JOTC (アウトバウンド促進協議会) ヨーロッパの美しい村 30選

更新日:2023年02月13日


JOTC(アウトバウンド促進協議会)が2015年に独自の視点で選定し発表し、ご好評を得たヨーロッパの美しい30の村々を、ご希望に応えて抜粋・再掲いたします。WithコロナからAfterコロナへ、サスティナブルツアーへ、そしてSDGsへと移り変わる時代のニーズに即応する商品造成企画のご参考、一助となれば幸いです。


※「ヨーロッパの美しい村 30選」は、JATA会員会社から広く募集した157件を、旅行会社社員300名の投票で、28か国41村まで絞り込み、選定メンバーによる選考会議で30村を選定した。選考基準としては (1)メディア露出が低く従来商品化されていない (2)特定の国・地域に偏らない (3)旅行会社の視点で消費者にアピールできる魅力がある (4)アクセス・インフラが造成上障害とならない の4点を重視。(2015年実施・選定)

2023年2月   JOTC事務局/撮影すべて若月伸一氏

 

1. キルケニー(Kilkenny)

ノルマン様式の建造物が残る

国名 : アイルランド(レンスター地方)

推薦理由 :
キルケニーは近郊で算出される特産の暗灰色の石灰岩によって建物が造られ、その街並みは「アイルランドで最も美しい」と称されることもある程。 また、長くノルマン人の支配を受けた地域であったため、教会を中心とした公共の建築物はアイルランドのほかの町とは異なり、ノルマン様式の建築が残っている

 

 

 

2. ベラット(Berat)

ジロカストラの博物館都市

国名 : アルバニア(中部)

推薦理由 :
アルバニア中部の町。オスマン帝国時代の町並みが保存されており、2005年に世界遺産に登録されていた「ジロカストラの博物館都市」の拡大登録という形で、2008年に世界遺産リストに加えられた。

 

 

 

3.チヴィタ・ディ・バニョレージョ(Civita di Bagnoregio)

崩壊の危機にある姿の美しさ

推薦理由 :

国名 : イタリア(ラツィオ州)

推薦理由 :
遠い過去繁栄を極めたであろう都市が、浸食によって崩壊していく姿は悲しげ。
ただ、訪れる人々に徐々に崩壊するその美しい姿は印象深い。

 

4. プローチダ島(Procida)

映画『イル・ポスティーノ』の舞台

国名 : イタリア(カンパニア州)

推薦理由 :
カラフルな街並みは写真映え◎、新鮮な魚介は日本人向きである。
映画『イル・ポスティーノ』の舞台としても有名。

 

5. コンウィ(Conwy)

エドワード1世が建てたコンウィ城の城壁

国名 : 英国(北ウェールズ)

推薦理由 :
約730年前に建てられ、中世のお城と言われイメージするお城が、ほぼそのままの状態で残っている。城は自然の防御壁となった川(コンウィ川)と背後の山に囲まれ、さらに旧市街は3キロにも及ぶ城壁に囲まれた典型的な中世の城である。
ウェールズ支配のためにイングランド王エドワード1世が建てたお城で、木骨組みの町を歩いていると今でもかつての繁栄を感じることが出来る。現代ではなかなか体験できない中世の雰囲気を味わえる。

 

6. レッヒ(Lech)

町をあげて環境保護に取り組んでいるレッヒ

国名 : オーストリア(フォーラルベルグ州)

推薦理由 :
谷間を囲むように牧草地が広がる典型的なチロルの町。美しい自然が多くの王侯貴族を魅了してきた。環境保護にも町全体で力を入れて取り組んでいる。特筆すべきは地下にある大きなトンネル。各ホテルやお店への配送などは、このトンネルの中を走る電気自動車が使われ、町中を大きなトラックなどが走ることはない。景観も保護されている。

 

7. ヒンデローペン(Hindeloopen)

小さな街には木製の橋やかつての港町の面影が

国名 : オランダ(フリースランド州)

