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更新日:2023年07月18日
1. ステークホルダーと共に、サステナブルなサプライチェーンの構築を目指します。 2. 地方誘客を推進し、お客様と地元の人々との価値ある持続的交流を推進します。 3. 地域におけるサステナブルな観光素材を掘り起こし、観光産業の持続的発展に寄与します。 4. お客様に自然や文化の希少性、価値を理解いただくよう十分な情報提供に努めます。 5. お客様と共に環境・文化の保護と訪問地域の支援に繋がるサステナブルな観光振興に努めます。 6. 観光産業が、地球環境に与える影響を十分に理解し、生物多様性の保全に努めます。 7. 観光産業に従事する社員一人ひとりがコンプライアンスを遵守し、安心、公正に働けるサステナブルな職場環境 を整えます。
ツアーオペレーター品質認証制度の認証会社(以下TQJ認証会社とする)は、事業を行う上で、コンプライアンスを遵守する。これは法令を遵守するのみならず、社会的良識を尊重し、ステークホルダー※1の信頼と期待に応えていくことを意味する。 当制度では、国連世界観光倫理憲章(UNWTO)の基本理念を踏まえ、「認証会社及びそのステークホルダーが責任ある持続可能な観光を実現するべく、世界の環境、文化遺産、社会に与える潜在的悪影響を最小限にしながら、観光産業の発展を最大限に引き出していく」ために、既存のツアーオペレーター品質認証制度の認証基準に、サステナブルツーリズムの内容を加重し、ここに「サステナブルツーリズム・ミニマムスタンダード」を策定する。
「サステナブルツーリズム・ミニマムスタンダード」の実践と遵守において
1) TQJ認証会社は、以下に掲げる「サステナブルツーリズム・ミニマムスタンダード」をベースとして、これ以上の取り組みを実施する旨を、 自社のホームページ、小冊子等で公表し、対外的にコミットメントを示す。 2) ツアーオペレーター品質認証制度で認証を得るためには、新規申込、また更新に際し、「サステナブルツーリズム・ミニマムスタンダード」に基づいた審査基準をクリアすることを必須条件とし、TQJ認証会社となったものは、等しくここに掲げる使命、目標、行動指針を実践、遵守し、サステナブルツーリズムの実現と持続的な企業価値の向上を目指す。 3) 「サステナブルツーリズム・ミニマムスタンダード」及びTQJ認証会社の各社で独自で定めたサステナブルツーリズムへの取組みについて、その発信力、ブランディングの強化に努め、 ステークホルダーへの理解を促し、TQJ認証会社が提供する観光・旅行サービスがサステナブルなサプライチェーンとなるように積極的に働きかける。 ※ 1 ステークホルダー お客様、株主、事業パートナー、通訳案内士、従業員、その他利害関係者を指す。
観光・旅行サービス(着地型旅行商品、輸送、宿泊、通訳案内士、食事など)を提供する各事業パートナーはサステナブルツーリズム推進における重要なコラボレーターである。お客様の利便性、快適性、娯楽性そして経済性に配慮しつつ、訪れる地域の暮らし、伝統文化を尊重し、自然環境(特に絶滅の危機に瀕している野生動植物)、天然資源(水、エネルギー等)に対して、TQJ認証会社の事業が与える影響に配慮しながら、各事業パートナーと共にサステナブルな観光・旅行サービスの提供を心がける。
具体的な取り組み
▸ 持続可能な宿泊施設サービスの提供に向けて 1) SDGsへの取組みに積極的な宿泊施設をお客様に選択肢として提案する。 ▸ 持続可能な着地型旅行商品(現地アクティビティ)の提供にむけて 1) 観光客が与える訪問地域の環境への影響を最小限に抑えるため、ツアー・アクティビティへの参加に際しては、訪問する地域の自然環境等に配慮するための注意事項をまとめ、事業パートナー、通訳案内士等、お客様へ周知する。 2) 社会的、文化的、宗教的に容認されない可能性のあるツアーやアクティビティは提供しない。 3) 国及び国際法、地域の条例に準拠し、適切に管理されたプログラムを除いて、訪問地域の住民の暮らしに支障をあたえ、また自然環境、天然資源に影響を及ぼす可能性のあるツアーは提供しない。 4) 動物福祉を配慮せず、また児童労働に直接・間接的に関与するサービス・商品を提供する事業者とは取引しない。 5) お客様に対して、グリーンスローモビリティ、E-BIKE等を利用した観光地周遊等を選択肢に加えるなど、訪問地域の環境に配慮した移動手段とした商品の提案もあわせて行う。 ▸ 通訳案内士等と共に築くサステナブルツーリズムの推進のために 1) 旅行会社とお客様のあいだに立ち、ツアーの要(かなめ)となる通訳案内士等の皆様が安心してツアーに従事できるよう、業務内容、労働条件等を記載した書面による適切な業務委託基本契約を締結する。
