で披露をされ、パネルディスカッションの締めくくりとされました。 JATA興津部長のご挨拶の後、第3部の相談会においては、関西一円から参加された観光関係の皆様、約20名による相談会となりましたが、限られた時間いっぱい、具体的な相談に対する質疑応答がありました。簡単に解決しえない難問も多くある中で、有効なヒントも差し上げることができ、ご参加いただいた成果も感じられた相談会でした。
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