推薦理由 :
村は13世紀には都市権を得てハンザ同盟都市として栄え、17~18世紀には貿易で財を成して最盛期を迎える。その頃から、ヒンデローペン塗りという家具に草花の絵付けをする伝統工芸が生まれ、今も工房が残る。
ヒンデローペン塗りは日本人駐在員妻らを中心に日本にも持ち込まれ、トールペインティングとして日本のカルチャースクールなどで習う人もいる。ヒンデローペン塗り家具がある部屋があるホテル。

 

8. レフカラ(Lefkara)

レオナルド・ダ・ヴィンチも訪れた村

国名 : キプロス(中南部)

推薦理由 :
≪レオナルド・ダ・ヴィンチが訪れた≫
「美しいレース」を村人が作る

 

9. ロヴィニ(Rovinj)

時間を忘れて道に迷いたくなる町

国名 : クロアチア(イストラ半島)

推薦理由 :
イストラ半島に位置するロヴィニは、アドリア沿岸の町々の中でも屈指の美しさで知られる町。静かな石畳の狭い路地が続き、ふと建物を見上げると、洗濯ものがかけられ、生活感のある雰囲気を感じる。坂の上の教会まで上ると、アドリア海の絶景が広がり、聖女の伝説が残されている。現在は漁業が盛んに行われていて、中心地にはフィッシュマーケットやファーマーズマーケットが軒を連ねる。時間を忘れて思わず道に迷いたくなるような町。

 

10. ソーリオ(Soglio)

木製の橋やかつての港町の面影が漂う

国名 : スイス(エンガディン地方)

推薦理由 :
イタリアとの国境近くの高台にひっそりと佇むソーリオ村 は、「スイス最奥の村」といわれ、100~200年前に造られた家々が並び、人口わずか200人弱の小さな村。
セガンティーニやヘッセ、リルケなどが愛した美しい隠れ里で、セガンティーニは、鋭く切り立つシオーラ山群に抱かれたソーリオを「天国への入口」と形容している。
観光客はまだ少なく、美しい丘陵地帯とスレート瓦の屋根の家並み、奥には針峰のブレガリア山群がそびえる絶景が広がる。

 

11. ヴィスビー(Visby)

ハンザ同盟都市として栄えた

国名 : スウェーデン(ゴットランド島)

推薦理由 :
ゴットランド島の西部にあるヴィスビーは、12世紀から14世紀にかけてハンザ同盟都市の中心地の一つとして栄えた町。バルト沿岸諸国のキリスト教化の足掛かりとして機能したこの町には3キロにおよぶ城壁が残り、要塞として発展した当時の様子を今に残す。現在のラトビア・リガは、ここを母都市として建設された。町を歩くと、中世の町の中にタイムスリップしたかのよう。

 

 

12. セテニル・デ・ラス・ボデガス(Setenil de las Bodegas)

川に浸食された岩の隙間を埋める洞窟住居で有名

国名 : スペイン(アンダルシア地方)

推薦理由 :
アンダルシアの白い村の多くが、防衛上、断崖などの高所に造られているが、川に少しずつ浸食された岩の隙間を埋めるように造られた洞窟住居で知られ、他にはない光景が見られる。
イスラム教徒に征服された村を、キリスト教徒が奪回しようと7回試みたものの無理だったこと(septem-nihil)が、村の名の由来である。
1484年にフェルナンド王が征服したことが、グラナダ陥落の足掛かりになった。村にはアラブ時代の塔や貯水槽が残り、家の中に入ると岩がそのまま天井や壁に利用されている。

 

13. ピラン(Piran)

ピラン湾やトリエステ湾に面している

国名 : スロヴェニア(イストラ半島)

推薦理由 :
スロヴェニア南西部のピラン湾やトリエステ湾に面した町で、スロヴェニア領のイストラ半島では3つの著名な町の中の一つである。町には中世の建築物や文化的な遺産が豊富に残っており、大規模な野外博物館のようになっている。

 

 

 

14. ブルコリニッツェ(Vlkolínec)

世界遺産の村

国名 : スロヴェニア(イストラ半島)

推薦理由 :
世界遺産に登録されている。

 

 

 

 

15. マリアーンスケー・ラーズニェ(Mariánské Lázně)

ゲーテやショパンも訪れた温泉保養地

国名 : チェコ(西ボヘミア地方)