1) 地域分散、地方誘客を推進し、ガストロノミーツーリズム、スノーツーリズム、サイクルツーリズム等のアドベンチャートラベル、農泊、国立公園の利用促進及び日本遺産の紹介等の新たな観光コンテンツ、特別な体験のできるコンテンツを積極的に提案、実施することで、オーバーツーリズムの回避に努める。 2) 訪問地域の観光体験プログラム(農林業体験、登山、川下りなど)を積極的に提案することで、訪問地域の魅力を幅広く発信し、お客様と地元の方々との交流、ふれあいを促進する。 3) お客様に対して、地産地消の商品、工芸品を提供する商店、地元のレストランを積極的に応援することで訪問地域の観光産業の持続的発展に寄与する。
✪ 旅行前 1) OECD個人情報保護8原則に準拠した日本の個人情報保護に関する法律を遵守し、お客様の個人情報の提供には通知、同意を確保し、管理には十分に留意する。 2) TQJ認証会社が観光・旅行サービスを提案する際においては、品質、内容、価格を虚偽、もしくは過大に表示することはなく、お客様が、安心して最善の選択できる環境を保証する。 ✪ 旅行中 1) 次世代に引き継ぐべき自然・文化遺産等については、詳細かつ丁寧にその稀少性、文化的価値を伝えることにより、お客様とともに環境保全、文化財保護を促し、観光利用との好循環を図っていく。 2) お客様が、トラブル、危険に巻き込まれないように、訪問地域の安全、治安に関わる情報を適切に提供するとともに、万一のために、緊急時の連絡窓口及び電話番号等を伝えて、安全管理に努める。 ✪ 旅行後 1) お客様に対してサステナビリティの項目を含むアンケートを実施し、お客様の満足度向上に向けた取り組みを進める。 2) お客様からの苦情、相談、事故等に対して対応マニュアルを策定し、細心の注意を払い、真摯に対応する。
地球環境保護や生物多様性保全に取り組むと共に、3R(Reduce、Reuse、Recycle)と適切な廃棄を励行する。そのほか、エシカル消費※2 (倫理的消費)に対する問題意識を持ち、日常業務において、またはツアーを提供する際においては、サステナブルな製品、観光素材の調達に留意する。 ※2 エシカル消費 の例 被災地支援商品、オーガニック、フェアトレード、地産地消の食材利用、フードロス等
✪ 日常業務において 1) 紙資源について、文書、資料のデジタル化、ペーパーレス化を日常業務、営業活動双方にて推進する。 やむを得ず出力する際は、両面印刷、縮小印刷など紙資源削減の工夫を意識する。 2) 利用する資源(電力、水、紙)の定期的なモニタリングを実施し、省エネルギーへと繋げるアクションを実行する。 ✪ ツアーを提供する際において 1) お客様に提供するペットボトルなど使い捨て消費財の調達と使用、またレストラン手配の際には食品ロスにも留意する。 2) CO2排出、森林減少を軽減するため、カーボンオフセットを意識したツアーの提案を推進する。 3) CITES(ワシントン条約)及びIUCNの「レッドリスト」に記載の絶滅危惧種の動植物を原材料に用いた土産品、サービス等の提供する事業者と取引しない。
1) 日本の労働基準に関する法制度を遵守する。 2) 労働組合等を通じて、経営協議の場を設け、社員の仕事に対する期待と不満に耳を傾け、働き方改革を着実に実施する。 3) コンプライアンスに違反する行為、または違反する恐れのある行為を認識し、社内で問題解決を図ることが困難と思われる場合、公益通報者保護法に基づき、内部通報窓口を設置するなど組織の不正を未然に防止するとともに企業だけでなく通報者の保護を図る。 4) 全従業員に対し、定期的に研修や教育機会を提供し、自己啓発に取り組む従業員を支援する。 5) 「ダイバーシティ&インクルージョン」、「アクセシビリティ」に配慮した職場環境作りに取組んでいる。職場においては、人権を尊重し、障害の有無等の差別、各種ハラスメントのない働きやすい職場作りを推進する。
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