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更新日:2023年03月01日
今回、PATAトラベルマートにバイヤーとして御参加頂いた東日観光(株)の佐藤様より以下のコメントを頂きましたので、御参考までに掲載させて頂きます。
おかげさまを持ちまして我々は無事すべてのアポをこなし、欧米、アジア、オセアニア等の旧知のセラー・バイヤーとも再会でき、またアジアを中心にしましたアポでは彼ら観光立国の最新のリゾート、都市ホテルやオペレーター等とも面談し多いに参考にもなりました。 残念ですが、これらアジアの新しい観光施設には日本はかなわないという現実も確認しました。日本人のお客様ももちろん、海外(韓国、ロシア、中国等)のお客様もアジアの一級のリゾート施設で長期滞在を経験していることから、アウトバウンド担当もしっかりとお客様に負けないように勉強しなければならず、また日本のインバウンドもこれらアジアの施設を良く知り、その上で日本の施設をしっかりと案内しなければと感じました。
語学、特に英語においては、ご承知のようにアジアでも後進国に属する日本でありますから、治安の問題や貧富の差があろうと観光資源の一つである語学力では、遙かにマニラは東京や他の日本の大都市を上回っていることも脅威の一つであります。
我が日本では人数ばかりにとらわれ、いたずらに大金を使ってプロモーションをかけても少しも評価されていない現実もあります。アジアの主要リゾート及び施設との比較では本当に日本のリゾートが、そして都市ホテルが外客を納得させられるか、本当にセブ、ボロカイ、バリ、プーケットなどアジアのリゾートに勝てるかと言えば、答えはイエスとは言えない現状もあります。
日本を本当にプロモートしたければ、以前より今回のPTMへの参加を案内してきた自治体の皆さんが共同で、そしてホテルや旅館も共同で出展すべきでしたでしょう。会場のど真ん中にブースを持てているにも関わらず、日本からの参加がJTBさんと日本旅行さんしかなかったことは過去多くのトレードショーにセラーとしてバイヤーとして参加してきました小職としては大変残念に思いました。ただ、今回のマニラでは不安に思っていた組織運営はしっかりしており、空港の送迎、ホテル会場間の送迎を含めて、時間通りの運営をされていたのも想像以上の組織力で、日本もうかうかできないと感じてもおります。
明日もJATAでは本委員会があり訪日委員会の委員として出席しますが、おりあればPATAへの積極的参加をお話したいと思います。
これからはグローバルの時代であることはどの企業経営者も言っておられますが、本当に実務を知り、世界の仲間をもち、人的資源をもって対応していかなければ旅行会社の存続はきびしく大半のビジネスはほぼネット社会に持っていかれるでしょう。
行政や業界リーダーから若手までにどれほど原稿なしで上手な英語のスピーチをできる人がいるでしょうか?この点でも多いにアジア諸国の観光リーダーや若い人材に遅れをとっています。旅行業界に入り37年、そのうちインバウンドは旧藤田トラベル時代から30年近く携わり、いまでは最も古い立場になってしまいました。若い世代の育成に力を入れていますが、 ASTA亡き後残る唯一の国際組織であるPATA日本支部は、しっかりと再興し世界の中で日本の旅行業界を含めた観光産業が光る存在になる必要があると思います。
残念ですが、現在の古関さんたち事務局の境遇についてはJATAや観光庁、経済産業省、東京都や地方行政を含めてもっと支援をするよう小職の知る限りの関係者には訴えていくつもりです。また、やはり潤沢な運営資金が必要であり、この点でもアジアの観光諸国のように民間からスポンサーを得ることも必要でしょう。そのためにも旅行業界が魅力ある宣伝ツールであることをアピールすることも必要だと思います。
想像以上の質の高い運営により良い結果に終わり、今回同行させた若手社員にもよい勉強になりました。あらためて御礼申し上げます。
東日観光株式会社 国際旅行事業部部長 佐藤 博史
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