推薦理由 :
美しいボヘミアの森の中にある温泉保養地で、ゲーテ、ショパンなど著名な人々も足を運んだことで知られている。18世紀以降「飲む温泉治療」という珍しい治療が目的で、多くの人々が訪れた。ロマンチックなパステルカラーの建物が建ち並び、温泉ハウス(施設)で寛ぐ人々が印象的である。

 

 

16. クヴェトリンブルク(Quedlinburg)

欧州屈指の美しい木組みの家並みが残る

国名 : ドイツ(ザクセン=アンハルト州)

推薦理由 :
ドイツの主要観光街道から外れているが、ヨーロッパでも屈指の美しい木組みの家並みが旧市街に残る(15世紀の建築が1,200以上)。その貴重さは、1994年に世界遺産に登録されていることからもわかる。
旧東ドイツに属していたこともあって、近代的な発展はあまりしておらず、より中世に近い雰囲気が楽しめる。

 

 

17. べルンカステル クース(Bernkastel-Kues)

木組みの街並みが美しい

国名 : ドイツ(ラインラント=プファルツ州)

推薦理由 :
ライン川の支流モーゼル川が、幾たびも蛇行しながら流れる中流域。河畔に佇む中世の美しき木組みの街並みの町である。15~16世紀の木組みの家々が、現在でもそのまま保存され町を形成している。まわりは葡萄畑に囲まれており、その斜面の上には13世紀のランツフート城が聳える。モーゼルワインの名産地としても知られており、旧市街の散策やワインテイスティングも楽しめる。町の美しさだけでなく、周囲の葡萄畑の景観の美しさも推薦の理由。

 

18. ギョルヤズ(Gölyazı)

ウルバト湖東岸の突端にある漁業とオリーブの村

国名 : トルコ共和国(マルマラ海地方ブルサ県)

推薦理由 :
ギョルヤズはマルマラ海地方ブルサ市ニルフェル区(愛知県東海市と姉妹都市)に属する、ウルバト湖の東岸に深く突き出た半島上に作られた漁業とオリーブの村。
歴史はローマ時代に遡り、建物の礎石や城壁の一部などに遺構もある。湖には85種類の野鳥の生態が確認(1998年調査)されている。
毎年6月に「レイレッキ(コウノトリ)フェスティバル」が開催。2014年にユネスコ世界文化遺産に登録されたブルサよりも約30キロと、既存商品とのコンビネーションも良好である。

 

19.レーヌ(Reine)

ノルウェーで最も美しい村と称された

国名 : ノルウェー(ロフォーテン諸島)

推薦理由 :
ノルウェー北部に位置し、ノルウェーで最も美しい村と称された小さな漁村。日本ではあまり知られていないが、特にヨーロッパでは一定程度の知名度が有り、観光業が主な収入源となっている。

 

 

 

20. ショプロン(Sopron)

美しい旧市街が残るショプロンの中央広場

国名 : ハンガリー(北西部)

推薦理由 :
ショプロンは、ブダペスト~ウィーンの交通の要衝となった豊かな町で、地理的にも経済的にもオースリアの影響が強く、戦争の被害を免れた美しい旧市街が残る。 旧市街のほとんどの建物が文化財として指定され、それを示す石碑が壁につけられている。
通常の旅ではショプロンに立ち寄ることが少ないため、旧市街内は非常に静かで落ち着いた雰囲気。中世の時代から変わることのない町本来の姿を感じることができる。

 

 

21. コプリフシティツァ(Koprivshtitsa/Копривщица)

村全体が美術館のようなコプリフシティツァ

国名 : ブルガリア(ソフィア州)

推薦理由 :
村全体が美術館のようである。

 

 

 

 

 

22. ポルヴォー(Porvoo)

赤く塗られた家々が残るポルヴォー

国名 : フィンランド(ヘルシンキの東)

推薦理由 :
およそ800年の歴史を持つ、フィンランドで2番目に古い街。もともとはスウェーデン王に敬意を示すために赤く塗られた家々が残り、歴史的にも貿易の幼少だった名残を残す川沿いの赤い倉庫群は、街のシンボルとなっている。

 

 

 

23. サン・シル・ラポピー(Saint-Cirq-Lapopie)

ミディピレネー地方の崖上に位置する美しい村

国名 : フランス(ミディ・ピレネー地方)

