太平洋アジア観光協会(PATA)日本支部 ツーリズムEXPOジャパン2014にPATA CEOが登壇

更新日:2023年03月13日


2014年9月26日に開催された「ツーリズムEXPOジャパン」の国際フォーラムでは、「アジア旅行市場分析2014」と題して、送り手として急成長するアジア市場をテーマに、パネルディスカッションが行われ、PATA CEOのマーティン・クレイグスが基調講演を行いました。その中で、2032年には50億人の中所得者層が生まれると予測され、最も成長の可能性が広がると指摘。2020年の東京オリンピック・パラリンピックをインバウンド振興に活かすなら若い人を巻き込む施策が必要だとの提言を行いました。日本はアジアの「ドリーム・デスティネーション」であることをもっと認識するべきだと強調した上で、クレイグ氏は若い人へのプロモーションとして「2020年はSNSで決まる」と述べ、ソーシャル・ネットワーク・サービスを活用したプロモーションの展開を強く訴えました。

続いてのパネルディスカッションにおいて、パネリストの一人として参加したシンガポールのダイナスティ・トラベル・インターナショナルのアリシア・シー・マーケティング・コミュニケーション・ディレクターも、日本のインバウンド市場について、「新しい市場として30歳以下の『Y世代』をターゲットにすべき」と提案。「Y世代はインターネット、スターバックス、スマートフォンで簡単、自由な旅をする。オンラインによる検索が情報収集手段で、新しい文化を見つける。日本は急速に変わり、新しいY世代の市場に対応している」との見解を示しました。

さらに、BBCトラベル・ジャーナリストのカルメン・ロバーツ氏をゲストモデレーターに迎え、各パネリストとの討議を行ったところ、ロバーツ氏も「Y世代」について触れ、「オンラインで同世代のレビューを見て訪問先、 ホテルを決める。インターネットで予約し、LCCに乗り、ビザもなく、自分たちだけで旅行する。英語ができるので問題もなく、バスも電車の乗り方も分かり、食事も問題ない」とY世代の実態を語り、これらをターゲットとするのが「非常に大きなビジネスチャンス」と指摘しました。最後にクレイグス氏は、「日本に誇るべきものは沢山ある。ただ、日本は『老人』のイメージがあり、これを払拭し、特にオリンピックは『若い世代』を主役にした方がいい」と述べ、日本インバウンドの焦点を若い世代に当てることを改めて強調しました。今回、PATAはJATAとのMOUに基づき、シンポジウムにおける基調講演、モデレーター(PATAディレクターのIvy Chee氏が担当)の他、パネリストの推薦やアレンジなどにつき協力を行いました。