太平洋アジア観光協会(PATA)日本支部 2006PATAパタヤ総会報告

更新日:2023年03月03日


PATAの年間行事の中でも最大のイベントとされているPATA年次総会(第55回)が、2006年4月23日から27日まで、タイのパタヤにおいて開催されました。今年の会議テーマは、”Changing Lifestyles – New Opportunities”(変貌するライフスタイル:そこに生まれる新たなチャンス”というもので、参加国47カ国から1、500 名が集い、ベビー・ブーマーの台頭を始めとする旅行業界における様々な「変化」とそれに伴う「新たなチャンス」について議論を交わしました。

パネルディスカッションには、(財)日本交通公社の小林英俊氏も参加し、日本の海外旅行市場について「団塊世代の900万人がポテンシャル・マーケットであり、この層とバブル時に20歳だった層は旅行意識が高く、これからも旅行業を索引していくが、バブル後に生まれた層は旅行意識も希薄であり、海外旅行社の数は減少している。」と紹介していました。日本からは、国土交通省の丸山審議官を筆頭に、約30名を越す参加者が参加しました。その他、本総会期間中には、以下のような日本をPRする機会がありました。

(1)PATAゴールド・アワード授賞式
例年、観光分野において優れたマーケティング戦略やプログラム、または功績に「PATAゴールド・アワード」が贈られており、PATA年次総会にて表彰式が行われていますが、今年は、国土交通省から出展した「VISIT JAPAN キャンペーン・プロモーションビデオ」が、PATAゴールド・アワードの「旅行ビデオ部門」を受賞しました。ゴールド・アワード受賞式は、PATA年次総会期間中の4月24日の午後12:15~14:00から、パタヤ・エクジビション&コンベンションホールにて開催され、国土交通省の丸山審議官が代表として出席しました。

(2) PATAサイレント・オークションへの賞品提供
PATA総会期間中に実施される「サイレント・オークション」に、日本支部からは「ようこそジャパン!」ツアーを提供しました。これは、支部からの協力依頼の呼びかけに対し、日本航空インターナショナルより2名分のビジネスクラスの航空券を、宿泊に関してはパレスホテル(東京)とホテルニューオータニ大阪(大阪)よりそれぞれ3泊朝食付きの宿泊券をご提供頂いたものです。提供賞品は、総会期間中の5日間、日本支部名のクレジットと共に多くの総会参加者が訪れる会議場内に展示された他、ご協力頂いた両ホテルのパンフレットを配布した。なお、本年度のサイレント・オークション全体の売り上げは、US$40,000記録。売り上げは、アジア太平洋地域の環境、歴史物の保存、修復や若き旅行業界での担い手を育英するための教育支援として使用されています。今回ご協力頂いた日本航空インターナショナル様、パレスホテル様及びホテルニューオータニ大阪様、に改めて御礼申し上げます。

2008年度からPATA総会開催形式を変更
従来の年次総会のスタイルを改め、2008年から新しい会議形式を採用します。(2007年度の開催形式については未定。)毎年春に予定される年次総会は、会期は3日間だけですが、その前後にも様々なイベント、アクティビティが開催され長い会議期間を要しておりました。今後は、会期も短縮し、太平洋アジア地域の観光業に不可欠な機関として、また同地域のオピニオン・リーダーとしての役割をより鮮明にするために「サミット」に近い形式に変えていく方針です。今回会長に就任したリチャード・ピアPATA会長は、会見で「PATAの今の総会スタイルと市場との間にギャップがあり、それを修正する必要がある。短期間で有益な情報発信・交換をすべきだ。」と語っておりました。新形式では小規模なものを複数の場所で開き、メンバーが参加しやすい機会を増やす案も出ています。日本支部会員がこうした新形式の会議をメリットとして感じて頂くためには、言葉やスケジュール調整を始めとする様々な問題もありますが、日本支部事務局として、今後は会議報告や有益な情報提供に一層努力していきたいと考えております。