推薦理由 :
100メートルの岩壁に建つ、ロット川を見下ろす人口約200人の美しい集落。戦火を免れたことから、13~14世紀に建てられた建造物が多く並び、村の中心に位置するサン・シル教会は歴史的建造物に認定されている。
「フランスの最も美しい村々」の一つで、「フランス人が好きな村2012年」ではNo.1に選ばれた。夏には窓辺が花で飾られ、芸術家にも愛されるこの美しい村は、フォアグラが美味。高台からは、置き物のように可愛らしい村と渓谷が一望できる。

 

 

24. リクヴィル(Riquewihr)

文化の十字路になったアルザスの町

国名 : フランス(アルザス地方)

推薦理由 :
フランスにあって、フランスでない。ドイツ的だけれでもドイツではない。そんな街並みが、実によくアルザスを表している。
村自体も18世紀後半までドイツの支配下にあったため、木骨組みの家々も他の地方と違い細かい装飾がされていたりする。
そのように文化の十字路になったアルザスの特徴を、よく表した村である。

 

 

25. シント・マルテンス・ラーテム(Sint-Martens-Latem)

芸術の村として知られている

国名 : ベルギー(フランダース地方)

推薦理由 :
ゲント郊外のシント・マルテンス・ラーテム芸術の村として有名。特にドゥールレ(Deurle)地区は、レイエ川の流れが最もきれいに見える場所で、緑にあふれた美しい村である。
今でもアーティストたちが住み、多くのギャラリーがある。「レイエ川の真珠」と謳われるオーイドンク城にも程近く、美食のレストランも点在。ゲントからレイエ川をクルーズ船で訪れるのもお勧め。

 

26. ザリピエ(Zalipie)

カラフルで繊細な花模様の家

国名 : ポーランド(南部)

推薦理由 :
この村には昔煙突がなく、ストーブや台所の煙で壁や天井が煤だらけ。19世紀末に煙突ができるようになり、女性たちが汚れた壁にペイントをしたのがきっかけで、1930年代に陶器作家としても有名だった村の女性フェリツィア・ツリウォの存在により、カラフルで繊細な花模様が有名になった。彼女が暮らした家は、村で唯一の博物館として公開されている。

 

 

27. モンサント(Monsanto)

石と共存する村モンサント

国名 : ポルトガル(内陸部))

推薦理由 :
ポルトガルで「最もポルトガルらしい村」に選ばれたこともある村。大岩をそのまま建築材として利用。巨石信仰があったのではないか、とも言われている石と共存する村。
時代から取り残されてしまったかのような静かな美しい村で、一度見たら忘れないインパクトがある。

 

 

28. オフリド(Ohrid/Охрид)

アルバニアの国境に位置するオフリド

国名 : マケドニア(西部)

推薦理由 :
オフリド湖は、マケドニアとアルバニアの国境に位置する。湖畔にあるオフリドの街とあわせてユネスコ世界遺産の複合遺産(自然遺産と文化遺産)に登録されている。世界最古の湖と称され、かつて365もの教会を持ち「バルカンのエルサレム」と言われた街は、魅力的な自然と文化の宝庫として推薦したい。

 

 

 

29. コトル(Kotor)

アドリア海に面した美しい世界遺産の街

国名 : モンテネグロ

推薦理由 :
美しい旧市街の街並みとアドリア海の青い海のある世界遺産の街。ヴェネツィアの影響を持つ建築のオレンジと青い空と海のコントラストが印象的である。

 

 

 

 

30. グラフモールルイ(Gura Humorului)

ルーマニア最大の見所である修道院群の観光拠点

国名 : ルーマニア(ブゴビナ地方)

推薦理由 :
ブゴビナ地方にあるグラフモールルイは、ルーマニア最大の見所である修道院群の観光拠点となる町。町にはモルドバ川が流れ、四方を山に囲まれているため、冬場はスキーリゾート地としても人気がある。
ルーマニア北部にはまだまだ昔の生活スタイルの名残があり、日曜日になると民族衣装で着飾って家族とミサに出かける人々の様子が見られる。町並みだけでなく、古き良き伝統が残っていることも魅力となっている。


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